11月中旬の畑 心はガテン系 2022①~もやし、玉ねぎ定植に向かう
主食ではないが、私の畑ではメイン作物と言っていい、たまねぎ定植の季節である。
「前川種苗(高知県の有名な種苗会社、県内に複数の販売所をもつ)が苗やすかったよ!」とママ友であり畑友が教えてくれたのはもう2週間も前。
その時は「ありがとね~(⌒∇⌒)」とか返信しといて内心は
「まだアタシ全然苗買う段階じゃない・・・やべえ」と焦っていた。
実際はやばくはない。
だって2週間後の今日だって、前川種苗でも、JAの産直でもたまねぎ苗は普通にあった。
保険のために生協で予約注文している晩生の苗も届くのは12月に入ってからである。
やばくはないのに、周りの人がはや定植の段になっているのを聞くと
やばい気になってしまう。
それは一人でやるには家庭菜園としてはまあまあ広い私の区画(24坪)、
サツマイモを掘り上げてから
肥料と石灰を撒き、
一回まっさらに耕し(12坪)、
畝と通路の長さを計測し、
畝をたて、
穴あきマルチを張る。
そして初めて定植、となるのだが、この一連の工程がとても重労働かつ
私の苦手分野なのである。(算数と立体と几帳面さを使う)
几帳面をセットし忘れて生まれてきたっぽい。
主要作物ということは、
沢山植えるし、出来るだけ失敗したくない。
気負いもあり、自分の中でプレッシャーもあり、
「やばい」気持ちになっていたのだと思う。
だが流石に4年目。苦手で失敗を繰り返していたのも学びとしては蓄積となり、
留意点と力の入れ加減は大体わかってきた。
今までずっと、マイペースにやりたいがために鍬(くわ)で耕し、畝立てをしてきたが、
その労力はもう身に染みた。
今回は肥料と石灰撒いたあとの耕転方法は
「耕運機一択」
だった。
そしてこれを機に、耕運機の扱いを覚えることを決意した。
「ゆうてくれたら機械(ミニ耕運機)で叩いとく(耕すことをたたくという)で」と農園の先輩たちは口をそろえて言ってくれる。
たまに気が付いたら知らぬ間に善意でたたかれてる時もあった。ありがたいが、正直とまどいもあった。
先輩たちは正直頼まれごとを待っている節もある。
みなさん私の親世代かそれよりやや上だ。お元気である。
見るからにもやしっ子の私が身の丈を超えてる面積を持っている。
なんでこんなもん植えてるんや、みたいな素直に疑問な生温い視線を感じるときもなくはない。
人生経験からいいたいことが富士山ぐらいあると思うが、
言っても私が見かけより簡単に言うことを聞かないのもなんとなく理解したようで
最初のころより比較的距離を保ってくださる。
ありがたいことである。
私も助けていただきたいとき、教えていただきたいときは頭を下げる。
今回は「自分で耕運機を使うので教えてください」と頭をさげたのは
元学校教諭、管理職経験もある農園の先輩である。
退職した今も独学で子どもの発達に関する研究を続ける教育のプロであるので、
教えてくれるときの距離感が私にはちょうどいいのである。
かつての私のようなアカン教育実習生を忍耐強く受け入れてきて、
歴戦の指導のポイントを心得ている、ありがたい存在である。
盗難防止の鍵の開け方から順を追って丁寧に指導が始まった。
農機の盗難は悲しいことにざらにあるらしい。
つづく。