人的資源管理を読んでみた
写真は会社のBBQにいってきたときの写真。夏のいい思い出になりました~
今回はこちらの2冊
人的資源管理とは、会社の中でヒトに対して行われる管理活動の総称。具体的には、
・雇用管理:採用から退職までも含めた一連の活動
・キャリア開発:労働者の能力を開発し、職務遂行能力を高める一連の活動
・人事考課:それぞれの職務において、労働者が職務遂行能力をどの程度発揮し、組織の課題達成にどの程度貢献したかを評価する一連の管理活動
・報酬管理:労働者の作業結果に対してどのような対価を支払うかを制度的に決めた一連の活動
・福利厚生制度:住宅手当、健康保険制度、雇用保険制度など、通常の賃金制度
・労使関係:労働者の代表と会社が話し合う労使協議制度などに伴う一連の活動
に分かれているとのこと。
ミッション、ビジョンを実現するための組織構造、組織行動に伴って、人を資源として管理していくという考え方を学びました。
学べば学ぶ程、これからの近い将来、この人的資源管理の分野は、企業にとって大変むずかしい局面を迎えてくると感じました。なぜなら、以下のことが以前とは異なってきているからです。
・終身雇用制の崩壊 転職が当たり前の時代の到来
・年功序列の崩壊
・複数企業に所属する人達の出現
・副業時代 パラレルキャリアを形成する人達の出現
これに伴い、雇用管理、人事評価、報酬制度、能力開発は社員全員にとって一律に納得感がある制度は作りにくくなる可能性が高く、制度事態、維持させるにもコストや工数が昔より多くかかると感じました。転職が当たり前の時代だから、制度に合わない人は辞めて良し、とすることもできるけど、自社にとって欲しい人財には是が非でもいて欲しいと思うのが会社というものだと思うので、潔く、あっさり割り切れる話ではないと思います。
特にキャリア開発に関しては、入社から退社までが短くなる可能性のある社員達に対し、どういたキャリア開発の手助けをするかというのもコストの兼ね合いもあって計画しづらいと感じました。やっと育てたと思ったら転職してしまう....なんて悩みを抱える会社も多いと思います。
何の仕事でも食べていくことができる時代、自身の好きな稼ぎ方を選びやすくなった時代において、今、人的資源管理も転換期を迎えているのだと思います。「こうすればいい」という高度成長期のような正解の型は存在してはいません。
会社にずっと居続ける可能性が低くなった社員に対し、企業がどういった考えの元、どのような制度設計を行うのか。その制度設計を受けて社員がどう反応するか。それを受けて再設計をどう行うのか。このPDCAを社員を注意深く観察しつつ、会社にとって本当に必要な人財が残るように面倒臭がらず、試行錯誤していくことが、今今できる企業の活動だと私は感じました。
そういった姿をみて、「いい会社だな」と感じる社員もいると思いますしね。特に上層部がそういったことに深い関心を持ち、攻めの制度設計をしている会社は、個人的に好きなんだな、と改めて気づきました。