[モンハンNOW]│雨舞い寒風吹き荒ぶ中で闘うディ亜イベ最終日
冷静に考えるとイベントが相当キツい「モンハンNOW」。
普段と違ったモンスターが湧くのは楽しいし、1時間更新な点も嬉しい。けれどよくよく考えて見ると、素材の要求数が多すぎて軽い気持ちでは遊べない。装備の生産や強化を狙わなければ適度に狩るだけで楽しめるかも知れないが、それをモンハンと言えるのか。
そんなことを考えながら臨む最終日。外は非常に寒いし、何なら雨もパラついている。それでもネロ装備狙いのハンターは、歩くより他無いのだ。ただひたすらに。黙々と。
私は妻と子供達を家に置いて、曇り空の下を歩き始めた。出発前に近隣の砂漠エリアをチェックしてみると、300メートルほど離れた場所から4マス続けて砂漠になっていた。あまり土地勘はないが大学の周辺であり、目立った坂も無い筈だ。大学の敷地内とか余程込み入った住宅街の行き止まりなどに出現してくれなければ、比較的ストレスなく狩り続けられることだろう。
小雨の舞う中を砂漠エリアへ辿り着き、画面を確認してみる。
出現しているモンスターの数自体が少なく、そこまで大量発生感は味わえないものの、そう遠くない範囲内に手頃なサイズの黒ディアが湧いている。まずはこれらを順番に倒すことにした。
★6の討伐報酬はいつも通りレア1素材が並ぶのみだったが、続く★7討伐でレア5素材「黒角竜の骨髄」を獲得できた。今のところは腕装備のグレード6用に2つ欲しいだけなので、報酬倍加することなく受け取った。今日はとことん歩くのだ。
そう意気込んで歩き続け、砂漠エリア3つ目の終わり際で更新時刻を迎えた。最初のレアドロップ以降全く音沙汰ないのは気になるが、数をこなしてナンボである。
まずは行き先を明確にすべく、念の為アプリを再起動してマップを更新した。
今回もまずまずの湧きであったが、範囲が広くなってしまった。そして★7ばかりが表示されており、何となく気が重くなる。レア5素材を狙うのならば★7を倒し続けるのが良いとは思うものの、毎回毎回★7を相手していては疲れてしまうし時間もかかる。
それでもグズグズしている暇はない。先へ進んでも効率が悪そうだったので、今来た道を引き返しつつ狩りを続行することにした。
しかしこの時間帯の戦闘はまさに地獄だった。全国のハンターが一斉に黒ディア探しを開始してしまったのだろうか、通信障害が頻発したのだ。
ディアも自分も動けなくなったり自分だけ動けなくなったりディアが動かなくなったと思ったら強制終了されたりそもそも戦闘が始まらなかったり…。とにかく考えられうる全ての不具合が降りかかってきた。場所のせいで通信環境が悪いのかとも思ったが、調べてみるとそういうわけでもなさそうだった。
だったらもっとわかりやすいエラーメッセージでも表示して欲しいなと思いつつも、そういうこと言い出したらキリがないもんなと諦め、想定より時間を掛けながら開始位置へと戻ったのは14時50分くらいだった。
起きてから何も食べていなかったので松屋に駆け込むも、手がかじかんで箸を握れなかった。感じていたよりも寒い中を歩き回っていたようだ。スプーンの有難みを痛感しながら暫し暖をとり、再び寒空の下へ飛び出した。
さぁ、15時更新のマップはどうなっているだろう。
表示される黒ディアは目に見えて減少した。そして表示されている個体の★は8。つまり倒せない。★7も見えてはいるが、引き返してタイムロスするくらいならば★8を無視して奥へと進みたい。
何れにしても移動だけの時間を多くとられてしまうのは確実であり、ただでさえ通信障害でのロスを抱えている中でこれはつらい。空からは冷たい雨粒が霧のように吹き付けられ、気温は一層低くなったように感じる。
そんな考えが頭の中を駆け巡るが、しかし引くに引けない状況でもあった。
「黒角竜の良質な甲殻」が1個だけ足りないのだ。
通信障害に見舞われつつも神社の脇にある公園でプレイした際に「黒角竜の骨髄」は必要数を揃えることに成功し、甲殻についても★5から簡単に2つドロップした。余談だがこの神社は初詣に訪れた神社であり、今回の一件で私の中で勝手にパワースポットとして認定した。
そして残念ながら今の時間、パワースポット周辺に黒ディアの姿は確認できない。あの時報酬倍化を使っておけば良かったのかも知れないが、通信障害が多発する中で、倍化失敗などされたら泣くに泣けないではないか。
こんなところで諦められるものか。と、私は前進を続けた。当然★8は無視の構えである。
ところが黒ディアの数は本当に少なくなってしまった。通信障害からの出現率激絞りなんてことが許されて良いのか!?今後のイベントもこんな感じでやるつもりなのか!?どういうつもりだNIANTIC!!と泣きそうになりながら歩き続けていたら…砂漠の終着点が見えてきたあたりで黒ディアのオアシスを発見した。
更に★8へ接近すると「一狩り行こうぜ!」からの★6変換となり、こちらも無事に狩ることができた。流れは来ている。
勢いに乗った私は疲労を忘れ、軽やかな足取りで次々と狩り続け、遂に…
今回の目標を達成した。
思えば長く苦しい3日間だった。いや、その前から黒ディア探しの日々は始まっていた。妻よ子よ、君たちをほったらかして放浪した父の努力は実ったぞ。
子供達の面倒を見ながら笑顔で見送ってくれた妻、昨日は長い道のりを同行してくれた上の子、何だかよくわからないけど大声で騒いでいる下の子…それぞれに感謝しながら私は家へのルートを検索して絶句した。
どこだここ?状態だった。
こんなに大変な思いをしてまで…と思わないでもないが、たかがゲームにここまで打ち込めるのもまた幸せなことなのだ。誰が何と言おうと、私が幸せだからそれで良いのだ。
でも次回からはもう少し軽めのイベントにしてくんないかな!!!!