議院内閣制は大統領制よりも実は権力が強い
今回は盲点を一つ。ねじれ国会で日本が「きめられない政治」と揶揄されたことがあったが、これは戦後日本を共産化させないために仕組まれたことである。衆参両院で政権与党が安定多数を維持できていれば、実は日本の内閣総理大臣はアメリカ大統領よりも決定権力を持つ。
からくりは首相が立法府の与党第一党の党首がなるもので、立法府の権力を握ったものが行政の長である内閣総理大臣を兼務する仕組みだからだ。三権分立のうち2つの柱を一人の人間に集中させるということ。これはとても強力なのだ。
アメリカ大統領は議会の法案を拒否する権限はあるがそれだけのこと。アメリカでは立法と行政の牽制体制が思いの外強いのだ。
安倍さんや岸田さんが次々と大胆な改革ができるのも立法と行政両方の長であるからなのだ。よって日本は環境変化に合わせて想像以上に迅速に改革を進められる国家なのだ。