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幻想と期待

2つ前の記事に「同じ幻想ならば良き思い出の印象を大切にしたい」というようなことを書いた。

ここで気をつけねばならないことに気づいたのでメモがわりに書いておく。

それは「過去の幻想」を現在に持ち越して、それにより「現実の人間に勝手に期待しない」ということである。

「過去の幻想の中の人間」は確かに実在するものである。
だから、今連絡をとっていない人もいれば今現在も引き続きご縁がある人もいるわけだ。
ここで気をつけたいのは、実在する人間ではあるけれど自分の頭の中の人間像というのは、自分で作りあげた幻に近い存在であると理解しておくこと。

過去の出来事を良き幻想として本を閉じたのならば、それはそれで終わりにしておくこと。
今現在の出来事に繋げて、勝手に自分の理想に仕立て上げないこと。

理想に仕立て上げることの弊害といえば、勝手に期待して勝手にがっかり失望するということがあげられる。
これは実に自己中心的考えである。

ここの部分を勘違いしてしまうと自分のメンタルにも大きく影響を与えるように思う。
目に映る全ての印象は自分だけの思い込みであるという前提を忘れないようにしたいものである。

隣にいる人の見ている景色と自分の見ている景色は別のものなのだ。
同じものを見ていても違うところを見、違うことを考えている。

人を尊重するというのはそういう前提を持っておくことから始まるのかもしれない。

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