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大家とプロパンガス屋さん②

続きです…。

大家は得で利用者は損である商流は前回の通りです。この商流にメスが入りました。

2024年7月からプロパンガス会社は所有者(大家)に対して、設備を無償で供与する事ができなくなりました。新築はもちろん既存にも適用されます。ここで何が起こるかというと、例えば「宅配BOX」をタダでつけてあげるってお誘いができなくなります。また「エアコン」が壊れたから新品をタダでつけてあげるもできなくなります。ガスに関する「給湯器」であっても壊れたら大家持ちになります。

そうなると「入居者さんのガス代が安くなるのか」と聞かれると、すぐは安くなりません、ていうかきっとずっとそのままです笑。

これは、それまでに提供した機器代を回収しなくてはならないからです。良心的は料金を提示しているプロパンガス会社さんは、大家との契約期間が終わって、機器の償却がなくなってから儲けが出てきます(やんちゃなガス屋はそのずっと前から儲けているかもしれません)。

よって既存の入居者さんにはお得感は出ないと思われます。新築はプロパンであっても従量料金は都市ガス並みになるかもしれません(基本料金は高いけど…)。

なぜこのようなスキームが生まれたのか。レッドオーシャンであるプロパンガス業界が顧客を囲い込むためだと言われています。大家は10年ないし15年と長期供給契約を結び、それと引き換えに設備に一部を負担してもらいます。プロパンガス会社からすれば〇百万単位の投資となり、タダではあげられません。したがって割高のガス料金から回収するのです。

これはオーナーチェンジ(売買等で大家が変わる)でも契約は引き継がれます。新所有者は、無条件で拒否できません。建物に償却していない機器代(残債)が残っている場合、契約を引き継ぐか、前大家か新大家が一括返済するかが求められます(残債がゼロなら拒否可能)。

ちなみにやんちゃなガス会社は、引き継ぐ契約書に新大家が不利なる条項や条件(契約期間、解約申し出日数、違約金、残債額等々)を盛りだくさんぶっこんでくるので、契約書を見ないで契約する事は命取りになりますから注意が必要です。


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