子どもが輝く場づくりのヒントはケンカ?
今日は、その名も「子どもの輝く居場所ワークショップ」のスタッフをしてきた。
今日で3回目。
過去2回は、保護者も一緒に活動した。しかし今日の後半からは、"保護者無し"で子どもと大人のスタッフ数人で活動した。
すると大きな変化が起こった。
子どもたちの個性がより強く見えはじめたのだ。もっと分かりやすくいうと、
ケンカが始まったのだ。
ちょうどチームに別れて、クイズ(何の音を聞いているでしょう?というクイズ)の相談をしているときのこと。相手チームに内緒で、クイズの答えを何にするか考えていた。
私のチームのメンバーは私をいれて5人。
話し合いはじめると、まず初めにAちゃんが「おならの音にしよう!」と言った。
するとほぼ同時にBちゃんは「せみの声にしよう!」と言ったのだ。
さて、どっちにするか。
私含めた残りの3人はどっちも面白そうだから、どっちでもいいよ、という状態。
しかし、AちゃんもBちゃんも譲る気配がない。
「おならがいい」「せみがいい」
自分の主張だけして、こちらを見てくる。
私「見られても私が決める訳じゃないけん、みんなで決めようや。なんで、おならがいいのか、せみがいいのか、教えてくれんとわからん。」
Aちゃん「面白そうだから」
Bちゃん「せみが好きだから」
ほうほう。
で?
見かねたCちゃんが、「じゃんけんしたら?」とのことで、じゃんけんをする。
勝ったのはAちゃん。だが、Bちゃんは頑なに「せみがいい」
私「これだと決まらんよ。ゲームができん。どうするん?」
沈黙。そして私を見る。
私「なら、せみがおならしてる音にしよう🎵」
Dちゃん「いいねえ!」
AちゃんBちゃん「絶対嫌!!!!!」
また見かねたCちゃん「ちょっとクイズを2回戦にできないか(2回戦にしたら、おならも、せみも、どっちもできる!)、かよねえ(ワークショップの講師)に聞いてみる!」とかよねえに聞きに行った。
.....
Cちゃん「できるって!どっちから先にするか決めよう!」
Aちゃん「おなら!」Bちゃん「せみ!」
全く譲らない二人なのであります。
なかなか折り合いがつかない中、
またまた見かねたCちゃん
Cちゃん「練習ができんけん早く決めて!!!私はせみが先でいい」
すると、それを聞いた、せみ派のBちゃんがボソッと一言。
Bちゃん「練習できんけん、もうおならからでいい」
...おお!!!折り合いつけた!!!!(感動!)
という一件があった。
普通のことと思うかもしれないが、3回目にして、ここまで意見をぶつけ合って険悪な感じになったのは、はじめてのことだった。
さてなぜ、今回こんなことが起こったのか。
理由は、
『子どもたちが自分の意思を相手にしっかり伝えはじめた』ということがある。
今までの活動の中では、自分のやりたいことをここまで主張してこなかった。でも今回、ケンカになったのは、強い意思を持っていたからである。
自分はこれがやりたいんだ!こっちの方がいいんだ!
相手に合わせるわけではなく、自分の熱い気持ちを通そうとしていた。
保護者がいると、そんな姿になれないというのは、
私自身そうだった。
今回の二人は分からないが、私の場合は、
親に"わがままな子ども"と思われたくなかったからだ。
親の真意に沿ってない自分を、親に見せられなかったのだ。親の理想(自分勝手せずに友達と仲良くしてる子ども)を裏切って自分のやりたいことを通すなんてこと、親の目の前では、無意識にしないようにしていたのだ。
だって、親の理想があることを知っていたから。その親の理想の子どもになっていないと、大切にされないと思ったから....
というのは、今となっての想像だけれど、根本にこんな気持ちがあったんじゃないかなと思う。
さてさて、今回のタイトルにもある"子どもが輝く場所"というのは、
子どもが
自由に伸び伸びと、全力で何かに取り組める場所
だと思う。
自由に伸び伸びといられる場所にするには、安心感が必要で、そのためには、
親が理想とする子どもでなくてよくって、
どんな自分でもいいんだ!
と思える環境を用意することが必要である。
大人は子どもに対して評価せず、理想ももたず、ありのままの子を認めて、関わっていくことである。
ケンカしたっていい。
それ以上に、自分のやりたいことを主張してほしい。主張しないとケンカにならず、ぶつかり方を知らないまま育ち、影でグチグチ言うような大人になってしまうのだ!
子どもたちがケンカできるような、
自分の意見をぶつけられる安心感を作ることが、
子どもたちの輝く居場所づくりの第一歩と思う。