順張りと逆張りはどちらが簡単なのか?【FXは簡単③】
■結論から言うとどちらも簡単でどちらも難しい
トレードスタイルやルールがしっかりしていない時は何をやっても難しいです。ですが、逆にトレードスタイルやルールがしっかりしていればどちらも簡単です。決めたらあとは淡々とこなしていくだけです。もちろん損切りはあります。どちらが勝率が高いなんて事はトレードルールが同一ならありません。そこはトレーダーの腕次第だと思います。
でもFX界隈では次のような事をよく耳にしませんか?果たしてどうなのでしょうか?
■どうやら順張りは正義、逆張りは悪の風潮
FXにおいて順張りは正義という風潮があるぐらい順張りは信仰されています。これは損小利大が基本のFXで、利を伸ばすことが勝つためには絶対必須の条件のように信仰されているからです。はたしてそうでしょうか?
とかくFX始めたての頃はこのような意見をよく耳にした事はありませんか?
「逆張りはダメ」
稼ぐためにFXを始めているのでどちらでも稼げればいいのに、ネット上では何故かこの様な風潮があります。
・何故か順張りは簡単だと思われている
この理由だけで初心者トレーダーには順張りがオススメされています。果たしてそうでしょうか?個人的な意見ですが、順張りも逆張りも難易度は同じです。トレードするチャンスも同じぐらいでしょう(個人的な感想でなら逆張りの方がチャンスが多いかもしれません)
唯一違いがあるとすれば、1度のエントリーにおける利益の伸びが順張りの方が大きいということぐらいです。たぶんこの理由だけで逆張りは止めましょうとなっているはずです。
・逆張りは悪なのか?
そんな事はありません。確かにトレンドに逆らってトレードする訳ですから利益の伸びも悪いです。ですが一回の利益では順張りには敵わないけど小さな利益を何回も増やしていく事により、トータルの利益は順張りも逆張りもさほど変わらないと思います。ルールにさえ従って淡々とトレードしていくのならどちらの難易度もトータル利益も変わらないのです。では何故悪と思われているのか?
・逆張りは失敗するトレーダーが多い
これに尽きると思います。SNS上でも溶かしたり焼かれるトレーダーの多くは逆張りトレードでやらかした時です。その理由として多くの逆張りトレーダー達や初心者は、FXを投機と捉え予測でトレードしているからであってルールに従ってトレードしていないからなのです。
・逆張りは悪ではないし順張りである
しかしよく考えてみてください。エントリーしたばかりの時は逆張りだとしても、高安値を更新し続けトレンド転換をすればそれは順張りになるのです。トレンドの始まりからエントリーを目指すのであれば、それは逆張りから始まるのです。
■トレンドの始まりから効率よくエントリーするにはどうするのか?
トレンドに乗って順張りエントリー。一見簡単そうに見えるのですが、実は損小利大を目指す順張りはトレンドが出始めてからエントリーしては遅いのです。「トレードが出て右肩上がり、または右肩下がりになったからエントリー」では遅すぎます。よくある失敗例としては
①トレンドが出ている
②戻りまで待たずに伸び切ったところでエントリー
③さほど伸びないので利益もならず、なんならマイナスで終わる時もあります。
この流れです。トレンドが出てからじゃ遅いということがハッキリ分かります。出る前からのエントリー、つまり逆張りエントリーこそが順張りエントリーの始まりなのです。
・まずはレンジを見つける
トレンドの始まりとは何か?それはダウ転換する直前のことです。ダウ転換がする直前とは大抵がレンジ相場です。長く続いたトレンドもパワーが衰え伸びが少なくなり次第にローソク足も小さいものばかりとなります。ヒゲが上下に出始め、極め付けにはピンバーやハンマーになる。この状態になって初めてトレンドの始まりになるのです。
・ダウ転換が完成するまではトレンド転換はしていない
この状態で初めてトレンドの始まりと書きましたが、実はまだトレンドの始まりではありません。再び同じ方向に進むのならそれはトレンドの継続なのです。では何故そこがトレンドの始まりと言ったのか?それは幾つか理由があります。
・プライスアクションでエントリーを前提する。
先ほど述べたとおりプライアクションがピンバーやハンマー、または十字になればそこから反転する確率は高くなります。高いと言っても個人的にはここでまだ50%確率だと思っています。ですがFX自体が50%で上か下かを当てるだけのゲームです。そう考えればこのプライスアクションの次の値動きを選択するなんてさほど難しい事ではありませんよね?予想と逆に行くのなら損切りしてしまえばいいだけの話なんです。
・50%を100%に近い場所で待機する
次に行うのがこの作業です。これも簡単です。確率が上がる場所で待機していればいいだけです。一旦レンジになりつつある場所は大体決まっています。レジサポとなる水平線の近くです。水平線にも幾つか種類がありますが、より上位足の水平線付近でレンジになるまで待機していればいいだけです。俗に言う重要水平線です。この付近でプライスアクションが出れば、何も抵抗のない場所よりもダウ転換、つまりトレンドの始まりになる確率は50%よりも上がります。
・50%よりも上ならエントリーしてみる
重要水平線付近で転換が予想されるレンジ相場、そしてプライスアクション、これだけでもエントリーの価値はあります。この後に予想通りダウ転換して高安値更新をしたならそのトレードは勝ったも同然です。あくまでトレンド転換をし終わる前に勝負をつけることが重要です。
・見事にトレンド初動を押さえたらその後はどうするのか?
これは何度もいいますが先ずは分割決済して最低限の利益の確保です。プラス分だけ確保できたのなら後はマイナスになったとしてもプラマイゼロで終わることができます。
一連の流れを見るととても簡単なのが分かります。順張り逆張りのどちらが正義、悪なのではなくどちらも簡単でどちらも難しいのです。予測に反したから悪であり難しいなんて思っているならそれは間違いです。この2つは同じ道具でありこの2つを組み合わせて初めて1つの道具になるのだからです。思い込みで2つだと思っていたのが実は1つだったということは良くありますよね。表裏一体であり長所短所、まさにこれです。
まとめ: 今回も豆知識を読んでいただきありがとうございました。勝ち切れていないトレーダーさん達のトレードルーティーンはどうですか?FXの基本的な動きは1つの道具を一連の流れとして淡々と使用するだけなのに、知識や思い込みで幾つかの点と点で分け、色々な道具に持ち替えてトレードしていませんか?だとした注意しましょう。作業が多くなればそれだけミスが入り込む余地も増えるのです。そしてそれは勝ち切れない思考の沼にハマっている証拠かもしれない…