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123便墜落事故と同じくらい不思議な、昭和終盤を象徴する未解決事件「グリコ・森永事件」。あの事件で一番解せないことを挙げてみる

ライター・織田祐二 グリコ森永事件の終結宣言が出たのが1985年8月12日。そうして、その日の夕方に123便墜落事故が起きる
相方・ヤスダ 激動過ぎますよね
織田 ねえ。あらためて考えると、いや、考えれば考えるほど、この2つの事件はどこかでつながってる気がしてくる
ヤスダ グリコ・森永事件の流れで脅迫を受けていたハウス食品の社長が123便に乗り、事故に巻き込まれました

織田 なぜ、彼が機に乗ったのか、不思議すぎる話
ヤスダ まあ、元々乗ることは決まっていたんでしょうが
織田 グリコ・森永事件については前々から不思議に思ってることがあって
ヤスダ 犯人の真の目的はなんだったのか
織田 一番は当然それなんだけど、ピンポイントで見ていくと、明らかに変な流れがある。以下、wikiより抜粋

ヤスダ 1984年6月28日夜の、丸大食品サイドと犯人サイドのやりとりですね。さすがに丸大食品の社員役始め、周囲が警察だらけだったら、犯人サイドも不審に思うような……
織田 警察独特の人相や目つきやたたずまいですね。確か、カップル役の男女の刑事もいたはずだけど、警戒している側からしたらバレバレだった気がする
ヤスダ もっと綿密にやればよかったと?
織田 上のwikiの文章読んで、なにか変に感じない?
ヤスダ えーと……
織田 警察サイドの「犯人グループを一網打尽」って方針はどういうことなんだろう
ヤスダ というと?
織田 このとき、最初のグリコ社長監禁事件から3か月経っていて、犯行は複数犯でおこなわれた……、おこなわれているというのがコンセンサスだったとは思うんだけど、複数犯って何人よ?
ヤスダ ああ、それはわかりませんよね
織田 あさま山荘事件だって、犯人グループは何人かわからなかったのに、この世の中、無制限の空間にいる犯人が何人組かなんてわかるわけがない
ヤスダ 昔、『NHKスペシャル』でこの事件が取り上げられた際、ドラマのくだりで刑事が署に電話をかけて「怪しい人物がいる。職質の許可をくれ」と求めるシーンがあって
織田 女刑事役で、田丸麻紀が出て、いい演技をしていた。そう、そこで「ダメだ、犯人グループは一網打尽にする方針だ」などと上司が言い、現場の刑事は断念するわけだけど。一網打尽できる場面ってどういう場面だろう?
ヤスダ たまたま、ワンボックスカーに5、6人乗り込んだ瞬間とか、アジトを見つけた段階とか
織田 でも、その5、6人で犯人グループ全員かどうかなんてわからない。アジトも全員集まってるかなんて保証はない。例の子供だっているし。要は、一網打尽逮捕という方針は、破綻してると言わざるえない
ヤスダ 案外、警察上層部だけは犯人が何人組かわかっていたとか。いや、そんな大事な話、現場の人間には絶対伝えなければいけないですよね
織田 のちに、滋賀県警の警官も、犯人グループの車が通る可能性をまったく知らずに、職質した車を取り逃がすという失態をやらかすわけだけど、あの事件って警察の上下の情報伝達が異常なぐらい希薄という
ヤスダ なんとなく123便事故と通じるものがありますね。現場サイドでは墜落した場所が早々明らかになっているのに、上の指示する側のほうで、なぜか拗らせていくという。仮に、丸大食品の犯人追跡の際に、現場の刑事が強引にキツネ目の男に職質をかけていたら、どうなっていたか
織田 そこですね。免許証確認ぐらいはできたはずで、その後につながるなんらかの成果は得られたはず
ヤスダ 強引な手法も、事件が事件だけに世間は許してくれた?
織田 強引もなにも、自分はこれまで昼に夜に、中野警察の警官からなんべん……、何十回職質されてきたことか(苦笑)
ヤスダ そうでした(苦笑)
織田 事件の前半と後半で、もしくは途中途中、犯人グループは異なってるって話を聞いたこともあるけど、ほんと、謎多き事件というしかない

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