「風営法違反にわいせつに……」東京都知事選における警察の警告はどう判断すべきか
ちょっと難しい事案が発生中
今回の都知事選は候補者が乱立し過ぎており、【小池vs蓮舫vs石丸】といった、当初考えられていたシンプルな図式では無くなってしまっている。
それについてはnoteにも書いたが、この選挙は公選法の穴というか「法律の穴を誰がより盛大に突破できるか」といった、ある種の大喜利会場のようになってしまった。
[ケース1] わいせつポスター?を撤去
まず世間を騒がせたのはこちら。とある候補者が張り出したポスターが女性がほぼ全裸で、局部だけを隠し、M字開脚のようなポーズをしているという凄まじいもの。
これが警察に問題視され、警告を受け、候補者らは問題のあるポスターを剥がしたとのこと。
直感だけで考えるなら「当たり前だ!」と思うかもしれないが、実はこれ、色々と大きな問題を孕んでしまっている。決してスルーしていい内容ではないので、後で詳しく述べたい。
[ケース2] 立花孝志劇場開催中
続いていつものあのひとこと、N党・立花孝志の打ち出したあまりにも斬新すぎるビジネスについてだ。
報道として広まったのは、N党が持っている掲示板枠に貼られた選挙ポスターに、風俗店など問題のある場所へ飛ぶQRコードが載っていた(誘導した)というもの。ようは風俗店の広告ポスター、昔で言うピンクチラシを掲示板に貼ってしまったのである。
これについても警察が問題視し、風営法違反の疑いで警告を発し、N党が撤去したそうだ。
これもこれで当たり前の話ではあるのだが、これについてもツッコむべき点がいくつかあるので後述する。
[ケース1 わいせつポスター?]
まず最初のほぼヌードのようなポスターを貼って警告を受けたという件だが、これについて警察は「都の迷惑防止条例違反の疑い」という名目で警告を発した。
ところがコレ、ポスターの現物を見てみるとこのような主張が書いてある。
狂っているのは私なのか?それとも社会なのか?
表現の自由への規制はやめろ。モザイク解禁
本音を言えば「こんなふざけた物を許すな」と言いたくなる気持ちは分かる。とてもよく分かる。ついでに言えば、警告を受けてそそくさと剥がしたってところも「だったらやるなよ!」と言いたくなる。その気持も分かる。
だが、それらを踏まえた上でも、この件について私は警察がマズ過ぎると判断している。
何故ならば、一応このポスターは政治主張とリンクしており、なおかつわいせつ物にあたるかどうかギリギリのラインだ。そもそもわいせつの基準自体が非常に曖昧で、早い話が警察がいかようにも利用できるような塩梅になっている。
わいせつの三要件
念の為マジメに解説しておくと、わいせつの定義には三要件あり、それを満たすものがわいせつ物であるとされる。
ね、何を言ってるかよく分からないでしょう。
これは大昔から問題視されている事なんだけど、わいせつの基準には具体性が全くないし、今の時代の常識で考えてみると多様性もクソもなく、とても差別的なのだ。
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