理想の暮らし
私の家にはカーテンがない。
なので、晴れた日はおひさまの明るさで目が覚める。
起きて正座して背骨を伸ばす。
部屋の窓を開け天気を知る。
家の中を抜けていく風が少し肌寒いくらいだ。
トイレに行って顔を洗って歯を磨く。
そして塩水で朝の鼻うがい。
床の埃が気になったら掃き掃除。
舞い上がる埃が多かったら、吸わないように畳の部屋だけ掃除機を使うときもある。
掃除は気になったらする。
気にならなければしない。
毎日しなきゃと思うとしんどいときもあるから。
朝ごはんは朝決める。
前日の夜のうちに、明日の朝これ食べようと思って用意しておいても、朝になったら気分が変わっていることがよくある。朝の気分は朝にならないと分からない。
今朝は具なし味噌汁を作った。
湧き水を沸かして昆布で出汁をとる。
いい香りと感じるときはそのまま使うし、なんか違うなと思ったらわかめ出汁にしたり、味噌汁をやめて野菜スープを作ったりもする。
それからお米が食べたいと思ったので、1合研いで浸水。押し麦と雑穀を少し入れた。
ご飯炊きは土鍋を使っている。小学生の頃、実家で母が使い始めたと同時に私も土鍋デビューし、今年でおそらく13年目。社会人になるときに、同じ大きさ形のものを知り合いが譲ってくれたので、私はそちらを使わせてもらっている。
白米なので30分で炊き始められる。
火をつけて、湯気の状態を見ながらうっすら焦げの匂いがしてきたら火を止める。20分蒸らしたら食べ頃だ。蒸らしている間に洗濯物を外に干したり、布団を片付ける。
ひとり暮らしなのでご飯をいただくのもひとり。
味噌汁のあたたかさが体を通っていくのをじっくり感じたり、米粒の形をまじまじと観察したり、好きなようにゆっくり食べている。
ーーーーーー
文字に起こしてみると、とても24歳の朝とは思えない。おばあちゃんの生活みたいだ。
同世代の人たちはどんな朝を過ごしているんだろう。きっとテレワークの人が多いのだろうが、やはり朝は忙しいのだろうか。なんて思いながら、比べる必要はないよなあと思ったりもする。
理想の暮らしは、あくまで理想。
「こうなったらいいなあ」が「こうしたい、こうでなきゃ」になってしまうと、途中で自分が苦しくなる。
もっと楽でいいよ。
もっとゆるくていいよ。
今日もいい日です。
ありがとう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?