姉ブレザーでも、妹ブレザーでも、妹セーラーでもなく、姉セーラー。そのありそでなかったコンセプトとネーミングの妙に、いまさらながら賛意を表したい!
毎回、仕事をいただいているので、あらたまって賞賛を表明するのはちょっと気も引けるのだが、まあ、いいだろう。
徳間書店から年1で出ていて、今年で5冊目の刊行を迎え、相変わらず評判がよろしい模様のグラドル・ムック『姉セーラー』。その明快なコンセプトとネーミング・センスについて、自分が思うところを……。
その1。明快なコンセプト。グラドルと女子高生の制服という関係性は従来お馴染みで、なんら斬新でもないわけだが、20歳以上のグラドルにそれを着せてしまう! 25歳でも30歳でも愛人系でもコンセプトとして有無を言わせず着せてしまう!というのは画期的試みだったといえる。
元々、グラドル誌『アサ芸シークレット』の企画から始まったもので、オーバー30の杉原杏璃あたりに着てもらった時点で(2018年1月の『姉セーラー』第1号にも登場)手ごたえを感じ、その可能性の広さから企画が成立したんじゃないか。違ったら申し訳ない(笑)。
その2。ネーミングの妙。凡人なら「お姉さんのセーラー服」とかなんとかつけてしまいそうだが、これだと、いかにも安っぽいB級AV……、いや、昭和の日活ロマンポルノのタイトルになってしまう。
そこで、「姉セーラー」。おそらく編集サイドは、当初からまとめてムックとして売り出すことを想定していたのだろう。タイトルはキャッチーで短いほうがいい。そうなると「お姉さんのセーラー服」を略して「姉セーラー」しかない。かつての「着衣のエロ」略して「着エロ」よろしく、インパクト勝負。グラドル・ファンの耳に馴染んでしまえばこちらのものだ。
周知のように「着エロ」は「着メロ」にもかかっていたわけだが、「姉セーラー」はというと……? 考えてみたが、思いつかない。特に二重の意味でのニュアンスはないと思われる。あったら申し訳ない。
これまでの5冊に登場したグラドルは、のべ63人。平成終盤から令和の現在までのその歩みと実績は、完全にグラドル・ファンの間で認知されたものと見ていい。
かつてのお菓子系雑誌のように、他社の競合誌が出てきてもよさそうな感もあるが、現状は孤軍奮闘による圧勝の様相。目下、人気グラドルにおいて「ステータス、経験値として出たい媒体の一つ」とも言われ(ツイッターなどを見てもそういう呟きを目にする)、この流れはしばらく続きそう。一方、編集サイドにおいてはファンの純粋激烈なニーズを踏まえ、もっと短いスパンで出してもいいか? という思いもありそうだが(穿った見方か?)、そうしないのは確固たる戦略があってのことなのだろう。
関連のデジタル写真集も随時リリース中で、好評の様子。
最後に。来年2023年リリース号(ムック創刊5周年)でもなんらかの仕事がいただけたら、これ幸いであります(締めはそれかい!)。
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