人はなぜお仕事するんだろう。あっ、お金以外の理由ね。

昨日の夜から頭が痛くて、薬を飲んだのに調子悪い。
そんな報告いらないか。
目の疲れとか肩こりとかから、頭痛になることってある？
うちのもう1人のデザイナーも、モニターを見すぎてるとなるって言ってた。

Mac使わないと仕事にならないし、ずっと見てると目が疲れるし、人ってどうしてそこまでしてお仕事するんだろう。
変な生き物だよな。
だからって今更、完全農耕民族とか狩猟民族にはなれないし、お腹空くしな。
おまけになんだかんだ言って、意外とお仕事好きだったりする。
遊んでばっかりいると飽きてくるし、私なんていてもいなくてもいいの？って感じもしてくる。
何もしないで豪遊できる大富豪とかはそんな風には感じないんだろうか。
まあ、それも人それぞれか。

３０代半ばで、隠居を決め込んだことがある。
ギャラリーをやりながら呑気に暮らそうと思って、好きな作品だけ飾って、別に宣伝行為とかも特にせず好きに過ごそうって。
ギャラリーはあるものの、休んで旅行行ったりばっかしてた。

ある日、ひょっこり男の子が訪ねてきて、ここで仕事がしたいという。
まてよ、呑気な私はアルバイトなんて募集してないぞ。何見てきたんだ。
と思たんだけど、せっかく来たんだからコーヒーでも出して話でも聞いてみるかとテーブルに座ってもらった。
そうしたら、そいつは開口一番、
「雑誌に載ってたこのギャラリーの記事を見ました。デザインがどうのと言う訳ではないのですが、文字組みが出来てないなと思いました。」
「・・・。」
「ですから、その部分で私が役に立てると思います」
「・・・。」
すまして言いやがった。
でも、空間デザインとかアートコーディネートはできるけど、グラフィックの文字部分のデザインは適当だったので、痛い所を突かれたと思った。
そして確かにその記事は私がイラレで適当に作ったもので、もっと文字を詰めた方がいいなと思った部分も確かにあったんだけど、まあ、そこはそれ、どうでもいいやと思っていた。
そんな細かい所まで見るやつがいるとは思っていなかったのもある。

いたね、いた。
そして「仕事をしたい」という希望を言う側から文句つけてきやがった。
とりあえず「お給料はいくらくらい欲しいの？」と聞いたりして「また、連絡するよ」と言ってその時は返した。
実は、その日の1週間後から旅行に行くことに決めてたし、人を雇ったらまた前とおんなじで隠居できないじゃん。と思ったから。

すると２−３日して、また来た。
何だよ、また連絡するって言ったじゃん、と思ってると、
「また連絡するって言われましたが、今までの作品を見てもらおうと思って、ファイルを持ってきました」と言う。
えーーーっ、まじか。と思いながらも、作品となると根っから好きなものだから、どんな作品を作るのか見てみたくて、また同じテーブルについた。
どれどれ。
まじっ？やるじゃん！うそっ？

次の瞬間
「あのさあ、今度の土曜日から旅行に行って留守にするけど、それでもいいなら来ていいよ。その代わり1人で留守番してね」
「留守番ですか。それって雇ってくれるってことですか？」
と言うから
「そうだよ、明日から来てよ。ちょっとは覚えてもらうこともあるし、留守番の仕方も教えるから」と言ったら「はい。よろしくお願いします。」と言った。

そうこれが、私ともう1人のデザイナーとの出逢いなのだ。

もしも2回目の訪問がなかったり、あったとしても私が旅行に行った後だったりしたらどうなってただろう。
確かに「また、連絡する」とは言ったものの、楽しい旅行が頭の中を占めてたから連絡したかどうかわかんないし、作品持ってくる程、真剣かどうかもわかんなかったもの。
遠い昔のことのようだ。

そのせいで、私は隠居を決め込むことができなくなって、またもやたんまり働くことになった。
1人だったら適当でいいけれど、2人に増えた時から適当にはできなくなって、やり始めたら意外とお仕事好きだったりするし、2人になると途端に「アレもやる？」「コレもやろう」「色々やっちゃおうよー」ってなって、隠居どころじゃなくなった。おまけにその人のおかげで、作家の画集や絵本、雑誌の広告なんかの紙もののデザインもするようになって、もっと楽しくなった。

私はデザインするのは好きだけど、印刷屋さんとかとの打ち合わせとか、それこそ文字組みとか細かい事をするのは嫌いだから大いに助かった。
そして気がつくと他のスタッフも増えていた。

このことを思い出すと、まじで人生って不思議だなあと思う。
隠居を決め込んで旅行するより、みんなで仕事で行く方が楽しかったりもする。もちろん行ったら行ったで、遊びも沢山になるんだけど。

お仕事って不思議だ。
なんだかんだ言っても、やっちゃうんだよなあ。

あっ、写真のちっちゃいラーメンはスヌーピー好きの私に、もう1人のデザイナーが買って来てくれた。何についてても可愛いな、スヌーピー♡

一昨日からお風呂の温度を1度上げた。