昔、FXで3000円すった男

FXが流行り始めた頃のことだ。
あの頃は私にもまだ貯金があったので、「これ増やせないかな…」と思ってチャレンジした。

ただし、レバレッジには頼らない方針でいった。
レバレッジ30倍のFX業者の口座に30万円を入れ、1万円だけ使ってニュージーランドドルを購入。これでレバレッジは無意味となる。

ニュージーランドドルは値動きが激しいことで知られる。だから一気に増えてくれる…かと思ったら、タイミングが悪かったらしくどんどん値下がりしていった。
ここでさっきの「保険」が効いてくる。口座の金が激減はしても、赤字にはならない。とはいえ、私は激しく動揺した。当時はまだ大損することを「溶かす」とは言わなかったけれど、まさに「溶けつつある」のを目の当たりにしているのだ。強気でいられるわけがない。

「いつか上がる…30万円に戻ったら売ろう。そしてもうFXからは引退だ」
そう決めて、値動きを見守った。
やがて297000円まで戻ってきた。もういい。売り注文。
そして口座から全額出金。私のFX体験は終わった。授業料3000円。

あれ以来、FXにも仮想通貨にも手は出していない。
仮想通貨は「積立で始めてみるか…」と思った矢先にビットコインの大暴落があり、怖くて始めることすらできない。最近だって大手取引所が破綻したじゃないか。
私は「給料の範囲で暮らし、赤字を出さない」を徹底しよう。