[映画感想文]│週末に観た映画たちⅠ
家族がそれぞれに体調不良だったためにロックダウン状態だった我が家の週末。そんな週末には家で映画を観るより他無いのだ。
子供と一緒に、家族皆で、或いはひとりで観た映画の感想を鑑賞順に書き残しておこう。
セックスで繋がる3つの世界
何を観たいのか自分でもよくわからなかったので、普段ならば絶対に選ばなさそうなタイトルを選んで観始めた映画。原題は多分「ZOOM」なので、邦題がひどすぎる。確かに終始下世話な内容で覆い尽くされているものの、内容は意外と硬派なSFミステリなのだ。同時進行する3つの話が交差したり離れたりしながら、やがて全てが綺麗に決着する。アイデア自体は思い付いても、ここまで綺麗に纏め切るのは恐らくかなり難しい筈だ。
同時進行する3つのストーリー全てが、言ってしまえばしょーもない話である。しかし力を抜く場所と重要なポイントとで上手いこと緩急を付けてあるので、スキャナーダークリーみたいにアニメーションがヌルヌル動き出すあたりから段々と入り込んで行き、一気に収束してゆくラストシーンは先が読めていたとしても気持ち良く見守れるという個性的且つ刺激的な作品であった。
作中で若い映画監督が「撮りたくないシーン」として撮っている場面が何とも言えないマイケル・ベイ感を醸し出しており、そういった皮肉やメタっぽい(というかこの作品自体がメタのようなものだが…)展開も織り交ぜつつ見事に纏め切っている。派手さや優雅さは微塵も感じさせず、低予算な雰囲気ながら独特の空気を生み出している。
しかし教訓めいたものや強過ぎるメッセージ性のようなものは感じさせず、観ていて嫌味に思うこともなく楽しめた。最終的に何を言いたかったのか良くわからないが、映画なんて面白ければそれで良いのだ。私が映画に求めるものを素直に与えてくれる名作である。
ガワを上品にしたらかなり多くの支持を集めそうだが、それではこの作品の良さはきっと出ない。そういうギリギリの作品。
パッセンジャーズ
アン・ハサウェイ。
昔観ようかと思いながら観なかったような、そうでないような…という曖昧な認識で観始めた。何1つ記憶に無かったので多分観てない。
ユージュアルサスペクツとシックスセンスをミキサーにかけて、そこから掬った上澄みにアン・ハサウェイを浮かべてデヴィッド・モースを添えたことで何とか纏まった作品という印象だった。未見の人に向けては何も話せない内容だが、割と反則スレスレな力業なので完成度が高く感じられない部分が残念だった。
そういえばこの時代はこういった映画が妙に多かった気がする。
トランスフォーマー/リベンジ
実は私はマイケル・ベイの映画が大好きなので、もう何度目だかわからないトランスフォーマーを上の子と一緒に1から順番に観直している。
思ったよりも面白くて驚かされた1作目は、しかしガチャガチャしているだけのシーンが多くてトランスフォーマーたちの良さが引き出しきれていなかった。ところが本作は歌舞伎の見得や合体ロボットのバンク的なシーンのカメラワークや長さなどが改善されていたように思える。ディセプティコンたちのスケールが大きくなったことも手伝って、得意の爆発シーンも見応えがあり男の子の好きな変形合体をこれでもかと堪能できる。
戦闘シーンや見せ場も丁度良く、退屈せずに観終わった。
ここまでは本当に面白かった。ここまでは…。
おわりに
Ⅱへ続く…。
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