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「民間に流布するデマや誤解を軽視すべからず」 膨れ上がってからでは甚大な被害を招く


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アサシンクリードを発端に "彌助" が騒動に

『アサリンクリード』という、世界的に大ヒットしているアクションゲームのシリーズがある。よく知らんという方のために一言で表すなら、様々な時代や国を舞台とした "アサシン" を主人公とするアクションゲームだ。

日本製ゲームに詳しいひとなら「天誅やメタルギアみたいなもん」と言えば大体のゲーム性は理解できるはず。ただしグラフィックは非常に緻密で美しく、用意されたステージ(町並み)をほっつき歩くだけでも楽しいというクオリティになっている。

その "アサクリ" の最新作が11月に発売されると発表されたのだが、その内容について騒動が巻き起こっている。

とりあえずはこの動画の前半を見ていただきたいのだが、主人公は "弥助" である。弥助と言われても、織豊時代マニアじゃなければピンと来ないかもしれないが、「織田信長が海外の宣教師が連れている黒人を気に入り、譲って貰って側に置いた」という記録が残る、日本史に(おそらく)初めて登場した黒人である。

この弥助(弥介・彌助とも)については、先に述べたような経緯で信長の側に置かれたという情報以外「一級資料には書かれておらず」、本能寺の変の後にどうなったかといった信用に足りる情報も全くない。本能寺で信長と共に討ち死にしたのか、逃げ延びたのか、それすらも全然わからない。

弥助について記述があるのは、信長公記、家忠日記(家忠日記)、後はイエズス会の報告書くらいである。これらには実在を示す一文があるので、実際に信長の側にいた事は間違いないだろう。しかし断言できるのはその程度でしかない。

アサクリの最新作では、この殆ど謎な人物である弥助を主人公のひとりとしているのだが、これにあっちこっちからノイズが入りまくり、単なる「創作・ファンタジー」では済ませられない展開になってしまっている。

そもそもの話をするならば、上の動画の説明文を読んで貰えれば強烈な違和感を感じると思うのだが、「歴史に語り継がれている屈強なアフリカ人の侍である弥助」とある。

いや、歴史で語り継がれている弥助の逸話なんて 「肌の黒さに興味を持った信長がタライを用意させてゴシゴシ洗わせた」 くらいなんだけど……。


日本が黒人奴隷貿易の犯人に……え?

この件については先に言ったようにノイズの量も種類も非常に多いので、どうでもいいと判断したものはザックリと削っていく。その最たるものは「弥助がサムライだったか否か」だ。

これもSNSなどで燃え上がっている大きな争点のひとつではあるのだが、私はこれについてはどうでもいい話だとしか思えない。弥助を "お侍さん" としたければそうすればいいし、単なる小間使いであって侍ではないと思うならそれでいいだろう。

なんたって「情報がない」んだから。

しかし、この騒動の渦中に一線超えたヤカラがいる。なんと弥助問題に乗っかる形で、「日本の戦国大名の間で黒人奴隷を持つ事が流行っていた」などというトンデモないデマをばら撒いた大学教授がいるのだ。

それがトーマス・ロックリーという、日本大学の法学部の准教授の立場にあるイギリス人の歴史家である。この人物の著書などに描かれた偽り(というか創作)の弥助像が海外で広まってしまい、アサクリ最新作にも多大な影響を及ぼしているという。

今回の騒動で彼を知り、実際に著書を読んだという人々の報告がSNS上に何件も上がっているのだが、そこにはまるで「日本がアフリカ黒人の奴隷貿易を行っていた」かのような記述がハッキリと書かれており、それが弥助という存在と絡めて語られている。

ようは 「弥助という実在だけは確認できるという程度の戦国時代に日本に流れ着いたアフリカ系の黒人を触媒にして、奴隷貿易という大航海時代のヨーロッパ人の罪をゴテゴテと日本になすりつけようとしている」 と受け取れるのだ。

弥助が侍なのかどうか、活躍したのかどうかなどはどうでもよく、いま日本人が全力で批判・否定・非難せねばならないのは、この黒人奴隷を貿易品として扱うという行いをしていたヨーロッパ人の非道さであり、またその罪を無関係な日本人になすりつけようとする愚かさ・卑劣さである。

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