アートでつながるNippon Koboという新しいコミュニティ
サンフランシスコのFort Mason Center for Arts and Culture で行われたNippon Koboの創立記念イベントに参加してきました。
イベントのコンセプトも大好きだけれども、藤井はるかさんはじめ、Nippon Kobo Ensembleの演奏が始まった瞬間、”すごいところにきちゃった”、という高揚感に包まれました。
西欧と東洋の時間を捉える感覚の違いとその融合が味わえたり、
中でも1970年に書かれた武満徹の四季は、会場が一体となり言葉のいらない異世界にみんなでタイムスリップしたような錯覚に陥りました。
会場の色んなところから聞こえてくる演奏。
よーく見てみるとその音は、紙をくしゅくしゅっとしたものや、ボールに入った水を持ち上げ落とすことなどでも作られている。
「自分なりの四季を思い描きながら、是非Be in the present moment.」というはるかさんの語りかけで、観客の状態も整えらる。
ただ受け身で音楽を聴くのではなく、もっと主体的に、自分と繋がりながらこの場にいていいんだよ、という安心感が自分の中に広がっていきました。
そんな中、堤大介さんとAsaki Odaさんの描き出す共通のイメージの中に演奏者と観客が一体となり、
数個のルールをもとにお互いの音を聴きながら即興でされる演奏は、Authenticな自分/表現からブレないでいる心地よい緊張感を感じました。
そしてAsaki Odasさんのタペストリー。
堤大介さんのイメージを邪魔しないように白のみで、描かれた春夏秋冬。
音楽が凄すぎて、どんどん自分には関係のない世界が広がっていくような孤独を感じ始めていた時、何度も何度もAsakiさんのタペストリーに救われる気持ちがしました。
大丈夫大丈夫。ここにいてもいいよ。一緒にいよう、と手を繋いでくれているようでした。
Asakiさんのタペストリーに映し出されるアーティストの影にできる陰影が、アーティストの深みを浮き上がらせてくれているようで、私は好きでした。
そして、本当に楽しそうに、演奏されるはるかさん。
はるかさんの大きな愛にみんながどんどん吸い込まれ、包み込まれ、一人一人ののびのびワクワクが広がっていくようでした。
Thank you for sharing your love for music, Haruka san!
なぜ、こんなにも多くの分野、時間、空間、人を繋ぎ一つの場を作り出せるのですか!?
アートって何?
文化って何?
Contemporary Japanって何?
と疑問がいっぱいありましたが、
Nippon Koboから私が感じた、アート、文化、Contemporary Japanは、
自然をよく観て、感じて、慈しみ、
自分のこともよく観て、感じて、慈しみ、
そんな大地にしっかりと足をつけながら
その人に響く「表現」を続けること。
人と自然から愚直に学び、表現し続け、
その過程でつながる人と人との関係も慈しみ、
大切にすることで出来上がってくるもの。
そこで作り出された作品がアートとなり、
その過程でつながった人と人が文化を生み出し、
一国や世界の流れが生み出されていく。
Nippon Koboに参加して膨らんだ好奇心:
武満徹、音響彫刻など。
音と形の融合を模索していた人がいるとは!?
音楽のイメージががらっと変わったこと。
Nippon Koboに参加してやってみたくなったこと:
自然と人から学びながら、
自分のやりたい、と思うことにエネルギーを注ぐ時間を増やし、
もっともっと自分にも正直に、
自然とのつながりを大事にしながら、
地に足をつけ、
やり続けけることにエネルギーを
命かけて注いでいこう、と
シンプルに思えるようになりました。
まずは、教え始めた今日のヨガクラスでやってみようと思います!
次に、「コンテンポラリー漢字学習法」を形にしていくことにエネルギーを注いでいきたいと思います。
娘たちもそれぞれにとても深く感じるものがあったようで、感想聞くのがとても楽しかったです。
このイベントをゼロから形にされた藤井はるかさん、最高です!