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老舗が次々と消えて行く神保町、この店だけは、この店だけは……(キッチンマミー/神保町/洋定食)

荒井家は都営三田線ユーザーだった事もあり、私が幼少の頃から神保町を愛用していた。父親は読書好き・登山好き、母親はスキー好きと、家族みんなが自分の趣味の物を見付けられる、それが神保町だったのである。

そんな家庭で育った私は、大人になるとゲームライターとして仕事をし始めた。その頃の職場が神保町だったため、なけなしの金を握りしめて、可能な限り飲食店の開拓を行っていた。

その際に見付けた愛すべきお店は山ほどあったのだが、今となってはその内の8割くらいは閉店してしまったように思う。
いもや、さぶちゃん、徳萬殿、スヰートポーヅ……と来て、かねてから噂になっていたキッチン南海の総本山も遂に閉店してしまった。
おまけに、大箱の大衆居酒屋として人気だった酔の助もないし、水道橋駅の方まで含めるとドカ盛りスパゲティのフラミンゴも、ハンバーグのランディも、ハンバーグ&カレーのハングリー味川もない。

こうなって来ると、もう私が愛してやまない 「THE神保町の店」 はカレーのまんてん、キッチンカロリー、そして今回ご紹介するマミーしかないのではなかろうか。

なんだこの銀河連邦が戦争に負け続けて将兵がいなくなり、おまけにヤンまで暗殺された後のユリアン一行みたいな状況は。


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相変わらず無駄に前置きが長くなりましたが、こうまで愛するお店がどんどん失われて行ってしまうと、今ある店に可能な限り通い続けねばと思う訳でして。

今回は揚げ物気分になってしまったので、女房・息子を連れて久々にキッチンマミーでランチ。

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この店はとにかく揚げ物。色々なセットが用意されているんだけれども、オレはもう何十年もこの店に通い続けているのに、未だに何をどう頼めばいいのか分からない(キリッ)。

この辺りの初見殺しっぷりは、今は亡き板橋の知るひとぞ知るカルトなステーキ屋 『ステーキふじ』 に通じるものがある。
ステーキふじが何か知りたい方は、頑張ってGoogle先生に訪ねてみよう。

……というだけだとあまりに冷たいので、約10年前に書いた自分のブログのURLを貼っておく。


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マミーの卓上調味料は、カラシ・塩・醤油・ソース・ごまドレッシング。
この中で特に注意すべきはドレッシングである。

これは素人さんがヤラかしがちなので先に書いておこう。
この店のドレッシングはサラッサラで、大きな容器に入っているため、7割くらいの確率で思った以上にドボっと出てしまう。

すると、皿がビシャビシャになってしまい、折角のサクサクの揚げ物が台無しになってしまうのだ。

よって、この店のドレッシングは極力使わないというのが無難。揚げ物にマヨもかかって来るから、野菜はそれで食べるべし。

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