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鶯と翡翠と薔薇と、緑の指を持つ人ティモシーと旅行に行った話。

読めるけど書けない文字のオンパレードだ。
オンパレードって…。

聞き違いかも知れないのだけれど、鶯が鳴いているような声が聞こえる。
まさかね。
鶯ってこの季節はもっと暖かいところに行ってるはず。
暖かいから?いや待て、そうは言ってもいくらなんでも鶯はね。

この間散歩に行った時、カワセミを初めてみた。
川のうえでしばらくホバリングして、その後川に飛び込んでった。
感動。
調べてみると、見られる場所は多いと書いてあったけれど、翡翠って字も綺麗だし、青いし、なんか特別に綺麗な清流とかにしかいないと勝手に思ってた。

私のカメラはアレなんで、当たり前だが全く写すことが出来なかった。
ソ◯ーとかの動くものに瞬時にピントを合わせ続ける機能があるカメラとかだったら、可愛い青い鳥が写っていたんだろうか。
それとも、腕も必要なんだろうか。
ちぇっ。

でも、出会えたからいいや。
また探しに行ってみよう。本当に青かった。
お腹はオレンジっぽい茶色で、目の周りにちょっと白とオレンジがあって、羽は見事に青かった。
自然界で青い色を見るとなんだか感動する。
緑とか茶色とかが多い気がするし、お花とかの色でも青とかって種類が少ない気がするから、桔梗とかムラサキツユクサとか見みたら、おっと、と思って立ち止まってしまう。っていうとコスモスとかひまわりとかに悪いか。
あー薔薇とかにも。もちろん、それらのお花もちゃんと綺麗だと思って見てるよ。

近所のお家の庭に薔薇がこれまたものすごく綺麗に咲いている。
今は、白い薔薇がたんまり咲いていて、清々しいったらない。
庭の塀の高さに(1メートルくらい?)植木鉢が来るように設てあって、薔薇も立派に成長していて花までの高さが1メートル以上はあるから、私の目線から見ると、雲ひとつない青空に混じりっ気のない白い薔薇が、映える映える。
他の季節の時には、ピンクやら黄色やら赤やら、もっと色とりどりに咲いている。
あんな薔薇を育てれる人って、どんな人なんだろう。

おじいちゃんだった。
とある夏の日見かけた。
ステテコを履いていた。
そのおじいちゃんも初めて見たし、ステテコの本物も初めて見た。
素敵すぎる。
フリフリの白いエプロンをつけて、おやつに毎日クッキーとか焼きそうな女性だと思ってた。
ありがとうおじいちゃん。
いつも楽しませてもらっています。

でも、大変だと思うんだよね、あんなに綺麗に咲かせるの。
たまにミニ薔薇とかの植木鉢を買うけれど、一度だって年越しとかさせられた試しがない。お花屋さんにあるときはあんなに綺麗に咲いてるのに、なんでお家に持って帰ったらすぐに貧相になって行くんだろう。
そして次々にお花が終わっていく。
再び蕾ができるのもまれだ。
なんか、やり方があるのかなあ。

「薔薇は5枚ある葉っぱの上ところから切ってあげるといいんだよ」と、ボストンから生まれの友達に言われて真似してたけど、全然ダメ。
その人もそれこそ植物を育てるのが上手で、マンションのテラスなのに、ブルーベリーやらオリーブやら、それこそミニ薔薇の鉢植えさえ、毎年綺麗に咲かせていた。
圧巻なのは藤の花。マンションのテラスで鉢はそうだな、60センチくらい?なのに、そこから伸びる一本の藤の木で、テラス中、道路から見上げても立派なくらいの藤棚を作り上げていた。恐るべし。

その人は女の子に興味のない男の人なので、旅行とかにも一緒に行った。
女の子3人とその人。
行く前に他の女性2人から「ツインの部屋を2つ取ったから、〇〇とティモシー・シャラメ(キャハハ全然違うし異国の人っていう所しか被ってないけれど、なんか楽しいから使っちゃおう)がおんなじ部屋ね」と割り振られ、当たり前のように私がティモシーと同室。
あんまり何にも気にしないタイプだから、私はどうでもいいんだけど、ティモシーは大丈夫かなあと思って聞いてみると、可愛いことに「〇〇とがいいよん」と言ってくれた。
多分、あいつも気兼ねする必要のない私がいいんだろう。

その時は韓国旅行だったんだけど、みんなよく食べる。ものすごくよく食べる。
「もう、お腹いっぱい」と言ったその口で、次はこれ、そんでもって次はあれ。
君たちの胃袋はどうなっているんだと思いながら、お店の梯子につきあう。

移動中、ハリボーグミを食べてた私を怪訝な顔でティモシーが見てる。
なんだよ、欲しいの?と思って聞いてみると
「それは、体に良くないものが沢山入ってる」と言う。
「はっ?グレープフルーツ味で美味しいよ、食べてみなよ」
と食べさせようとしたが、頑なに、本当に頑なに拒否する。
そういう所があるのね。って長い付き合いだったのに初めて気づいた。
日頃の食べっぷりからして、なんでも食べるのかと思ってた。

お金をジップロックに入れてて、シャワーの圧が強すぎて、お風呂の中から「きゃあっ」って叫びながらシャワーヘッドを制圧できなくて、壁にぶつけて大騒ぎしていたやつと、ケミカル的なものは食べないけれど、スリムなのにご飯はしこたま食べられて、立派な藤棚を作れるティモシー。
滅多に人と一緒に旅行しないけど、この時は面白かった。
旅行でしか見られない一面だったな。いつもはちょっとカッコつけてるくせに。

ティモシーって呼んだら気分いいからそうしたけど、そういえば実物はスティングに似てる。Englishman In New Yorkのスティング。
そんなことどうでもいいか。

うちのお父さんも植物育てるの上手だし、薔薇のおじいちゃんも然り、私と彼らの何が違うんだろう。
愛情?結果を急ぐところ?水のやりすぎ?わからない。不思議だな。
性別! 性別? いや待て、ティモシーは、どっちだ!
あっ、このままティモシーって言い続けると、ティモシー・シャラメファンの人に悪いな。
スティングはどっちだ!

巷は明日から3連休。
天気もすこぶるいいらしいから、楽しむだけ楽しんでください。






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