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墓参りついでの埼玉旅行(行田→東松山)
・墓参りついでの埼玉旅行(加須→行田)
https://note.mu/oharan/n/n9d580fd383f5
・墓参りついでの埼玉旅行(行田→東松山)
https://note.mu/oharan/n/na67b63a269db
初めにお断りしておくが、前回はまあ普通の旅行記事としてまとまっていたと思うが、後編である今回は単なる飲食店紹介となっている。
ついでに言うと、当初この旅行ネタは前後編に分けるつもりなどなく、単なる箸休めの小ネタとして、1記事だけアップするつもりだった。
それがどうして御大層な前後編になってしまったのか。
本来ならば、予定通り本場東松山の ”やきとり”(いわゆる焼きとん)を食べてフィナーレになるはずだったのに、よりにもよってそのやきとり屋の隣に、私が正気でいられなくなる、大好きな大好きな ”まさかのお店” があったのだ!
そのため、諸事情により文字数や写真点数が増大し、まったく予定になかった前後編となってしまったのである。
という訳で、行田で墓参りを済ませ、十万石饅頭に代わる ”あん小町” という新たな名品とも出会い、後は東松山で本場のやきとり(重ねて言いますが焼きとんの事です)を食べるだけという、ミッション達成寸前の我々。
ところが、流石というべきなのか、駅周辺の人気のやきとり屋はどこも混雑しているようで、加えて小さい子供を連れて入れそうな店となると選択肢が少なくなってしまう。
が、運のよい事に駅前の人気店である ”ひびき” に割とすんなりと入る事ができた。
名物はやきとりなので、それ以外はセーブ。今回はポテサラとゲソ揚げ程度しか頼んでいない。オトナになったぞオレ。
ちなみに、串以外の1品料理は総じてお勉強価格になっており、2~300円台がボリュームゾーン。
アルコール類は特別安くはなく、生ビールが480円、お茶ハイなどは370円と、ごくごく適正価格といった感じ。
こちらがひびきさんの串物。基本的なメニューは1本160円で、ちょっとお高い物になると1本200円程度。
ぶっちゃけ、焼きとん・モツ焼き系の名店は東京にもいくらでもあるし、1本あたりのお値段も、実は東京の名店と言われているお店の方がここより安かったりする。
そのため、値段を見た時点で頼む前からちょっとハードルが上がってしまっていたのだが……
あ、これおいひぃ……。
まず、東松山スタイルの肝である辛みそがとても良い味。東京でも辛みそで焼きとんを食わす店はあるけど、味付けがイマイチだと塩辛過ぎたり、喉で止まるほど味が濃すぎたりなんて物もある。
が、やはり本場の人気店というべきか、ここの味噌ダレはバランスが良く、かといって攻めたジャンクな味付けでもあり、なるほどなと納得。
また、総じて焼き方もとても上手だなと思った。どの串も艶っとテリっと仕上がっており、これなら行列が出来る意味もわかる。
この店はお酒が色々とあって、カチ割りスタイルの赤ワインと合わせてみたら「最高か!」というマリアージュになった。
値段を見た段階では「ちょっとたけえなあ」と悪態をついていたのに、気付けばやきとり替え玉。ここんちのやきとりが流行るのは許す!認める!
やっぱ味噌を抜きにしても、普通に焼き具合が上手だと思うんだよなあ。
息子もドハマリしたようで、つくねをアテにカルピスをあおっていらっしゃった。こいつは気に入った食べ物とそうじゃない物の喰い付きっぷりがまるで違うので、とても分かりやすい。
良かったな、これから墓参りの度にやきとり食えるぞ!
[店名] やきとりひびき 東松山駅前本店
[住所] 埼玉県東松山市箭弓町1-13-15
[TEL] 0493-25-1184
[営業時間] 11:00~22:00(ランチ営業アリ、平日は中休みアリ)
[定休日] 基本無休で不定休
さて、ひびきで念願の本場の東松山スタイルのやきとりを食した我々は、今後の身の振り方について緊急家族会議を開いた。議題は、ひびきに辿り着く前に通りかかった ”とある店” についてである。
その店はチェーン店なのだが、私がとにかく大好きで大好きで、故郷である板橋区大山の商店街から消えてしまった時には、膝から崩れ落ちて嘆き悲しんだほど。
どれくらいその店が好きかと言うと、日高屋・幸楽苑・福しん辺りには圧勝し、餃子の王将とも4:6くらいで競り勝つというほど好き。
それがこの東京北西部~埼玉県にかけて妙に固まって店舗展開しているぎょうざの満州様である!
ひびきのすぐ裏手にあったのだが、オレ様ったら満州愛がダダ漏れてしまい、一時は「やきとり諦めて今日は満州にする」と口走っていたほどである。
だって、大好きだった大山店が無くなってしまって久しいんだもの!
それ以来、家の近くに満州がなくて、仕方なく王将で代用してたくらいなんだもの!
板橋に住んでた頃はともかく、両国に引っ越してしまった今となっては、ぎょうざの満州や山田うどんといった埼玉ローカル的な飲食店は、果てしなく遠い存在である。
満州の餃子はオーソドックスで美味しいのに加え、1皿200円程度というのがステキ。お値段からすると、かなり食べ応えがあるし、本当にリーズナブルなんだよなあ。
さっきまでひびきでヤラかしていたとは思えぬほどの頼みっぷりだが、久しぶりの、それこそ10年以上ぶりの満州なんだから仕方ない。
相変わらずお食事屋さんとしても居酒屋としても、とてもコストパフォーマスの良い店である。
そういえば、金のない頃はここの餃子ライスで飢えをしのいでたんだよなあ。餃子2皿+ライススープなんてセットもあって、めちゃめちゃ腹が膨れるんだよね。
両国と言わないまでも、せめて浅草橋や錦糸町に出店して貰えないものか。
満州の領土って、中央線の中野以西とか、東上線・西武池袋&新宿線の沿線だと思うんだけど、そっちの方に行く用事がある時って、だいたい「あそこでアレ食べよう」ってのがあるじゃん。例えば、野方に行ったら流石に満州なんか行かずに秋元屋を目指すわけで。
板橋区内にも、ときわ台・東武練馬・下赤塚といった東上線の駅近くに満州があるんだけど、やっぱ大山から電車に乗って満州には行かんよなあ。
東武練馬に行ってステーキふじに入れそうな時に満州行くのか、下赤塚で良太に空き席あるのに満州かって話じゃんよ。
そういう理由で、過去に何度も満州の前は通りかかっていたんだが、中々入店まで漕ぎ着けられるチャンスが無かったのだ。
いやあ、嬉しかった。
満足した。
東松山の満州は、持ち帰りコーナーが超充実していたのだが、満州って他の店舗もこんなだっけ?
この福しんとも日高屋とも王将とも違う、全くのオリジナル路線を暴走している感じは、昔から変わっていない。この辺りが私が満州を愛する理由ではないかと思われる。
[店名] ぎょうざの満州 東松山駅前店
[住所] 埼玉県東松山市箭弓町1-13-7
[TEL] 0493-21-6733
[営業時間] 11:00~21:30(日曜日は21時閉店)
[定休日] 年中無休
[備考] なんでも毎週決まった曜日に持ち帰り餃子などが特売になるらしい。東松山店は月・水・土が特売日で、店舗によって曜日が違うみたい。
※詳しくは公式サイトの店舗一覧で
こうして、東松山のやきとりだけではなく、何故かぎょうざの満州まで楽しんだ我々は、吐きそうになりながら東京へ戻ったのでありました。
本当はスーパー銭湯にでも寄るかなんて話をしていたのに、そんな気力はなかった……。
次回の墓参りでは、もう少し落ち着いた旅程を組もうと思う。
何もここまで来て満州を食う必要はなかった気がした。(おい)
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![荒井禎雄(フリーライター兼主夫)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27282836/profile_e3f9ebbb61f5289550c4821d5c07e274.jpg?width=600&crop=1:1,smart)