日航123便墜落事故(事件)・第73回〜『ワタナベケンタロウ動画』最新回を視聴して思ったこと。なんでもお見通しの強国・アメリカが日本の言いなりになることは……?
『ワタナベケンタロウ動画』第160回を視聴(必見)。
ますますもって、その内容、検証は混沌としていってる印象。あらためて言っておくと、我が理解力の足りなさを踏まえてのものであるのは確か。
今回の動画は(も?)、いくつかのパートに分かれるが、筆者が特に気になったのが、9分53秒あたりから始まる、『日本航空史【昭和戦後編】』(1992年刊)なる著書の内容だ。123便墜落事故およびそれに関する膨大な調査、解析等を経て、事故調査結果に基づき、日本がアメリカの旅客機の耐空性基準に対し改善の申し入れをした(らしい)というもの!
ワタナベ氏によると、アメリカ側はそれを了承したというのだが、上画面背景の文章の続きが映されないため、いまいち要領を得ない。
個人的に疑問に思えるのが、運輸大臣は誰だったかということ。123便絡みの案件なら、首相にとっても当然最重要の案件であり、そちらも誰だったのか気になる。
中曽根首相は、事故調査最終報告がなされた直後の1987年11月に首相の座を辞しているわけだが……。「(名前がハッキリしない)運輸大臣への勧告がなされた」などと聞くと、疑り深い自分などはその後の経緯のあらましの証拠の文面を見ない限りは、単なるガス抜きで建前的におこなわれただけではないか、申し入れたとしてもアメリカにはまったく相手にされなかったのではないか、などと勘ぐってしまう。
いや、仮にボーイング747がアメリカと日本だけで使われていたのなら話はわかる。2国で隠密にやればいい。アメリカの決断はともかく、話し合いは可能だろう。
しかし、1990年前後、747は日米以外でもイギリスやドイツやカナダやオーストラリアやインドやフィリピンや韓国など、西側諸国中心に何百機と使われていたはず(エアバスA380の初飛行は2005年らしい)。アメリカが747の耐空性ナンタラの基準を変更したなら、747使用の各国に説明の必要があると思われる。
まずはなにあれ、運用開始時からのお得意様のパンアメリカン航空とトランス・ワールド航空などには真っ先に仕様の変更を説明しなければならない気がする。
そこらあたりの経緯はどうなっているのだろう。
正直、アメリカって、そんなヤワで単純な国じゃあないと思われるのだが。そう考えてしまうのは、生まれてから10代最後まで冷戦時代を生きてきた者のリアルな感慨、冷めて穿った思考のせいだろうか?