この世界は、誰かの夢でできている。

この世界は、誰かの夢でできている。誰かが理想を考え、誰かが努力し、誰かが実現し、誰かがそれを役立つ形に加工し、誰かがそれに魅力を与え、私の手元にある。
でも、私たちが初めの理想を考えた人や努力した人、実現した人のことを考えることは少ない。
それは、とても悲しいことだし、悲劇的なことだ。だって、手元の便利なもののもととなったものを作り出した人たちのことを無視しているから。作り出した人たちがどんな環境なのか、今後も努力していける環境なのか、気にしないから。

作り出した人たちの環境が悪いとどうなるか。新しいものが作り出されなくなる。数年、数十年かけて悪影響は手元に届き、やがて便利なものはなくなる。


私の身近な人は、「物理なんて私の人生に関係ない」と言う。その人の職場にはレントゲン、MRIという物理学の塊があるというのに。
ノーベル賞でしか、素晴らしい基礎科学の功績を讃えられないのでしょうか。
「ボーッとしねんじゃねー」と叱られなければ、誰かの努力に気付けないのでしょうか。
私は、いいえ、と言いたい。
だから今日から、身近にある素晴らしいものに注目していこうと思う。

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