麻薬とタバコとオレ

今月はなんだか書くのが面倒臭い記事が多かった気がする。お陰でいつもよりも1記事に時間がかかってしまい、月刊マガジンの記事数が少なくなってしまった。
まあ薄っぺらい変な記事にお金を払ってもらう事になるよりはマシだと思うんだけれども。(都合のいい言い訳)

という訳で、今回はちょっと気楽に、統計データの類を調べ回ったりせず、スラスラっと書ける話題にしてみようと思う。

ずばり、今日のテーマは 『麻薬とオレ』 である。

うん、キナ臭い。

とはいえ、何も 「麻薬すばらしい!合法化すべし!」 なんて事が言いたいのではない。悪は悪としても、麻薬とは何か、麻薬から抜け出せないのは何故かという点を、なるべく身近な事として考えてみたいのだ。

麻薬とオレ

このnoteを読んで下さっている方の大半は、私の恥ずかしい経歴をそれなりにご存知の事と思う。どうやらライターをやってるっぽいとか、著作がいくつかあるっぽいとか。
もうちょっと詳しい方ならば「ロクな道を歩んで来ていない」なんて事も知っているだろう。なんせ 【AV監督→テキストサイト管理人→探偵ファイルP→インターネットゴロツキ→自称ジャーナリスト→ごく普通のライター】という、前世で何かヤラかしたのかというくらいの恥ずかしさであり、こんなもんが ”ロクな道” であってたまるかという話である。

こんな経歴ゆえに、ジャーナリストだライターだと言っても、マトモなネタを扱う事など殆どなかった。カルト教団への潜入取材、マネロン軍団・健康食品・パワーストーンなど各種詐欺の追っかけ、出会い系をはじめとする比較的新しい不良のシノギなど、ホントに何の罪滅ぼしなんだろうか。

で、こんな危ないネタは、原稿料はそれなりに貰えるんだけれども、情報料だの警護やバックアップを頼む手間賃だのをヤクザもんに渡さないといけないので、結果的に手元に金が残らない。
そのクセ、命の危険は常に考えておかねばならないという、下っ端ならではの鉄砲玉仕事である。

そんな危険物処理班としてこき使われる日々の中で、それ相応にジャンキーとも出会って来たけれども、不思議と自分自身が麻薬に手を出す事は無かった。いつだったか、懐に飛び込むためにターゲットの目の前で一緒に大麻を吸った事があるくらいか。

それ以外となると、厳密には麻薬とは言えないが、当時の仲間がナルコレプシー持ちで、彼が処方されていたリタリンを分けて貰って飲んでいたとか、その程度である。
ちなみに、私はリタリンが体質に合わなかったようで、確かに覚醒はするのだけれども、必ず腹を壊す。結果として、3日間徹夜くらいなら出来るけれども常に下痢ピーという、訳の分からない状況だった。
腹と尻が気になって、せっかくリタリンで覚醒しているのに作業効率が全然上がらないっていう。(ちなみにリタリンとは何かというと、当時処方箋があると薬局で貰えたマイルド覚醒剤である)

そんなショッパイ経験しかないので、直接麻薬についてツベコベ言う知識はないのだが、だからこそジャンキー達をすぐ近くで冷静に観察できたという面はあるだろう。

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