2012年のグラビアアイドル③
いまから10年前の2012年。AKB勢の空前怒涛のグラビア進出が続く中、グラドル勢は完全に押され気味だった。
■10月
本格的にグラドル活動を始めて2年目の壇蜜が満を持してブレイクへ(この年、3枚のイメージDVDリリース。この時点で福山雅治が「気になる存在」と公言)。11月公開の初主演映画『私の奴隷になりなさい』を前に、誌面登場やイベントでの話題性は急激にヒートアップしていた。❈映画公開後、自分はさっそくインタビューさせていただいた。
この時期、壇蜜よろしく「非AKB」的なグラビアで人気を博したのが菜々緒。
男性向けと女性向け、二刀流の様相で作品をリリース。結果的に万人向けの仕事として、女優の道が選択される。
この月、王道グラドル勢のトピックといえば、グリコのスイーツ飲料『ドロリッチ』のCMに起用されたこと。名づけて、ドロリッチガールズ。メンバーは、中村静香、西田麻衣、丸高愛実、遠野千夏、柴心聖の5人。この時期に彼女らが起用されたことは奇跡的な感もあるが、同時にグラドルのパワーの底力、(なんだかんだあっても)その不滅ぶりも思い知らされる。周知のように、その後、ユニットは3代目まで継続。
■11月
この時期、尾崎ナナ、手島優、杉原杏璃らアラサーのグラドルたちが作品リリースで立て続けに話題に。これも「非AKB」(AKBにはマネできないウリ)の流れの一つか。
■12月
AKBの握手会イベントの盛況とは裏腹に、グラドルの発売記念イベントは動員で苦戦が続く。
そんな中で明るみになったこの件。グラドルに限らず、芸人やモデルなども含めての騒動だったが、トップグラドルの関わりゆえ、イメージの悪化は避けられず。
悪気はなく「友人に勧められたから」ということで、一部の面々は同情の余地も。
というわけで2012年。篠崎愛、星名美津紀、ドロリッチガールズ、壇蜜など、グラドルならではの底力や奥深さも垣間見られたが……。
この年のグラドル・シーンは、結果的に『撮らないで下さい!!グラビアアイドル裏物語』で始まり、ペニオク騒動で終わったという、ネガな印象が強い。真のグラドル・シーン再興まではもうしばらくの時間が必要だった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?