「出居番ラジオ」が出来るまで③
こんにちは。みなみづかおおきです。
「出居番ラジオ」ができるまでと題して、私の軌跡を「事業創出」、「アントレプレナーシップ」、「エフェクチュエーション」といった文脈において重要視されている概念を使って言語化したいと思います。
「出居番ラジオとは?」は、とりあえず横に置き笑、本シリーズの最後の方でお披露目できれば嬉しいです。
エフェクチュエーション的行動原理 その1
前回、りょうえもんと二人で挑んだプレゼンイベントにおいて、
成果目標を設定して、プレゼン内容を組み立てたことを説明しました。
プレゼンの結果ですが、
残念ながら、その日のうちには誰からも「一緒にやりたいです」
と声をかけていただくことはありませんでした・・・。
プレゼンが終わり、
達成感と、ひと時の熱の余韻の心地よさと、
聴衆者からの評価や応援とで満足感がありましたが、
設定した目標を達成できなかった点は真摯に受け止め、
反省しなければならないと感じていました。
その後の私は相変わらずやりたいことが見出せず、
日々の生活と仕事は単調な繰り返しでした。
そんな私ですが、
これまでの繋りから
「夢の実現を応援する半年間のプログラム」の支援者側として、
一般の方の事業化を支援する活動に参加することになりました。
新たなチャレンジの場です。
振り返れば、この活動は「出居番ラジオ」と無関係でなく、
これも含め、私のこれまでの様々な活動での経験が混じり、知識が結合し、
その結果として「出居番ラジオ」に帰結したと思えます。
11月に入り、一つの転機が訪れました。
9月のプレゼン大会に一緒に出場したプレゼンターの一人から、
私たち「公務員キャリアピックプロジェクト」に
相談があるという連絡がありました。
その方が
出居番丸西のオーナー 岩田キヨミさん
です。
「出居番丸西」はキヨミさんがつくられたコミュニティスペースで、
キヨミさんは、
そこに集う子どもやお母さんの自立、
それから出居番丸西の自立に邁進されていました。
しかし、少し停滞気味のようで、
キヨミさんから
何か助け合う方法はないか?
まち全体で支え合う仕組はできないか?
と相談をいただきました。
プレゼンから2ヶ月が経ち、なんと、あの時の成果目標を達成したのです。
オーディエンスからではなく同じプレゼンターからという、
想定し得なかった角度からのリアクションでした。
りょうえもんと相談し、
キヨミさんに会いに二人で出居番丸西を訪ねることになりました。
キヨミさんのお話を聞くと、
課題は出居番丸西の自立で、
活性化するために一緒に何かできないか、と相談を受けました。
大人がワクワクすれば、子ども達もワクワクする。
そんなワクワクしたことがたくさん集まる場所にしたいと。
その日は持ち帰って検討することにし、
後日、キヨミさんに提案する約束をして帰りました。
出居番丸西からの帰り道、私はりょうえもんに車で送ってもい、
彼の運転する車の助手席に座っていました。
道中、二人でキヨミさんからの相談を振り返り、
率直な感想を交わしました。
お互い共通していたのは、
純粋に、何かをやってみたい!と思っていたこと。
公務員キャリアピックプロジェクトに縛られず、
コミュニティスペースというリアルな場所に携われる機会を縁に、
心からワクワクできるものを提案してみよう、と話しました。
その時、自分の中には一つのアイデアがありました。
実は、ずっと心に持ち続けてきたアイデアです。
これまで誰にも言ったことはないし、口にすることを躊躇していたものです。
キヨミさんの相談話と、自分のアイデアを思い出したことが啐啄同時となり、
車の中で、私はアイデアを恐る恐るりょうえもんに語りました。
出居番丸西に、地域で活躍するゲストを呼んでラジオをやってみたい。
自分達が聞き手となり、収録した内容をオンライン上で地域に発信する。
毎月違うゲストを呼んでいく。
キヨミさんが言っていた地域で支え合うネットワークの仕組づくりを、
出居番丸西をハブにして、
ラジオ出演者と出演者、出演者とリスナーとを繋いでいく。
信頼するりょうえもんだから、私はアイデアを話すことができました。
そして、やはり、彼はこう言ってくれました。
「いいですね!ワクワクします!
やりましょう!」
キヨミさんから、コミュニティスペースに携わる機会をいただかなければ、
そして、りょうえもんがパートナーでなければ、
自分の想いはいつまでも心の中に持ち続け、
雛は孵る事ができなかったと思います。
ついに口から出すことができたという胸の高鳴りと、
これで後に引けなくなったという不安、
興奮と憂鬱という感情が交々に泡立ち、
心臓が締め付けられました。
それは、次の大きな脈を打つために、
新しい血を一気に全身に血を巡らせるために、
ぐーと心臓が縮んでいく、爆発前の苦しさです。
覚悟を決めることで、
初めて自分が自分の人生の主役になった
そんな気がしました。
こうしてやっと「出居番ラジオ」のスタートに立ちました。
続きは、次回に。
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