紫蘇のお花、もう咲いてた!と “Fact is stranger than fiction.”
予想に反して白かった。ピンクだと思ってた。かわいい。
そうか、うちのは青じそだから白いお花なんだ。
私が見てたのは(食べてたのは)赤じその花だったからピンク色だったんだ。
そのくらい、みんなは当然知ってることなんだろうか。
あとは実になれだな。
種が自然と落ちて環境が良ければ勝手にまた芽吹くらしい。おおっ、それを狙ってみたいものだ。環境が良ければって、やっぱり直植えってことなんだろうか。
ベランダー(田口トモロヲが出てたドラマ)には贅沢すぎる願いなのだろうか。
まあ、お花とか実とかちょっとづつ楽しんだら、書いてあった通りほっといてみるのも楽しみが増えて良さそうだ。
カフェでお茶してたシュッとした男の子(岡田将生が全然洗練されてなくて、醸し出す雰囲気も全然違うんだけど、どことなく百歩譲ったらくらいのイメージ)が、先輩の男性に大きな声で話していた。
私は少しだけ離れた席にいたんだけど、彼らと一緒の大きいテーブルに相席してる女性も2人くらいいて、本を読んだりスマホを見たりしていた。
A「同棲してるんですよ、僕」
B「おーーーいいねえ、幸せそうで」
A「いや、別れたくてしょうがないんですよ」(ものすごい笑顔で)
同じテーブルの女性達、ハッとした表情で彼を見つめる。あまりにあからさまに顔を上げてしまったせいか、躊躇して元の姿勢に戻る。
B「えっ、あっ、ごめん、っていうか・・・」
A「いいんですよ。僕も悪いんです」(ものすごい笑顔で)
同じテーブルの女性達、会話に明らかに気持ちを持っていかれている。
本のページも捲らないし、スマホも手の中で所在なさげ。
A「実はあ、半年くらい前からもうすでに別れたくなってて、それでも別れられないんです。」(ものすごい笑顔で)
B「なんで?どうして?」
同じテーブルの女性達の心の声が重なる。「なんで?どうして?」
A「初めに違和感を感じたのは、同棲してくれないなら他の男のところに行くって言われた時なんですけど」(ものすごい笑顔で)
C(はっ?なんで、なんでそれなのに同棲なんてしちゃったのよ?)
ここからは同じテーブルの女性達をCとする。
B「だったらさあ、その時、ちょっと考えたらよかったんじゃ・・・。」
C(そうよねえ、やっぱり)
A「おまけに、引越しの時、お互いに新しい家に引っ越ししたわけじゃないですか(B and C いや、それは知らんけど)その時、彼女が元彼のものを持ってきたんですよ。あなたも使うだろうと思ってって」
B「えっ、何を?」
C(何を持ってきたっていうのよ?)
A「〇〇〇〇なんですけどお、僕はそんなの使わないしー、それも使いかけですよ?」
B「えっ!それってまじ?やばくない?えっ?すごいね、なんかそれ」
C(ちょっと待って、何言ってんの、こんなにいい天気のいい感じのカフェで、そんなに大きな声で。その女の子もおかしいけれど、あなたも相当おかしい気がするんですけど)
注、〇〇〇〇のところは私はあんまりそういう話苦手なので、なんか書けません。
なんでも思いつくものを当てはめてください。歯磨き粉ではありません。
ここからの話は、別れたいって言うと死ぬって騒ぎまくるとか、出て行けって言われて出て行ったら「どうして帰って来ないの?出て行けとは言ったけど、出て行くって決めたのはあなた自身なんだから、今度は自分で帰るって決めて帰ってくればいいだけのことじゃない?なのにどうして、私を一人にするの」(ちょっと哲学的?)って、明日仕事なのに夜中の2時3時にしょっちゅう言われるとか、彼女の家庭環境がちょっとって聞くに堪えない説明話を大きな声で話し出して、その聞くに絶えない内容を、初めてあった彼の両親との食事中に彼女が話しだして、彼の両親がドン引きしてしまった話とか「あんな話、両親の前ですることなくないですかあ?」って言いながら、今その話の細かい内容をここででかい声で話されても、同じテーブルのC達も呼吸するの忘れて、固まってるじゃん。
でもその男の子は、周りの人にとってはものすごくえげつない話をしてるのに、終始爽やかな笑顔で話してるんだよね。
これは、彼女と彼氏、意外に似た者同士なのではと思わずにはいられなかった。
話を気いてあげてたちょっと先輩の男性も、途中から言葉少なになってきちゃって、もう入ってないアイスカフェラテの氷水をちゅうちゅうしてるし、いくら人生の先輩だからって、そんな話に助言できる経験もないしって感じ。
B「じゃあ、そろそろ行こうか」
A(家に帰りたくないのか、モジモジして立ちあがろうとしない。明らかにもう少しここにこうしていたい感じ。初めて笑顔が曇る)
C(ものすごいお話でお腹いっぱい。もう帰って。安らかな時間を私達に返して)
A意を決したように
「このジャケット母のお下がりなんです。3-40年前のイッセイミヤケのなんですけど、おしゃれしたい、ここぞっていう時に着るようにしてるんです」
B&C(悔しいかな私も)!!!!!!。今?えっ?えーーーっ?
もうすでにBは椅子から立ち上がってるこのタイミングで?
A「デザインがバブルの時っぽいって言うんですかねえ、だからほら肩がこんなに張ってるんですよ。肩パット入ってて」
この間エルビラ・ナバロの短編集「兎の島」に収められてる「ヘラルドの手紙」という短編が、男女の機微すぎていまいちよくわからないって書いたけど、なんのことはない現実の人間が今喋ってる事の方が、もっと良くわからなかった。
私なんか、まだまだだな。全然ダメだ。
ああっ、お願いだからそのうち、夕方のニュースとかで君の顔を見るような事がありませんように。
よくはわかんないけれど、初めて聞く話ばっかりだし、彼女は結構マジでヤバめだと思うよ。しょっちゅう出てくる包丁とかそういうの危険な香りしかしないもん。
先輩も言ってたじゃん
「彼女、絶対おかしいよ、やばいって、早くなんとかした方がいいって」って。
C達も先輩のそのセリフの時、背中で相槌打ってたよ。
それに君たちが立ち去ったあと、同じテーブルにいた彼女達はやっと思いっきり息を吐いて、今のって、今まさに私が読んでる小説より、今まさに私が見てるスマホより刺激的でしたよねって。どちらがリアルなのか、もはや分かりませんよねって2人で見つめあってたよ。
「事実は小説よりも奇なり」
バイロン、言い得て妙。座布団5枚。
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