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AI時代だからこそ”三方よしのカスタマーサクセスに”
こんにちは。萩原こと“おはぎ”です。2024年3月にLayerXにCS opsとして入社し、10月からはアカウントマネジメント企画として、既存のお客様向けの企画を担当しています。私のミッションは、「既存のお客様に、まだ使っていないバクラク製品も使ってもらえるようにする」です!
AIの時代が到来し、お客様の働き方だけでなく、自分たちの仕事への向き合い方も見直される時代となりました。これからの仕事への向き合い方を考える中で、私は“三方よし”の精神がカスタマーサクセス(CS)として重要になると強く感じました。“売り手よし、買い手よし、世間よし”を念頭に、どのようにすれば、カスタマーサクセスからより良い価値を提供できるのかを考えていきます。
CSは“担当者”を主語にする~買い手よし~
多くのSaas製品は法人契約のサービスのため企業単位でお客様を見てしまいがちです。しかし、実際に利用するのは経理担当者や現場のスタッフであることは忘れてはならないと思います。提案の際に「企業としての特性」ばかりに注目すると、実際にバクラクを使っているお客様の姿が見えなくなってしまいます。私も過去にお客様を企業単位で見てしまい、お客様視点になれないことが多々ありました。
企業の課題も分解すれば、実際に仕事をする人にとっての課題に行き着きます。この仕事を担当している方の視点に立って、その人たちが幸せになる提案をすることが、結果的に企業としての課題解決にも繋がります。
課題を抱えるのも人ですし、課題を解決したいと思うのも人です。
これは私への戒めでもありますが、我々のお客様は、目の前の担当者であることをカスタマーサクセスとして胸に刻みたいですね。
私は、担当者を主語にするための第一歩として、お客様のことを”御社”と呼ぶのではなく、”〇〇さん”と呼ぶことから始めました。目の前の担当者の方と名前で呼び合うだけで、グッと距離感が縮まって、困っていることの解像度が上がります。
我々も良い提案ができた際に「〇〇さんのおかげで仕事が楽になりました!」や「仕事がうまく回るようになりました!」と名前で言っていただけると、とっても嬉しい気持ちになりますよね。
人と向き合う仕事は、まだまだAIにはできないものが多いです。カスタマーサクセスを人間がやる価値は存分にあります。せっかく人にしかできない仕事なので、しっかり目の前の人に向き合いたいですよね。
既存のお客様を企業として捉えるのをやめて、目の前の担当者をお客様として目を向けることで、お客様の満足度や体験はさらによくなると思います。
CSも”目標数字”を意識する~売り手よし~
カスタマーサクセスは、お客様の満足度や体験向上だけでなく、事業に対して売上で貢献することもできることも魅力の1つです。一昔前のカスタマーサクセスは、売上に貢献しずらいコストセンターのように見られることもありました。今ではそういった見られ方も変わってきており、カスタマーサクセスも数字で事業に貢献することが一般的です。
バクラク事業部もカスタマーサクセス部に対して売上の目標が設定されています。私には、「商談機会がない既存のお客様から商談を創出する」という、具体的な目標が設定されています。この目標を達成するために、お客様視点で様々な企画を立てています。企画を立てる際は、「KGI(目標)は何か」と「目標達成するためのKPI(中間指標)は何か」を意識するようにしています。
LayerXの数字への意識については、福島の記事も”ぜひお読みください”
目標の数字に至らなかった場合には、「原因は何か」と「目標に届かなかった分のリカバリープランをどうするのか」を早く出すことが大切だと実感しました。
目標達成のためのプラン立てや、振り返りの壁打ちはAIの強い部分です。
私は数字に強くない人間なのですが、AIと一緒に仕事をすることで、数字関連で助けてもらえることが多くなりました。こういったAIが強みがある部分は、積極的にAIに任せるようにしています。
数字を扱うハードルが下がった今だからこそ、カスタマーサクセスの担当者も”目標数字は何か”と”先行指標は何を設定する”のかを意識して、売り手よしなカスタマーサクセス担当者になりたいですね。
CSは”伝道者になる”~世間よし~
カスタマーサクセスとして1人1人の担当者と向き合うことで、お客様を通じて共通した課題を感じている方も多くいるのではないでしょうか。
私も既存のお客様向けの企画を行うにあたり、まずは「1日5人のバクラク運用担当者と会話する」ことを1ヶ月続けました。その結果、100人のリアルな声を聞くことができ、担当者ごとの具体的な課題や要望が見えてきました。
1人1人の担当者に向き合ってみると、1人1人の課題はみんなが感じる”課題の集合”になります。課題の内容は千差万別ですが共通の提案ができることも多くあります。この”課題の集合”から、汎用性のある”みんなを救える解決策”が見えてきます。
この”みんなを救える解決策”を新しい働き方として伝えて、働き方を変えていくのがカスタマーサクセスです。まさに伝道者といえます。
”みんなを救える解決策”を、目の前の担当者から、会社、そして国全体に伝搬させられるようになったら、世の中はもっと良くなる気がしますよね。
今後は、”働き方の伝道者”としてのレベルも追求してくことも重要になります。伝道者のレベルは下記で振り返ると良いと思っています。
みんなを救える解決策の数×影響範囲
カスタマーサクセスとして、解決策の数をたくさん持っていることも重要ですが、いかに自分が影響を与えられる範囲を持っているかも大事になります。影響範囲はお客様だけを対象にしなくても良いと思っています。社内や同じ業界といった、お客様以外の方々にも、自分の考えや解決策を発信していくことで良い影響の波紋が世界に広がっていきます。
AIの台頭によって仕事の量を圧縮できるようになりました。AIが作業を圧縮して捻出した時間を、伝道者としての時間に使うことも、人間がAIに対して差別化できるポイントになると考えています。
これからのカスタマーサクセスは、どれだけ”働き方を伝導できているか”も意識していきたいですね。
AI時代にこそ”三方よしのCSが重要になる”
AIの活用が進み、業務の効率化が加速しています。しかし、どれだけAIが進化しても、お客様の“生の声”を直接聞き、そこから製品開発やサービス改善に活かすことは、今なお人にしかできない重要な仕事です。
一方で、AIの強みを理解しなければ、「将来的にはAIにもできる仕事ばかり取り組んでしまっていた。」ということにもなりかねません。”AIと人”の天秤をを意識しながら、より価値あるカスタマーサクセスを実践していくことが、今後のカスタマーサクセスには重要になってきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
仕事の向き合い方が変わる今だからこそ、自分が提供できる価値について振り返りを行っていこうと思います。
AIを使うからこそ、我々は人間らしさを大事にしていきましょう!
そして改めて、
『人間にしかできない仕事、まだまだあるよ!!!!!!』
カスタマーサクセスには、まだまだ人間が必要です。
LayerXはAI時代におけるカスタマーサクセスとして一緒に働きたい人を募集中です!私たちと一緒に、”みんなの働き方”を変えてみませんか?
”みんなの働き方”が変わるLayerXの例