今はまだ、別れません。
幸せな結婚とは、
いつでも離婚できるけど、離婚したくないからしない、と思い続けられること。
テレビで「辛口コメンテーター」の方がそう言っていた。
なるほどねぇ。
いつも離婚したかったけど、できなかった、
この結婚は失敗だった。
と、暇さえあれば口にする、母のことを思う。
離婚したいと思ったときにはすぐ別れられるように、アンタはいつも自立しときなさい。
結婚したとき、母がくれた言葉は
「おめでとう」じゃなくてコレでしたw
おかげさまで、私は、
病めるときも、健やかなるときも、夫という存在について、
この人が永遠に私の側にいてくれるだなどと、幻想を抱いたことはない。
でも、こう思ってる。
例えば、
彼が悪阻で吐き続ける私の背中をさすってくれているとき、あるいは、
2日酔いで吐き続ける私に呆れているとき、
そのどちらの場合においても、
彼の前にいる私という女は、
トイレでゲロを吐き続ける汚い臭い女でしかありえない。
そのとき彼が、
「俺たちの子どものために…ありがとう」涙ぐんでいようとも、
ただただ呆れ返っていようとも、
彼は、そこにいるんだ。
開け放たれたトイレのドアの前で、
あるときは、心配顔でオロオロしながら。
またあるときは、腕組みしてため息をつきながら。
私が顔を上げるまでは、
ちゃんとそこにいてくれて、
立ち上がるときには、
肩を貸してくれるんだ。
彼は、汚くたって臭くたって私のこと見捨てたりしないって、私知ってる、と、思える。
たぶん、それが信頼ってやつなんだろう。
で、そこにくっ付いている
「だって可愛いから」
「やっぱりカッコいい」っていうのが、
恋とか愛だとか、大好きだとかの、いわゆる「LOVE」なんじゃなかろうか。
可愛いとかカッコいいとか大好きとか、
そんなのずっとは続かない、
とかって、よく言うけれども。
ずっとだとか、
見たこともない幻想でしか測れない時間を想定して何の意味があるんだろうか。
ずっとなんて、
結果で判る、解釈のことだ。
毎日、息子を見てて思いますよ。
「あー今日も結局ずっと虫だったな」って。
1日中、寝ても覚めても虫の図鑑見て虫触ってって過ごしてますから。
私と夫も、そうだったらいいなと思う。
なんかの節目の度に、
「あーこれまで結局ずっと一緒にいたな」って、思っていけたら。
それから、そこから先を考えるときには、
「今はまだ、別れたくない」って。
できれば強く、
「嫌だ絶対別れたくない」
って、思えたら、尚いいな。
ここしばらく、
手を繋いで歩くなんて、しなくなったな。
2人で出かけたり、しなくなったな。
そういうの、したいなんて、思わんだろな。
そんなとこを考えて、イライラと不満が募っていた折。
息子が描いてくれたパパとママは、
「手を繋いでおでかけしてる」2人でした。
ありがとよ、息子。
こんな2人だと、見ていてくれて。
ありがとう、パパのあなた。
こんな2人を、築いてくれて。
とりあえず、私、
「今はまだ、別れません」
「絶対に別れません」と思ってる。
幸せだなぁ。
そうそう。
この記事を書こうと思ったのは、
最近急に私が、例の「辛口コメンテーター」の方のファンになったもんだから、
夫が理由を聞いてきたんです。
まぁ、うまいことまとめられずに、
「この人が言うこと、私正しいと思うんよ。」
としか言えませんでした、
し、言いませんけどね。
へへ。
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