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顧客は、何故買ってくれるのだろうか?何故買ってくれないのだろうか?これから大切なこと

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。皆さまにとって健やかで素晴らしい1年になりますように!

初日の出を実家近くの浜まで観に行ったのですが、今年は雲が厚かったですね。

2020年1回目のnoteは、リレーションシップマーケティング&サービスマーケティングについて。多くの課題図書があったけど、メインはこちらの3冊から。

「one to oneマーケティング」には、時代は顧客獲得、市場シェア獲得を目的としたマス・マーケティングから、顧客維持、顧客シェア(その企業が1人の人間の人生をどれくらい占めることができるか)を目的とした企業活動へと移行している、ということが書かれていました。個別対応はテクノロジーの発達のお陰で、以前より簡単に、且つ安価にできるようになりました。個別対応を積極的に行うことによって、顧客と双方向のコミニケーションをとり、良好な関係を構築し、1つの商品・サービスだけでなく複数の商品・サービスを買ってもらい、商品・サービスの向上に顧客もジョインしてもらう、これが大事、というお話でした。

「顧客はサービスを買っている」では、サービスサイエンスに関して書かれていました。(サービスサイエンスという言葉を私は初めて知りました)。「サービス」は、見えないものが多く、生産と消費が同時、顧客向けにカスタマイズされ、顧客と共同生産するものが多い、という特徴があります。この実態がふわっとしている「サービス」を分類、分解、モデル化し、その勝ち方、改善の仕方に関して論理的述べられていました。本の中にもありましたが、「伝承」「直感」「気合」が「サービスの成功のカギ」とばかり私も考えており、「サービス」全般を体系立てて考え、成功や改善が再現可能なものとしてとらえる機会は今までなく、その機会を初めて与えてくれた本でした。

「顧客の信頼を勝ち取る18の法則」は、何がポイントとなって、顧客からの長期的な信頼やロイヤリティを勝ち取り、愛されるか、ということが書かれていました。なぜ顧客に支援されることが必要なのかというと、企業より顧客の方が力を持つ時代になったからです。溢れる似通った商品・サービス、インターネットの普及による豊富な知識や情報の取得、競合製品との比較、他の消費者との情報交換が容易にできるようになったからです。企業は選んでもう立場におかれました。この状況下で、企業は顧客にどう向き合い、どう対処するべきかが書かれていました。

この3冊をメインに読んでみて、私が考えたのは以下の2点です。

1. 顧客は「買う理由」がある企業から商品・サービスを買いたがるし、買い続ける

2. 顧客が本当に必要だと考えるものを複数提供する企業が勝つ

当たり前なことですが、1つずつ何故そう改めて考えたかを述べますね。

1.顧客は「買う理由」がある企業から商品・サービスを買いたがるし、買い続ける

これだけ似たような商品・サービスが溢れている中で、どうやって顧客は選んでいるのか?

広告やSNSで薄く顧客とつながりを持ち続け、検討・購入のタイミングが来た時の第一想起に入っておけば良いのですが、その第一想起に入る1要因といして、「その人にとって応援したい企業か」「特別な意味や価値を持つ企業かどうか」ということがこれからは必要なのだと思いました。いわゆる、「文脈価値」というものです。ここで重要なのは、「必要な商品・サービス」なのではなく、「企業」ところです。SDGsを取り入れる企業が増えているように、企業は社会の公器として機能しているかどうか、ということが買う理由に法人としても、個人としても、重要になってくると思います。組織や個人が、「存続してほしい、」「長く関係を持ちたい」と考える企業のものが売れる時代なのです。「顧客の信頼を勝ち取る18の法則」にもあるよう、会社の透明性、すべてのインターフェースでの一貫した自社のスタンスや表現は需要になってくると考えます。

また、特にBtoBのビジネスにおいては、「誰から買うか」ということがまだまだ重要であると考えます。確かに、オンライン決済等は普及してきていますが、人を介した営業活動はなくなりはしないと思います。何故なら、人は合理的な判断だけでなく、感情でものを買う生き物で、買うという判断を下す際、なかなか判断がつかない商材の場合、一押しする役目=営業マン・営業ウーマン(Web上等で、対面の商談でなかったとしても)の存在は必要だと考えるからです。特に高額商材になればなるほど顕著で、企業の信頼プラス、プロフェッショナルである人・集団から買いたいと人心としては思うはずです。知識、スキル面は勿論ですが、人的にも魅力があり、顧客の心をつかめる人物である必要が、一個人としても、会社としても、顧客に選ばれる理由の1つになっていると認識して取り組む必要があるな、と思いました。

2. 顧客が本当に必要だと考えるものを複数提供する企業が勝つ

顧客はいくら理由があっても不要なもの、自身の欲する品質に達しないものは価格がいくらであっても絶対に買いません。これは日々の業務をやっていても痛烈に感じています。それをするためにも、顧客が何を欲しがっているのか、「正しく理解する」必要があり、且つその「欲しい」を満たす商品・サービスを提供し続ける必要があります。顧客に良きパートナーとなってもらい、一緒に商品・サービスを改善する活動などは、その最たるものでしょう。

とはいえ、顧客のすべての期待をかなえることは究極的に難しいです。例えば、私が現在取り組んでいるSaaS型のサービスだと、顧客それぞれの課題にすべて対応することはビジネス上不可能です。その期待を適切にコントロールした上で提供することも同様に大切だと思いました。「顧客はサービスを買っている」の一節ですが、「顧客満足は、事前期待の達成度を評価尺度としたサービスの総合商品」とありますが、これが正にそうなのです。顧客は商品・サービスに自身の課題の解決の程度を前もって期待しているのです。期待通りなのか、そうでないかによって、顧客の満足は決まってしまうのです。そうなってくると、顧客の期待値をコントロールしつつも、ちゃんとほしいと思ってもらえるような営業の仕方に工夫が必要だと感じました。勿論、顧客の期待に応え続けられるよう、商品・サービスの質をアップデートさせていくのは大前提ですけどね。

また、顧客の満足が高い顧客には、きちんと自社の他商品・サービスを提案、提供する仕組みを社として作っておく必要があるということです。顧客シェアを高めるという思想の前提は、自社に複数提供するサービスが存在している、ということです。顧客に複数の商品・サービスを購入してもらい、なくてはならない存在になった顧客の数が多い企業が勝ということですから。そのためにも、既存顧客との良好な関係構築は必須であり、SaaS型サービスのカスタマーサクセスの役割の強化は企業のプロダクの存続だけでなく、企業の存続にとっても必要不可欠だと改めて感じました。個人のスキルに可能なかぎり依存しない、クロスセルの仕組みづくりが必要です。(これ、難しいけど。おそらく組織構造論&人的資源管理ともからめて考える必要があると思います。)

以上です。

これからもリレーションシップマーケティング&サービスマーケティングは実際の業務でも学び、高めていかなければならない分野ですので、また実務も絡めて近況を書けたらいいな、と思いました。


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