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競馬中継が好きみたい

最近、
日曜日の競馬中継(競馬beat)を、
タイミングが合えば見ている。

もう、3回くらいになったかな。

元をたどれば出走前のファンファーレ演奏を聴きたかっただけだった。

無知なので、
大きな大会以外はファンファーレを録音を流すというのもテレビ中継を見ながら知った。

というか、競馬でファンファーレを生演奏してること自体、大人になるまで知らなかった。

知ったのは航空自衛隊中央音楽隊の演奏会で、
客席からのリクエストでG1ファンファーレの生演奏が聴けた時だった。


中央音楽隊に吹奏楽部の同期がいて、
住んでる町の周年記念でたまたま演奏会に来てくれた。

同期が入職しなかったら、
自衛隊に音楽隊があるのも、
その音楽隊が各地で無料コンサートをしているのも、
G1でファンファーレ演奏をしてるのも、
知らないままだっただろう。

ネットの録画でも見れるんだが、
テレビ中継で演奏を見てみたいな〜
と思い、
密かに今年の秋の天皇賞の日にちを気にしていた。

ちなみに競馬に何の賞がいつあって、どの音楽隊がファンファーレをやるのかは、
全然知らないのだけど、

秋の天皇賞は航空自衛隊中央音楽隊が演奏する、とだけ記憶していた。

天皇賞に出場の
騎手は

子どもの頃から有名で今も現役な
武豊さんしかわからない。

ルメールさんという外国人騎手が、この間の競馬中継で優勝してたから、その人も覚えてる。
馬も、その時ルメールさんと一緒のレーベンスティールしか覚えてない。

私が見た数少ない中継で、
武さんはあんまり上位にこなかった。
すごいベテランだけど、調子はどうなんだろう?
サッカーでいうとキングカズみたいな感じなのかな?とぼんやり思っていた。

騎手さんのことも
馬のことも何も知らないまま、
ぼんやり競馬中継をみている
素人。

何も知らないけど、
なんだか見ていて面白く感じるのは、
運動会のかけっこを応援するのと似ているのかな、
と思う。
全力疾走する姿は応援したくなる。

お金は賭けないけど、
「この子にしよう」
とエア馬券を買ってみる。
勿論、単勝(一番)しか買わない。
というか、
買えない。
仕組みが全然わからないのだ。
競馬中継で馬券の買い方は教えてる暇はないのだ。
3回くらいみてると、
なんとなくわかるような気がしてきたが、
3着まで予想する余裕は私にない。

競馬好きな「競馬ビート」の面々が予想を立ててるが、
全然予想通りにゴールしないのだ。

全然、馬や騎手の経歴もしらないので、
直感で、
誰が1番か、に集中してみている。
おみくじみたいなものだ。

今回の天皇賞は、
すごかった。
ちなみに、天皇賞はどこの番組で見るか迷ったけど、
NHK中継で見た。
 
航空自衛隊中央音楽隊の
君が代の吹奏も、
ファンファーレも素敵だった。

なんとなく11番の馬にエア馬券を賭けた。


走り出したら、
7番の武豊さんとドウデュースは後ろから2番目。
武さんは唯一子どもの頃から知ってる騎手なので、
無意識に動向を追ってしまう。
ずっとその位置。
中盤過ぎてもその位置。
多分これは、
私が最近何回か見ていた中継と同じく、
武さんはこのまま上位にはこずに終わるんだろうと思った。

が、

最後の直線で
外から思い切りごぼう抜きしてきた。
あっという間に、1位でゴール。

テレビの前で声をあげた。
(11番は4着だった。がんばったね)

馬がすごいのか、
騎手がすごいのか、
どちらもすごいのか。

こんな勝ち方できるんだ…と。

ドウデュースの個性を武さんはわかっていたから、
全然、余裕だったみたいだ。

すごいな…。

歓喜のドウデュース陣営を見て、微笑ましく思った。

ドウデュースはこの秋のG1レースをあと二回出たら引退らしい。

引退したらどうなるんだろう、
と軽くネットで調べたら、

ドウデュースがどうなるかは書いてなかったけど、
多分種牡馬(しゅぼば)という種付け馬になるのかな?と思った。
強い馬の血統を残すために。
とても人気のある馬らしく、
YouTubeでもドウデュースの動画が沢山でたきた。

でも、それは優勝経験がある強い馬の話。

多くの競走馬は、
引退後は何らかの引き取りがあるものの、だんだん足取りが不明になり、
最終的には馬肉になってしまうらしい…。

競争馬として誰よりも早く走ることを教えられてきたので、
ひたすらゆっくり人を乗せて歩く乗馬クラブなどではミスマッチが起こってしまうらしい…。

牛や鶏や豚を食べてて、
馬だけ特別扱いするのは
違うとは思うけど、

食用の馬の肉や化粧用の馬油は、
一体どこから来てるのか、
不思議に思っていた。
食用の牧場があるのか…と。

勝てなかった引退馬の屠殺。
これが現実なんだろう。

馬が好きで、牧場や厩務員や競馬に関わる人たちは愛を持って仕事をしているんだろうから、
さぞ、辛いことだろうと思う。

そうじゃない引退馬の生き方を模索する人たちもいて、
良かったな、と思う。

ドウデュースが劇的な優勝をしなかったら、
そして引退を控えていなければ
引退後の競走馬について調べようとしなかった。

私はこれからも研究したりせず、
気が向いた時に
ぼんやりと競馬中継を見るだろうけど、
人間が作り出す馬との関係の光と影を、
心に留めて
関わる人たちや馬を
応援したいと思う。

ファンファーレがくれた
不思議な縁だけど、
私はどうやら競馬で学ぶことが多いみたいだ。

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