詩のご紹介20 花のフィレンツェ(小黒恵子作) ~ユトリロの絵のなかで
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今回の詩は、「花のフィレンツェ」(白い馬車に乗って)です。
「詩集:ユトリロの絵のなかで」については、下記をご覧ください。
まずは「目から」。
花のフィレンツェ
~ユトリロの絵のなかで 「白い馬車に乗って」より~
小黒恵子作
真夏の太陽が
射るように 照りつける
花の都 フィレンツェ
ここ
ミケランジェロ広場から 眺める
八月の フィレンツェは
明かるい レンガいろの町
カッキリと 青い空の下の
あのまるい ドームが
サンタ・マリア・デルフィオーレ
(花の聖母寺)
あれがサンタ・クローチェ寺院
そこには
ミケランジェロ ガリレオ マキャベリ
ダンテ ロッシーニの霊が
今なお 静かに眠って
あれがパラッキオ・ベッキオの塔
あれがサン・ジョパンニ教会
あれがサン・マルコ寺院
アルノ川に かかる
あの屋根のある 橋が
ダンテと ベアトリーチェの
出逢いの場
ポンテ・ベッキオの橋
現実に
結ばれ得なかった ベアトリーチェを
「神曲」のなかで
永遠の女性に 還元させた
詩人 ダンテ
今もなお
歴史が 静かに息ずいている
美しい古都フィレンツェ
夾竹桃の 紅が
花の都 フィレンツェに
ひときわ美しく 風にそよいで
次は、「耳」からお聴きください。
朗読:大森寿枝
最後まで、お読みお聴きいただき、ありがとうございます。
次回の詩は「フォロロマーノ」です。(S)
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