見出し画像

【吉祥寺米穀店騒動の先祖】 今こそ "東村山問題" を学んで欲しい 第2話

【定期購読マガジンについて】
[内容] 元芸能記者、元AV監督などなど流浪の人生を送るライター荒井禎雄が、主に実体験を元に様々なジャンルの記事を書いています。
[特に高評価された時事ネタ]  表現規制問題 ・フェミニズム問題・セックスワーカー問題・ネットウヨク問題など
[フィールドワーク] 地域批評・商店街批評・グルメ
※主に東京23区の下町や商店街を中心に、その街の住みやすさや特色などについて解説します。
[料金]  月額500円(継続購入になりますので、購読を中止する場合はお手数ですが解除手続きをお願いいたします)
[更新頻度] 2018年11月の開設以来、毎月約20本の記事を掲載しています。 マガジン購入者限定のネット配信番組やイベントなども思案中ですので、ぜひ応援&ご購入よろしくお願いいたします。
[ご購入はこちらから]
https://note.com/oharan/m/me7f4e089bacd

【東村山問題 関連記事】


前回のおさらい

1995年に東村山市で起きた『議席譲渡事件』という、選挙制度・民主主義を覆す大事件。これにより全国的に選挙ルールが変えられたという、知名度の割に非常に重要な出来事だった。

この余波で、同年に議席譲渡に関わった女性市議が飛び降り自殺。そこから東村山ではウソにウソを塗り重ねるために、意味の分からない訴訟を乱発する連中により、市は "何千万円" もの訴訟費用を浪費させられ、大勢の無実の市民がイチャモン訴訟の犠牲になって行った。


↑東村山問題・初心者向け入門書

↑東村山問題に関係する、主要な裁判の経緯・論点・判決のまとめ


さて、時は少し飛んで2008年。東村山市に渦巻く「創価陰謀論」というトンデモ系のデマを真に受けた連中が、周回遅れも甚だしく、ちんどん屋のようなやかましさで乱入して来た。


デマの上塗りのためにネトウヨ団体と手を組む自称人権派市議

騒動の中心となったのは、街宣右翼出身で、総会屋筋のブラックジャーナリスト出身の瀬戸弘幸。当時は維新政党・新風という極右政党の副代表だった人物だ。

彼は「ネトウヨ第一世代」と呼ばれることもある、古くからネット上で右翼的言動をしていた人物で、00年になるかならないかの頃には2ちゃんねるを「愛国の戦場」と呼んで常駐していたほどのナニがアレな人間だ。

そのような経歴の持ち主のテンプレなのか、以前から創価学会を敵視していたのだが、その創価嫌いから草の根がばら撒いた「創価学会暗殺デマ」に容易く引っ掛かり、ネトウヨ団体オールスターをかき集めて東村山駅前で街宣活動を実行したのである。

このオールスターの中には、瀬戸弘幸のほか、西村修平、槇泰智など、当時の主だった極右活動家の殆どが加わっていた。彼ら "プロ" の他に、桜井誠や黒田大輔といったネトウヨ寄りの素人達もおり、総勢30名ほどが集まっていたそうだ。

本来ならば、そこに草の根の朝木直子と矢野穂積も加わって街宣活動をする予定だったそうなのだが、議会が遅れたのか合流時間になっても草の根が到着せず。

そこで手持ち無沙汰になった街宣参加者達が「創価工作員のブティックはどこだ!?」と、駅前ブティックに押し掛けたのである。

↑詳しくは旧ブログのこの記事をどうぞ


集団の先頭に立っているのが西村修平。彼は極左活動家の出身で、そこから極右に転向し、街宣活動など色々とやり過ぎてしまい、維新政党・新風を除名されたというトンデモない経歴を持った男である。
この西村の過激なスタイルを真似たのが、在特会の桜井誠(本名:高田誠)だと言われている。

そういう意味では、この日ここに集まった連中は、朝鮮学校を襲って多額の賠償金を支払うハメになったり、徳島県の県教組を襲撃して逮捕されるなど、多くの事件を起こした在特会の先輩にあたる連中なのだ。
こいつらがいたから、在特会は「じゃあもっとやってもいいだろう」と大暴走したのだとも言える。

さて、話は長くなったが、やっと吉祥寺の米屋の話に移れる。


※参考リンク

誰が何の目的でアップしたか分かりませんが、いま視聴することが出来る当時の映像はコレだけです。

店内に入ろうとしているのが槇泰智。プラカを持ってちょろちょろしてるのが西村修平。冒頭で「公道なんだよ!」とかなんとか叫んでいるのが桜井誠。そしてひとりで店を守っているのが、朝木明代が自殺した当時、東村山署の副署長だった千葉氏です。



忌み嫌うネトウヨ団体と瓜二つの反レイシズム活動家

先程の画像といまネットに出回っている吉祥寺の米屋に押し掛けているヤツらの画像を見比べてみて欲しいのだが、私にはこの両者の違いが全く分からない。

ヘルメット+日章旗にプラカードというアイテムの違いこそあれ、「自分勝手な正義を根拠に店舗に押し掛けている」という時点で双子のような相似形である。

こう言うと極右活動家達の行動は暴力的だが、吉祥寺の方は非暴力で正義の行動だといった「バカならではの反論」が飛んで来るだろうが、SNSで気に入らない発言をした人間の勤め先(店)に徒党を組んで押しかける時点で、充分に暴力的である。

SNSでの発言が気に入らないならば、SNS上で反論すればいいだけだろう。それをどうして "現実社会" で "自分の手" で "制裁" を加えようとするのか。そこまで行ってしまっては単に暴徒である。

東村山のブティックを襲った連中は、創価学会員でも何でもないブティック店主を創価工作員だと思い込み、"正義の行動" として店を襲いに行った。
当人達はそれを「表敬訪問である」と言っているので、非暴力というならこれだって非暴力だと言い張れなくはない。

分かるだろうか。「正義の活動をしている本人が何と自己弁護するか」など何の根拠にも理由にもならないのである。

おめえが何を言うかじゃねえんだよ。
それを見た他人がどうジャッジするかだ。
言うだけなら何とでも言えるんだよバカが。
※ ついうっかり口汚くなってしまったので取り消し線を入れてみました

反差別・反レイシズムを謳うヤカラどもは、反差別という正義に甘え過ぎ、「我々は正義なんだから何をしたっていい」と本気で思い込んで活動を続けて来た。

これは実はしばき隊・プラカ隊の誕生時点からそうだった。

ここに2013年のtogetterまとめがある。

ここに登場する人物は、私と、私と共に東村山問題を追求していた仲間、そしてしばき隊を生み出した野間らである。

まとめを読み進めれば分かるように、私はこの時点では在特会らの暴走を何とかせねばならないという考えでおり、ボタンの掛け方ひとつでは私自身もしばき隊に参加していたかもしれない。

ところがそうはならなかった。

結論から言うと、私はこのやり取りでしばき隊・プラカ隊に絶望し、それに関わる人間を全て切り、反目に回ることにした。

ところが、東村山問題の仲間の殆どは「反在特会」というコンセプトに目が曇ったのか、野間の危うさに気付かず行動を共にした。

よって、私はそいつらも片っ端から切り捨てた。

その後、しばき隊は結局あのザマになり、今では単なるアウトローや反社扱いである。そうなってから「もっと世間への見せ方を考えないと」なんて言い出したしばき一味もいたが、今さらバカかと。上で紹介したまとめで、オレが何を言っていたか読んでみろと。

お前らは「見せ方を考えろ」というオレの指摘に反発して、野間尊師に全力BETしたんだろうが。じゃあジタバタせず最後まであの釘バットオヤジと命運を共にしろよ。

私から見れば、この時期にすでに生じていた「正義を根拠にした甘え」に運動全体が蝕まわれ、それが行き着いた先が「気に入らない発言をした米屋を襲う」という暴走である。

またそれはブティックを襲ったネトウヨ団体らも同様で、彼らは愛国だの憂国だのなんて言葉を仲間内で使い合っている内に、自分達が設定した敵・売国奴が相手ならば、何をやってもいいんだと思い込むようになった。

その結果が、無実の洋品店に徒党を組んで押し掛けるという暴走であり、朝鮮学校の子供をターゲットにしたり、県教組に乗り込んで暴力騒ぎを起こすといった数々の事件である。

この両者がいかに相似の関係にあるか、ここまで言っても理解できない人間がいるとしたら、それはもうカルト信者的な何かだろう。

ちなみにブティックを襲ったネトウヨ団体らは、性根があまりに幼稚すぎ、取材中のジャーナリストや公安を創価工作員と思い込み、写真にいたずら書きをしてネットにばら撒くという意味の分からない行動に出た。

これによって、ヤラかした当人はジャーナリストに訴えられて口座を抑えられ、賠償金を支払うハメになったことを付け加えておく。

吉祥寺の騒動でも、自分達と敵対していると思い込んだ相手を撮影してネットにばら撒いているオツムの弱い人間がいるが、せめてどこからがアウトになるのかを学んでから行動して欲しいなと願うばかりである。


東村山問題から学んだこと

私は東村山問題に深くクビを突っ込んだことで、人間的にかなり成長できたと実感している。

旧ブログにも散々書いたが、東村山問題を掘り起こして行くと、どうやっても「創価学会が被害者として存在している」と気付かされる。

私は大の創価嫌いであり、それ以外のカルト宗教に対しても敵意こそあれ良いイメージなど一切持っていない。そんな私であっても、東村山問題を調べれば調べるほど「創価は無関係である」という結論にしか至らなかった。

だからその通りに発表した。

するとネトウヨ達からは「荒井は創価に寝返った」「なぜ創価と戦う瀬戸さんの邪魔をするのか」といった罵声が集まり、そこで "確証バイアス" のマズさに気付いたのである。


自分で言うのもなんだが、私は情報に対する冷静さや公正さにかなり気を付けているのだが、その原点はおそらくこの東村山問題にあると思う。
これがあったからこそ、私はしばき隊になびかず、むしろしばき隊に参加した元仲間達との人間関係を片っ端から切るという "正しい選択" が出来た。

いかに自分が嫌っている存在であっても、そいつらが常に道を間違えているとは限らない。何かそいつらにとって都合の悪い情報が流れていたとしても、それが正しいとは限らない。

だが「○○憎し」の気持ちが強くなり過ぎてしまうと、そうした当たり前の考え方が出来なくなり、「とにかく憎い○○を悪く言いたい」だとか、「地獄に落としたい」といった邪悪な感情に押し流され、それ以外が見えなくなってしまう。

そこで思わぬ落とし穴に落ちないためにも、まずは情報に対して感情を捨てて冷静に向き合う訓練をしておくべきだろう。私にとっては、その訓練の場が東村山問題だったのだ。

「嫌いで嫌いで仕方がない創価学会であっても、場合によっては完全な被害者となることもある」この現実を受け入れた時に、情報への正しい接し方に気付けたのである。

いま反レイシズムというお題目にうっとり酔いしれ気持ち良くなっている連中も、もしかしたらいつか「あれ?」と気付く日が来るかもしれない。
そうなった時に、どんなルートを辿っても構わないから、最後には「正しく情報と向き合おう」というゴールに辿り着いてくれたらなと願う。



※ 本文ここまで
以下はテンプレがあるだけなので、お布施してくださる方のみ有料マガジンをご購入ください。
https://note.com/oharan/m/me7f4e089bacd
ちなみに、有料マガジン(500円/月)も記事単品も同価格ですので、マガジンのご購入をオススメしております。

ここから先は

687字

¥ 500

皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。