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スマレジの決算内容を3分で解説!

今回はスマレジの決算内容について見ていきましょう。
11期連続増収と堅調に成長を続けているこの会社、今後もまだまだ成長していきそうな様子です。


1.PLの状況

まず最初にPLの状況について見ていきましょう。
売上高は前年比+41.8%の83億円と11連続増収となりました。
営業利益は+94.1%の17億円、当期純利益は+36.7%の12億円と利益面でも2期連続増益益で過去最高を更新しました。

出所:決算説明資料

それでは内容に関してもう少し詳細を見ていきましょう。
まず売上高ですが、POSシステムのメインユーザーである飲食等のサービス業界や小売業界においては、コロナによる行動規制の解除に伴い人流が戻ったことや訪日外国人を含む旅行者の増加により継続的に回復基調で推移しました。
このような状況のなか、機器販売等の売上は自動釣銭機の改刷特需の影響もあり前年比で増加しました。
。また、月額利用料の売上もクロスセル施策の積極的な実施と価格改定による顧客単価の向上等により年間を通して堅調に推移した結果、当事業年度の売上高は前事業年度と比べて増加しています。

出所:決算説明資料

また「スマレジ」の有料プラン登録店舗数の推移を見ると、この5年間で2倍超増加しており、3万6千店舗にまでなりました。
毎年着実に登録店舗数が増加してきています。

出所:決算短信

一番登録数が多く且つ増加数も一番多いプレミアクラスの単価は8,000円/月となっており、増収に大きく貢献しています。
またプレミアクラスの2倍超の単価17,000円/月の高額単価となっているフードリテールも増加を続けており、今後の成長に期待が持てます。

出所:決算説明資料

この登録店舗数増加に加え、顧客単価(ARPA/ARPU)も増加しています。
2023年1月に価格改定を実施しましたが、そこから顧客単価も安定して推移してきており、ARPAの前年比は+12%、ARPUは14.2%と堅調に推移を続けています。

出所:決算説明資料

更に解約数の推移を見てみると、こちらも過去最低の解約率0.55%を記録し、増収へ大きく寄与しています。
価格改定の影響もなく、サービス品質向上に努めてきた結果ではないでしょうか。

出所:決算説明資料

次に営業利益の分析要因を見てみると、やはり売上高増加影響が大きく寄与しています。
一方で、売上高を増加させるためのコストとして、人件費や広告宣伝費などの販管費が増加しています。

出所:決算説明資料

前年比で+29.6%増加して34億円となっております。
ただ売上高比率で見ると、売上高の伸びの方が大きいため△3.8%減少しています。

出所:決算説明資料

販管費の中でも一番大きな割合を占めるのが「人件費」で、販管費全体の47%を占めています。
人件費の前年比は+32%増加していますが、従業員数自体が毎年増加を続けています。
ここ5年間の従業員数の推移を見ると、2.5倍まで増加しています。
エンジニア・デザイナー、セールス・マーケティングを中心に採用計画を実施していますが、その効果は売上高増加にきちんと反映されています。

出所:決算説明資料

広告宣伝費に関しても、前年比で+18.5%、2年前と比較すると+55.7%と毎年増加を続けています。
ただこちらもその効果が売上高増加にきちんと反映されているので、売上高比率で見ると、前年比△1.9%減少しています。

出所:決算説明資料

それでは2025年度の通期業績計画に関しても概要を見ておきましょう。
売上高は前年比+27.5%の106億円、営業利益は+17.2%の20億円と増収増益の見通しです。
売上高は初の100億円を突破、営業利益も最高益を更新する予定です。

出所:決算説明資料

2.BSの状況

次はBSの状況について見ていきましょう。
資産全体としては前年末から+17億円増加しました。

出所:決算説明資料

流動資産は++17億円増加しましたが、そのうち現預金で+13億円の増加がありました。この点に関してはあとのCFの状況で見ていきます。
それ以外では売上高増加に伴って売掛金で+1億円、棚卸資産である商品で+2億円の増加がありました。

出所:決算短信

固定資産に関しては大きな動きはありませんでした。

流動負債に関しては+5億円増加しましたが、買掛金・未払金で+2億円、未払法人税等で+1億円の増加がありました。
これも売上高増加や利益増加に伴う増加となります。

出所:決算短信

純資産に関しては+12億円増加しましたが、これはほぼ当期純利益増加によるものです。
これ以外でも新株の発行や自己株式の処分はありましたが、金額的には大きな影響はありませんでした。

出所:決算短信

また現時点では株主への配当は実施していませんが、この点に関してはまだ会社が成長過程にあるため、財務体質強化を優先して内部留保することを明言しています。
ただ自己資本比率も75%超となり、財務体質自体はかなり強化されてきている印象です。
そろそろ株主配当が実施される頃かもしれませんね。

出所:決算説明資料

3.CFの状況

次はCFの状況について見ていきましょう。
CF全体としては前年末から+13億円増加しました。
内訳としては営業CFで+17億円、投資CFで△3億円、財務CFで0.1億円という内容です。

出所:決算説明資料

営業CFは税引前利益で+16億円あり、稼ぐ力が増してきており全く問題ありません。

投資CFに関しては、大型投資案件などはなく、例年レベルの投資金額となっています。

財務CFに関しては、前年は自己株式取得で△4億円の支出がありましたが、今回はそういった動きもないため、変動はあまりありませんでした。

借入金や社債の発行もないため、有利子負債もなく、営業CFでの稼ぐ力も増してきているので、財務体質としてはかなり強化されてきていると言って良いかと考えます。

4.まとめ

最後に全体のまとめです。

財務三表全て良好な結果となっています。
かなり筋肉質な財務体質ができてきているので、そろそろ株主配当の話も出てくるかもしれません。

出所:自作

また年初からの株価推移は以下の様になっていますので、ご参考までにご覧ください。

出所:Google Finance

今回の決算内容3分解説は以上となります。
次はどの会社の決算を見ようかな?

マサキタカオ

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