APJapaneseの試験内容と対策案大公開!
高校の9年生になった長女がAP Japanese受験したい!と言い出したので、AP Japaneseについて調べてみました。
AP Japaneseについて知りたい方は、まずは、こちらの記事がおすすめです!AP Testとは何か、どのような力を測るものをまとめてみました。すごく面白い考えだったので、是非読んでみてください。
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上の記事は、AP World Languages and Culture全般の話しで、「日本語」のことまで辿り着けなかったので、今日は、いよいよ、AP Japaneseの具体的な中身を見ていきたいと思います!
1. AP Japaneseテストに必要なスキルと扱われるテーマ
AP Japaneseの試験内容について最新の情報が得られるのがこちらの資料です。
測られるのは、前の記事でご紹介した5つのスキル。8つのカテゴリーに分けられています。
必要とされる力は、
テキストの読解力・解釈
得た情報と文化やその他の情報との繋がりを見つける力
語彙力、類推力
他者との会話力
他者に書く力
口頭・記述での発表力
扱うテーマは、
テーマの中身例
簡単に日本語に訳して見たものが以下です。
これを見ると、とても幅広いテーマが扱われることがわかります。
-ニュースの社説、社会・経済面のニュース
- 文学、ファッション、ポップカルチャー
- 日本の祭日などの文化
- 観光地などを通して見る日本文化
- 日本の社会の教科書に出てくるような話題
- 「現代」の若者の生活スタイル
など、日本を多角的に捉えることができるチャンスになっていることがわかります。
多様なソースから学ぶことが奨励されています。
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公共放送、音声情報、指示、プレゼン、ラジオ、対話、短編集、メール、広告、テキストメッセージ、会話、プレゼンテーション、新聞記事など。
このような様々なソースから、情報を読み取り、理解し、自分の既存知識と繋げ、考え、発信する力が問われます。
2. AP Japaneseの出題形式と問題例
制限時間は二時間。
前半が選択形式の問題が70問、後半が自由解答式(ライティング(パソコン入力)、スピーキング)の問題です。
※ ライティングはパソコン入力なので、漢字に関しては正しい漢字を「選択」する力があれば大丈夫です。
以下、選択問題と自由解答式の問題について順番に見ていきます。
2-1. AP Japanese選択問題:聞き取りと読み取り問題
70ある選択形式の問題は、リスニングセクションとリーディングセクションにわかります。それぞれに、以下のような情報源からの問題が出題されます。
リスニング問題では、色んな場面での日本語が流れます。例えば、公共の場でのアナウンス、録音された音声、指示、プレゼン、ラジオのニュース、ドキュメンタリー、対話など。
以下、リーディングの問題について書いていきます。
例えば、Eメールを読んで、英語で内容についての理解を問われる問題は以下のようなものです。
日本語の情報を読んで、理解して、英語の問題に答える形式です。
このような手紙もあるようです。ほんと、生きた日本語を扱おうとしていることがわかります。
このようなファクトに関する文章も出題されます。
日本語を読んで、英語で答えるというスタイルが、ちょっと面白いです。
続いて、自由解答に移ります。
2-2. AP Japanese 自由解答:テキストのやり取り、論述、会話、発表と多岐にわたる
自由解答(Free-response question)は4つの問題形式があります。
①Text Chat
②Compare and Contrast Article
③Conversation
④Cultural perspective presentation
それぞれを例題とともに見ていきましょう!
① Text Chat
テキストで6つ質問があり、それぞれ90秒以内でTextで答える問題。
このような形式なのでタイプができたら大丈夫です。
もう少し長い例だと、
このように、相手と対話することを想定した日本語力が見られます。
② Compare and Contrast Article
以下1つから選び、20分以内に300字から400字以上の作文を書きます。
1つ目は、2つのテーマに関する比較検討記事を書く。
2つ目は、1つのテーマに関して二つの相反する意見の記事を書く。
例えば、
解答例が書かれているこのサイトも参考になります。
https://apcentral.collegeboard.org/media/pdf/ap23-apc-japanese-language-task-2.pdf
↑
上以外もたくさんこちらから見つけることができます。
2年ほど前の過去問から答え方の例と採点の説明が記入されています。
https://apcentral.collegeboard.org/courses/ap-japanese-language-and-culture/exam/past-exam-questions
③ Conversation
英語で状況が設定され、それに関する質問が日本語でされます。各質問に20秒以内で答えていくというものです。
例えばアルバイト先の店長との会話、など。
④ Cultural Perspective Presentation
日本の文化に対する自分の意見を伝えるものです。テーマが与えられ、4分で準備し、2分で発表するというものです。
3. 補習校にいかず読書と作文で日本語の学習を続けてきた娘のAP Japanese対策案
簡単にいうと「過去問を解く+いろんな日本語に触れる+日本語で色んなテーマに触れる」ということになります。具体的な方法として、ウェブで紹介されていていいなと思ったものをメモしておこうと思います!
① ミチムラ式漢字eブックを使って、APJapanese漢字リストの漢字とその熟語を増やす
AP Japaneseで必要とされている漢字リストは以下の物です。
よく見ると、小学校低学年の漢字をマスターしていれば問題はなさそうです。4年生以上のほとんどの漢字は3年生までの漢字の部品の組み合わせでできていることを考えると、これはいい復習の機会になると思います。
そして、小学校低学年で学ぶ漢字も実は音読みを入れると、結構たくさんの熟語があるのです。簡単に書ける漢字でも熟語になると??となる生徒さんをよく見かけるので、これはいい復習のチャンスになると思いました。
ミチムラ式漢字eブックは、低学年の漢字から、漢字の音読み+熟語にも楽しく触れられる新しい漢字学習本です。たくさんの画像を見ながら、漢字の復習をしながら、その漢字が使われている熟語を増やしていきたいと思います。
②日本語のさまざまなメディアに接する機会を作る
AP Japaneseは5つのテーマからの幅広い語彙力と思考力が求められます。なのでまずは、5つのテーマを扱う上で楽しそうなWebsite、ポッドキャスト、ソーシャルメディアなどに触れる機会を増やそうと思います。
APの先生おすすめのリソースが参考になります!
↑
例えば;
AP Japanese Youtube Channel
このYoutubeチャンネルも面白い
このウェブサイトは、綺麗。
日本のいろんな場所が簡単な日本語でも読めるようになってる。地名などにふりがながあるのはありがたい。かわいい。
コロナでたくさんお世話になった、みんな大好き
このサイトも面白い!日本のラジオ番組を題材に、スクリプトがふりがな付きのスクリプトもあるし、速度も選択しやすい。さらに話題別に分けられているので、聞きたいテーマのラジオ番組が見つけやすい!
学校のライセンスがいるみたいで、私は見れないですが、こういうので練習できると心強そうです。
面白い教材がいっぱい紹介されています!
https://www.aralia.com/helpful-information/ap-japanese-language-and-culture-exam/
青空文庫も分野別に物語がまとめられているので使いやすい
日本の高校生活についておすすめされていたVlog
中級日本語の勉強にも使えるPodcastとして評価の高いものを聞くのも、自分が実際に使う時に役立つかもしれません。
聞きやすい声
ちょっとおしゃれな感じもする
後、インフルエンサーのソーシャルメディアをフォローしましょう!というレコメンデーションもされていまるのも見ました。
③ 書く・話すの練習
何か情報を得たら、
- Main idea、書かれた目的、詳細、誰に向けての情報か、テーマを捉え
- わからない語彙を文脈から推測し、
- 情報の内容を分析し、解釈する
を繰り返すことができたら力がつきそう!これは口頭でもタイプでも。
P129- 134にはInstructional Strategiesが紹介されているがこれらを私がどんどんと使っていく。
④ 過去問を解く
過去問を解く
4. まとめ
AP Japanese Classがない高校で、AP Japanese Testを受験したい場合、どのような対策が必要か?
補習校やオンライン補習校なども十分な対策になると思います。
なぜなら、色んなテーマに触れられる上に、先生や仲間と対話・発表・記述する機会があるからです。娘もオンライン補習校に参加してみる気持ちが高まっているので、挑戦してみようと思います。
また、AP Japaneseは日本語をどれだけ知っているか、というよりもどれだけ使えるかというところにフォーカスが置かれているので、いろんな話題について「生きた」日本語を聞く・読むこと。そして、聞いたり読んだりしたことに対して自分はどう感じたか、何を考えたかを日本語で書いたり話したりして、積み上げていくこと。また、友達と日本語でLineでやり取りするなども「試験勉強」になることがわかりました!
そして、アンテナを張っておっきたいのは、同じ内容を英語と日本語で触れることで、文化や社会背景の違いにまで目を向けられるか、そして、自分はどう感じるか、何を考えたか、自分だったらどのような情報を誰に向けてどう発信するか、という点です。
日本の映画を日本語吹き替え版と日本語と両方で見たりするのも面白そうです。Nippon Koboの情報は英語で書かれたものがほとんどなので、それを日本の高校生むけに紹介するとするとどのようになるか、なども面白そうです。
過去問の数をこなすこともいい力がつくと思います。
一人で取り組むよりも仲間と取り組む方が楽しそう!
なんだか、イメージが湧いてきたので、後は受験できる場所を見つけるだけになりました!
そのことについてはうまく受験校が見つかりましたら、書いていこうと思います!ただいま苦戦中!
おまけ
日本語を外国語として学ぶお子さんに面白そうなサイトもメモしておこうと思います。
文法のチェックもできる
物語を通して日本語を学ぶアプリ
このウェブサイトも情報が豊富
AP漢字のフラッシュカード
https://quizlet.com/search?query=ap-japanese&type=sets
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