ひまわり畑(詩)
夏の日差しに照らされた
ひまわり畑の中で
風に揺れる大輪の花々
透き通った青空が広がり
白雲(しらくも)が優雅に流れ
一機の飛行機が飛び去ってゆく
飛行機の小さな窓から覗く 人々の姿
ひまわり畑から見上げる少女の瞳には
淡い悲しみがひそんでいる
青年海外協力隊隊員の彼の旅立ちの日
少女はひまわり畑で一人
彼が乗る飛行機を見送り続ける
心は不安と切なさでいっぱい
それでも涙を流さずに少女は
彼の無事をひたすら祈る
愛する人が乗った飛行機が
みるみるうちに遠ざかってゆく
自らを励ますように
彼女の凛とした言葉が響く
「帰ってくるその日まで、私はここで待ちます」
ひまわり畑の中で涙をこらえつつ
愛する人の旅立ちを見送る少女
彼が故郷に帰還する姿を想像しながら
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