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人の結婚式が辛かったけど…

友人の結婚式に行くと、おめでたいし嬉しい。
これから幸せになる友達だから思う存分、ラブラブぶりを見せつけてほしいと思う。私も幸せな結婚生活を送っていて毎日が楽しいよ。

でも結婚式に行くと、私は辛くなる。

私たち夫婦はまだ挙式をしていないが、挙式をする時に私の親族の席には誰も座らないことを考えると、辛いのだ。

私には両親も兄弟もいるのに、いない。

呼んだとしても「え〜?カナダ?旅費、全額出してくれるなら行ってあげてもええで」と言われそう。祝う気がなく、損得で動く人間関係は血縁者でも望んでいないから、来なくてもいいか。

結婚式というのは、その人たちが築き上げてきた人間関係の集大成。親、兄弟も幸せそうに、笑顔いっぱいで結婚する人たちを祝福する。

これまで一緒に過ごしてきた思い出を、頭に思い浮かべているんだろうなって。私の式には、それを思い浮かべて祝福する家族はいない。ウェディングドレス姿を見て、感泣する両親もいない。

だから涙を浮かべる親、兄弟、親族を見ると、愛されて育った人たちに嫉妬を覚えるほど辛くなってしまう。

もちろん、祝福の気持ちが90%。残り10%が辛くて複雑な気持ち。友人の結婚式に感動して涙を流すのも、嬉しさと寂しさが入り混じって、自分でも感情をどう処理していいのか分らなくなる。

そんな寂しい気持ちをポツリと、旦那さんに漏らした。

「じゃあさ、新郎と新婦の親族や友人を分けた結婚式は止めよう!うちらはへんてこ夫婦やから、そんな型に当てはまらんくていい。Maiはウェディングドレス着て、お互いの友達、おれの家族をみんなごちゃまぜにした楽しいパーティにしよう!そしたら、誰も『あの人がMaiの家族、友人』なんて分からへん。どうこれ?!ええ案ちゃう?」

世紀の大発明をしたようなドヤ顔の旦那さん。笑ってしまった。

この人に守られているな。いつ挙式をするか分らないが、この人となら私が感じる辛さや寂しさを拭う結婚式になるだろうな。

ないものを「ない」と悲しく思っても、不足感が増すだけだ。私には、血縁関係のない優しい家族がいるから、彼らに愛情や温もりを求めさせてもらっている。

その人たちに祝福されたら充分やん。
何だかんだで、私って幸せやん。

そう思える結婚式にしたい。