デザイナーがカスタマーサクセス部でドメイン知識を身につける
初めまして。kintoneというSaaSのUIデザイナーをしています。
kintoneとは、業務改善プラットフォームサービスです。プログラミングなどの知識がなくても、ユーザー自身の業務に合わせたアプリ(例えば、顧客管理や交通費申請など)を作成できます。
サイボウズに転職し、kintoneを担当することになってから始めに注力したのが「kintoneのドメイン知識を身につける」でした。社内の※体験入部という制度を使い、カスタマーサクセス部(CS部)で顧客同席を繰り返しながら知識を身に着けていきました。今回はその経験と学びについて書いてみたいと思います。
カスタマーサクセス部で行ったこと
カスタマーサクセス部の体験入部期間は、約2ヶ月とし、以下のようなレベル感を目指して取り組ませてもらいました。(※ その間、一旦デザイン業務はお休みさせてもらいました。)
同席前の基礎知識作り
■ kintoneアソシエイトで学ぶ
まずは、基本的な使い方や操作方法の知識を身に付けるために、kintoneで提供されている、認定資格制度の試験本を読み込むことにしました。
約半月、毎日テキストを読みながらテスト環境でkintoneを操作しては、問題を解く日々を過ごしました。(※因みに、試験にも無事合格できました。)
■ Excelの基礎知識をつける
kintoneを導入されるユーザーさんは、エクセルを使われている方が多いため、ある程度の知識はあった方が良いだろうとYoutubeを観ながら学んでいました。(これまで、あまり操作したことなかった。。)
顧客対応や研修に同席(合計約30回程)
■ 顧客対応への同席(合計約30回程)
合計約30回程の顧客対応に同席させていただきました🙏
お客様のkintone環境をzoomでシェアしていただき、カスタマーサクセスの方がお客様の現状に対してヒアリングからコンサルティング、そして構築支援(操作案内も含む)を複数回にわたってされるといったスタイルでした。
お客様のkintone環境を観察させていただけたことは、実際にどのように使われているかを知る上で学びが多いものでした。
■ 研修への同席
カスタマーサクセス部のチーム向けに行われている研修に同席させてもらいました。想定されるお客様の課題に対してkintoneで改善して行くといったケーススタディが行われていました。私も、カスタマーサクセスの方々が取り組まれている裏でお客様の課題に対してアプリ構築にトライしつつ、機能の使い方を学んでいきました。
学んだこと
業務改善の状況やプロセスについて
同席させていただい中で、ケースバイケースではあるのですが、概ね以下のような流れで業務改善されていたように思います。(↓)
課題の整理
テストでアプリ作成
→ 業務に合うアプリの形を模索アプリのブラッシュアップ
→ 周りの要望を聴きながら模索本番運用&社内浸透
→ ブラッシュアップの繰り返し
kintoneは、自由度も高く、誰でも素早く簡単に試せる特徴があるのですが、その分、一連の流れで一貫してユーザー自身の試行錯誤が求められるのかなと思いました。
その中でユーザーは、普段の業務に加えて業務改善を進めるので、するべきことや考えることへの負担が大きいということでした。
kintoneの導入効果を早い段階で実感してもらえるように、まずはデザイナーとして「機能や操作への理解がしやすくなる」UIを目指して模索をして行く必要があるなと実感が持てました。
ユーザーの役割や視点について
今回、お会いしたユーザーさんは以下のような役割を担われていることが多い印象でした。
そして、それぞれでkintoneに求める価値観や視点も異なっていました。
実際には、職種や企業規模、kintoneへの習熟度などによってもまた様々に求めることが異なってはいたのですが、デザインをする上でそれぞれの違いと求める機能の傾向を知れたのはとても良かったです。
体験入部のその後
UIの検討がしやすくなった
約2ヶ月間の体験入部を無事に終えて、通常業務に戻ったわけですが、以前に比べてデザイン検討がしやすくなったと感じています。
具体的には、PMが伝える内容に対して理解しやすくなったり、UIの検討をしている時にユーザーが操作しているイメージや背景が浮かびやすくなりました。
BtoBの製品は特に、ドメイン周りの理解があってこそだな〜と実感しています。
kintoneデザインチームとカスタマーサクセスの繋がりができた
体験入部を通して、カスタマーサクセスの皆さんともっと協力して行きたいなと思うようになり、継続的な同席などをお願いをさせてもらっています。
今ではUXリサーチャーのさとゆうさんの動きのもと、より良いコラボの形を一緒に探っているところです。
ドメイン知識もまだまだなので、今後もカスタマーサクセス部と繋がりつつ学びを深めて行けたらと思っています。
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(是非その辺りに興味のあるデザイナーさんからの応募もお待ちしています〜👋)
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