語彙力をあげたい。それだけです。 小説書いてます。よければ見に来てください。

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もし君を一途に愛していたならば… 最終回を迎えました! 読んでくださった方、ありがとうございました(^^♪ 今後のお話もご期待ください!

    • もし君を一途に愛していたならば… Ⅻ 最終回

      12 いつかの同窓会。 私は大介と結婚した。親も大賛成し、幸せな家庭を築いていった。 春香や麻美と再会したときに、こんな話を耳にした。 麻美「本条勇也って覚えてる?」 私「うん、勿論」 春香「私、最近勇也君と仲良くなったんだけど、元カノに未練タラタラみたいよ」 私「…へえ」 春香「なんかね、食事誘ったら来てくれるんだけど、元カノの話しかしない。私もう飽きちゃった、勇也君とご飯に行くの。」 麻美「イケメンなのにもったいない」 春香「本当にそう。でもね、あいつには幸せになって

      • もし君を一途に愛していたならば… Ⅺ

        11 夢を見た。 「好きだ」と勇也が言ってくれた日のこと。 すごく鮮やかでリアル。 私は毎日勇也のことを考えた。 別れるべきじゃなかった、そう毎日思っては自分を苦しめた。 大介は、悩んでる私に声を掛けないものの、色々と察してくれているようだった。 私は思い切って、彼の家に向かった。 インターホンの前に立つと、ものすごい緊張が背筋を走る。 夏なのに鳥肌が立つ。 2度深呼吸をしてから、インターホンをおした。 「…はい」 不機嫌そうな声。 カメラでこちらが見えているからだろ

        • もし君を一途に愛していたならば… Ⅹ

          10 大介と暮らすようになってから、もうすぐ半年が過ぎる。 2人でのルームシェア(居候)には慣れてきて、家事も分担して充実した日々を送っていた。 お互い昼間は仕事だし、暇を持て余すこともない。 私は恋愛への執着が無くなっていた。 どこかに抜けていってしまった、そんな感じ。 失ってはじめて気づくものがあるって、私は初めて知った。大介との暮らしが満足していないわけではない。ただ、好きな人と会えない生活がつらい、それだけだ。 私は、どういう風の吹きまわしか。久しぶりに[Café

        • もし君を一途に愛していたならば… 最終回を迎えました! 読んでくださった方、ありがとうございました(^^♪ 今後のお話もご期待ください!

        • もし君を一途に愛していたならば… Ⅻ 最終回

        • もし君を一途に愛していたならば… Ⅺ

        • もし君を一途に愛していたならば… Ⅹ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅸ

          9 私の行きつけとなった[Café‣Grandeur]には、週4で通った。 もちろん、勇也がいたからというのもあるけどシンプルにカフェ自体を好きになった。 「あのさ、葵」 「ん?」 「今日この後暇?」 「まあまあ。」 「俺、9時で上がるから待っててもらえる?」 「あ~。良いよ、全然。」 「よかった!」 私は、9時まで待って勇也と店を出た。 「ごめんね、待たせて」 「ううん、平気」 「…変わってないね(笑)」 「そうかな、勇也も全く変わってないよ(笑)」 「そう?ありがとう

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅸ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅷ

          8 春香から、久しぶりに連絡が来た。 春香)ヤッホー、今度3人で集まらない? 私は予定があるから、それだけ送った。 実際には予定なんかない。ただ、春香や麻美と会いたくないだけ。 私はスマホを開いた流れで勇也にLINEをした。 私)部屋片付きました。もう帰っても大丈夫だよ。 そのまま、彼の連絡先を削除した。 私は、大介の家に戻った。はっきり言って今の私はホームレスと同じ。 大介の家に転がり込んで、居候させてもらう。追い出されたら実家に帰るか、もしくはもう一人の幼馴染

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅷ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅶ

          7 勇也とは、転校以来全く会っていなかった。 LINEも、あの後返信できていない。 返す言葉が全く持って見つからなかった。 そして、2度目の再会を果たした。 私はその頃、何だか分からないけど”行きつけ”と言う物を異様に求めていた。 だから雰囲気のいいカフェや、バーを捜して毎夜さまよった。 1か月ほど探して行きついたカフェが、[Café‣Grandeur]だった。 中に入ってみると、木造の店内だからか、優しい雰囲気に包まれた。 「いい感じかも」 心の中で呟くと、店員さんがや

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅶ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅵ

          6 私は昼頃、大介の家を出た。 そして、勇也と同棲していた家へと向かう。 一歩一歩、近づくたびに憂鬱と微小な怒りが心の奥に溜まっていく感覚を味わった。 鍵を開け、家に入ると泥棒が入ったように荒らされていた。 「うっわ、汚」 そう不満を漏らしつつ、自分の部屋に入って片づけを始めた。 スーツケースに必要最低限のものをひたすら無心で詰め込んだ。 そして、リビングに置いてあった私の1番気に入ってた写真もカバンに入れた。 まだ、未練があるのかもしれない。 そう思ったけど、過

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅵ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅴ

          5 久々に勇也と会って、でも別れはすぐ訪れた。 中2の夏、彼が転校した。 夏休み開けたら、もう既に彼はいなかった。 家に帰って、即座にLINEを開く。 一番下にある彼とのトークルームを開いた。 私)何で転校したこと教えてくれなかったの 5分くらいして、すぐに既読がついた。 勇也)めんどいから。 私)教えてほしかった。 勇也)ごめんごめん(笑) 私)まあいいけど。女子たちが悲しんでたよ~ 勇也)そんなのどうでも良いわ、好きな女が悲しんでくれてたらありがたいけど。 目が

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅴ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅳ

          4 電話の着信を知らせるバイブが私のポケットに響いた。 「葵。」 「・・・」 「出なさい」 「はぁい」 大介に言われ、しぶしぶスマホに手を伸ばす。 「はい、もしもし」 ☏『今どこだよ』 荒々しい口調で彼は言った。 「さあ」 ☏『ふざけてんのか』 「…ごめんなさい」 ☏『…どうせ男といるんだろ」 その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが切れた。 そして怒りがこみ上げた。 「何言ってるの」 ☏『お前のことだから。どうせそうだろ?』 「・・・」 否定なんかできなかった。

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅳ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅲ

          3 幼稚園の頃、私はいわゆる陰キャだった。でも親同士が仲良かった大介とはよく話した。 そこに、転入してきたのは勇也だった。 勇也は暗かった。瞳が異様に綺麗だったことは覚えている。ガラス玉のように透き通った瞳をしていた。 でも太っていて背も低い。いつも部屋の片隅で絵本を読んでいた。 私は思い切って声をかけた。 「勇也君、何読んでるの」 勇也は私の目を見つめた後、何も言わずに本を閉じてどこかに行ってしまった。 私の中には変な人、という印象と彼の美しい目だけが残った。 幼稚園の

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅲ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅱ

          2 「起きろよ」 そう声がして顔をあげる。 「ん…寝てた?」 「うん、ぐっすり(笑)」 「あー。ごめん」 「いいよ全然。ほら、もう帰りな、彼氏さん待ってるんじゃない」 「そんなのどうでもいい」 「葵(あおい)の悪いとこだろ、そういうところ」 うとうとしながら隣にいる男の顔を見た。 そして、彼氏の顔を思い出す。罪悪感は全くと言っていいほど生まれなかった。 「大介(だいすけ)、コーヒー飲みたい」 「はいはい(笑)」 私は、昨日彼氏と大喧嘩をした。勢いで家を飛び出し、大介の家に

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅱ

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅰ

           こんなはずじゃなかった。 今さらそんなこと言ったってもう遅いことは分かっている。薄汚い部屋の中、ひとり俯いた。 1 彼と1度目の再会したのはもうずっと前。私がまだ中学生だったころだ。 “隣のクラスにイケメンがいるらしい”そんなうわさを聞き付けた私たちのグループは、興味本位で見に行った。 彼は確かにイケメンだった。目つきがキリッとしていて背が高い。 少女漫画に出てきそうな顔だ。他のクラスからも女子のグループが来てて、少し迷惑そうにしていた。 「ねえ、もう行こう」 私は一緒に来

          もし君を一途に愛していたならば… Ⅰ