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見えない男との2年間の同棲生活

当時、長女が1歳でした。

4月になったら保育園に入れて働こうと思っていたけど、保育園に入れるのは仕事をしている人が優先される。

仕事してないと保育園に入るのは厳しいと言われた私は、土日だけ実家に預けて働ける場所を探していました。


元々美容師をしていた私。

その時通っていた美容室でたまたまそんな話をしたら、担当のスタイリストさんが社長に掛け合ってみると言ってくれました。


そこで、社長と面接させて頂き、保育園が決まるまでは土日しか働けないけど、保育園が決まったら平日も働くとの約束で仕事先が決まりました。


当時、旦那とは上手くいってなくて…

若くして結婚したから、旦那は父親になりきれず、浮気しまくり。

5人くらい浮気相手がいました。

そんな事に振り回されるのに疲れて結果的に離婚して実家に帰った訳ですが…。

年収90万で借りれたボロアパート


週2日の収入では親に迷惑をかけてしまう。

でも両親とも仕事をしていたので、実家にいたら母子手当がもらえない。

4月に無事、保育園に入園が決まってから、どこかワンルームでもいいから子どもと一緒に住める部屋を探しました。

とにかく安いところ。


不動産屋さんに相談して、前年度の年収が90万でも住める部屋を見つけてくれました。

しかも、私の年収に驚いた不動産屋さんは大家さんに掛け合ってくれて家賃を安くしてくれました。

美容師としてのパートの給料と母子手当と元旦那からの養育費。

なんとかやっていける!


そんな思いで引越しをして、新生活スタート!


引越して初めての夜


早速金縛りにあいました。

そして、同じ布団に寝ていた長女を見ると、長女の顔のあたりから青白い光がぶわぁ~~~!!!と出ている。

なにこれ!!!

金縛りが溶けていつの間にか寝ていた私。


何がなんだかわからず、次の夜を迎えました。

そして、また金縛り。

また長女から青白い光が。


それが3日続きました。


もう、夜寝るのが怖かった…。

また同じ事が起きるんじゃないかと思うとなかなか寝れず。

長女から放たれる光が何を意味しているのかもわからず、恐怖を覚える。

長女に何か起きたらどうしよう…

そんな不安を抱えながら


ふと、玄関の方が気になりました。

間取りは一般的なワンルーム。

玄関と部屋の間にはドアはありません。


何かいる??

って思ったら玄関が気になって仕方がない。

怖くなって、その日は玄関の電気をつけたまま寝ました。


そしたらその日は何もなく朝を迎えられました。


良かった…。

これで夜寝れるかも…。

それ以来、夜は玄関の電気をつけたまま寝るようにしました。

それにどんな意味があるのかはわからないけど、とにかく今まで続いた金縛りと青白い光は治まりました。


玄関に何かいるのだろうか?

気になりつつも、何も見えない。

なんだろう…と思いながら過ごしていました。


そんな休みの日、天気も良かったので窓を開けて部屋の掃除をしていたらなにか気配を感じる。


なんだろう。

見えないんだけど何かいる…


部屋を掃除しながら、その何かに集中する私。




男の人だ…


見えないんだけど、その存在が男の人だと思いました。

だけど、正直恐怖を感じる事はなかったし、特に何か悪さをする人(?)ではなかったので、普通に暮らしていました。

なんとなーくいるな…くらい。

時にはその存在を忘れるくらいでした。


それよりも気になったのは、さすが安アパート。

中国人らしき人のケンカする声がしょっちゅう聞こえる。

時には外に走って逃げる足音と何か叫びながら鍋か何かを投げるような音が聞こえたり…

隣りの人は一人暮らしの男性のようでしたが、まだ2歳の長女が泣くと壁を「ドン!!」って叩いてくる。

泣く子どもを黙らせることも難しく、ヒヤヒヤしながらの生活。

子どもと一緒に住む場所としては治安が悪かった。


隣の人が怖くて、夜は長女を実家に預ける事にしました。


そんなある日、同じアパートの下の階に住んでいる男性が私が働く美容室に来たのです。

そのアパートで唯一挨拶をするまともな人。笑


そして、たまたま私が担当することになり、話しをしているとその男性が言いました。


「あそこってさ、お化けいるよね!」


「ですよねー!!!」

って一瞬で盛り上がってしまいました。


どうやらその人のところには女性がいるらしく、うちは男性なんですー!なんて会話をしました。


やっぱりいるんだ…。

しかも1人ではないとは…


そんなある日、夜飲みに行くことがあり、2時頃帰って、玄関の鍵を開けようとしてたらすぐ横に女性の気配が…

白い服が見える。

私のくず真横に!!



もうね、恐怖!!

ドキーっ!!!!

として、できるだけ視界に入らないように、下を向いたまま慌てて部屋に入りました。


あの頃は、私も若かった。

正直、色んなストレスもある上に夜は長女を実家に預けてる事もあり、休みの前の日は飲み歩くダメな母でした。

そして、だいたい帰るのは深夜2時ごろ


あの頃が一番色んな霊に出会っていたと思います。

普通にいる霊、恐怖を感じる霊。

色んな種類の霊の存在に出会っていました。


そんなある日、一番怖い出来事が…


夜、右向きで寝ている時に金縛りにあいました。

金縛りにあう時の「うわーキタキター!」っていう、なんとも言えないあのフワッってくる感覚は凄く嫌…


金縛りにあったその瞬間

左の肩と右の脇腹に手の感触。男の人が背後にピッタリくっついてくる感覚が…

その感触がリアル過ぎて


もう、心の中で「やめてー!!!」って叫んでいました。

ほんとに怖かった。

怖くて怖くて…


金縛りが溶けてすぐ、飛び起きて友達に電話をしました。

触られた感触がリアル過ぎて寝れなかった。


その友達はグラフィックデザイナーをやってる男友達。

深夜3時頃だったけど、夜型人間なのは知っていたので、絶対電話に出てくれる!

もう、すがる思いでした。


案の定、電話に出てくれて、話しを聞いてもらいました。

いつも何か悩みがあると電話で話しを聞いてもらって、いつも私を笑わせて気持ちを楽にしてくれる大事な友達。


その日も散々話しを聞いてくれて、笑わせてくれて、安心してまた眠ることが出来ました。


その友達はね、たぶん私を好きでいてくれた。

フリーでグラフィックデザイナーをやっていて、20代前半で月100万くらい稼いでいた。

優しくて人を楽しませるのが好きでこの人と一緒にいたら毎日笑って過ごせるのはわかっていた。

絶対幸せになれる!ってわかっていた。

でも、大好きだけど、それは大好きな友達でしかなく、それ以上の感情は持てなかった。

なんて残念な私…。


まぁ、その話しはいいとして、そのアパートでの生活は2年に及んだ。


アパートに引っ越してからずっと都営住宅へは申し込んでいたけど、なかなか当たらなかったんですよね。

アパートに引越して2年が経とうとした頃、当選の通知が来ました。

やっと当たった!この部屋から出れる日が見えた!!


が、その引越しの時期はちょうどアパートの更新月の次の月。

たった1ヶ月のために更新料払わないといけないの?と思い、大家さんに相談したら、更新料は免除していただく事ができました。


2年と1ヶ月。

見えない男の人と生活したワンルームでの日々は終わりを迎えました。

ほんとに色々と濃い思い出の詰まった期間でした。


長女と二人、決まった都営住宅はなんと3LDKの広い部屋。

今まで一部屋で生活していた私はあまりの広さにどの部屋でどう過ごせばいいかしばらく動揺してました…笑

引越してからは金縛りにあうことも無くなり、下の階に住む老夫婦もとても優しく、長女と穏やかに生活することが出来ました。



数年経って、そのアパートの通りを通ったら、アパートはきれいさっぱりなくなって新しいきれいなメゾネットのアパートに立て替えられていました。


ボロではあったけど、立て替えるほどではなかったと思う。

きっと色々あったから立て替えたんだろうと思ったけど…


あそこにいた霊達は今どうしているのやら…






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