港区議会 総務常任委員会報告
さて、昨日は総務常任委員会がありました。いつものように簡単な報告と委員のみなさんからのQなどを添えて。証明書発行手数料減免終わらせることにしましたとか事務事業評価こうでしたとか。久々に「解せぬ」。
1. 区窓口等の手続きにおける手数料の取扱いについて
港区ではコロナ禍の令和3年4月から窓口での証明書発行とかの手数料減免になりました。もちろんコロナ禍でお困りの区民だったり事業者だったりたくさんあって、その中で何かできることはないだろうかと港区が頭捻って打ち出した策だと思います。行政が独自でできる支援のひとつであって、とても良い判断だと思ってました。一応開始当初からも期限がある時限的措置だったわけですが(2年間ほどかな)、一度期間延長になってました。
なんでもそうなんだけど、「質問通告をしたから、大慌てでどうする?どうしよう?って初めて話題に出されるものなんだろうか」と思う時があります。これまで色々と見聞きしている限り、そうであるものとそうでないものがあるらしく、ポジティブな感想として「役所の中だけだと世界が狭いから、だからこそ議員の外側からの意見で初めてなるほどって思うことある」と言われたこともあります。社交辞令9割5分だろうけど。
けども、当時のこの延長の件は担当課のキモチがあったと思ってます。だってそういう話を何度もしたし。役所の人々がみんなそういうキモチだったのか、それとも「こうしたいんだ!」と気概のある職員さんが頑張ってすでに上に掛け合っていて、たまたまの質問のタイミングでこういう「あぁ減免延長してもらえるな」と前向きな答弁してもらえることになったのかわからないけども、キーワードは「物価高騰」。コロナ禍だけじゃなくなってきたから、きちんと区民のことも事業者のことも考えるよってメッセージは嬉しいものでありました。さすが港区だなと思いましたよ。当時はね。
が、今回はどうだ
2年前より大きな影響を受けている物価高騰。当たり前のように「物価高騰物価高騰」という理由で様々な支援を入れる理由に使われる物価高騰です。「助かるわー」「港区親切よねー」とたくさんの方々から声が寄せられ、我々議員という生き物も街場で告げられることも少なくない。だからこそ我々の多くは「当然延長だろう」とタカくくってたのかもしれない。それが見事に期待を裏切られたというのが今回なのかな。
前回と今回の大きな違いのひとつは「代表・一般質問で誰か触れることがあったか」なのかもしれません。どの議員も質問通告であげなかったから、知らんぷりされたという可能性もあるんじゃないかと思います。それは逆に言うと、触れることがなかった議員の責任(とまでは言い過ぎかもしれないけれども)になっちゃうのかなと心苦しくも思います。……いや、でも、まさかなぁ……おばちゃん延長されるもんだと1ミリも疑わなかったよ……信じてたさ役所を……。
もちろん、減免延長を強く要望しました
他の委員さんからはこんな感じのQ。
Q: 区民向けと事業者向けの発行額ってどのくらい?、窓口担当が忙しいなら有料に戻してコンビニ誘導させるの別にいいじゃん、そもそも証明書発行手数料って国で決められてる額があるものとそうじゃないものあるよね、港区含めて多くの自治体は住民票手数料300円だけどそうじゃないところあるよね、港区が300円にした理由ってどうしてなの?、えっわからない?、こういう意見も出ているならいっそのこと手数料額も見直したら?、など。
そもそも、今の時点ですでに住民票コンビニ交付は10円で続けているわけで、でもどうせ1年後には「窓口300円、コンビニ200円」と戻す魂胆なんだろうと。マイナンバー普及と混雑緩和のために手数料で人を動かすって、なんだろう、心が冷たいと思いました。その割には従事する職員を増やすとか絶対にしないし、むしろこういう証明書的なところの人員って委託事業であることもモヤることもありますけども、行政の窓口サービスってそうじゃないんじゃないかなって感じもします。
とにかく、この委員会においてはこの案件はあくまでも「報告事項」。賛成反対を決めるものではないんですが、私以外からも「減免継続延長要望」は出ました。あとですね、これは総務委員会においての話でしたが、同じ時間にお隣のお部屋で開催されていた区民文教委員会においても同じ報告がされておりましてね。
もちろん、区民文教委員会の方でも減免延長要望が出ています。今後、少なくとも2つの委員会から複数議員からの延長要望の意見をどう取り扱っていくのかを注目していかないといけません。
今の予定のままだと、委員会報告のあとに「すぐ区民へ周知」となります。資料だと今月12月に区のHPとかSNSとか役所窓口で「減免終わりのお知らせ」みたいなのがバーンと貼り出されたりするんでしょうか。というかもう準備されているんでしょうかね。
総務と区民文教委員会には行政側の出席者として副区長が入っています。2名の副区長がそれぞれ別々の委員会にて、様々な議員からの意見を聞いているはずです。それをどう集約してどう区長に報告をして、「議員が何人かわめいてましたけど、スルーして予定通り減免措置終わらせていですよ」と進言するのか、それとも「これだけ意見が出たのであればやっぱりちょっと一度考え直しましょう」と区長采配になるのか。私は後者に期待したいと思います。心ある行政機関であることを望みます。
2. MINATOビジョンの策定に向けた方向性について
えー、港区基本構想、港区基本計画、港区実施計画をがっちゃんこした1冊の「MINATOビジョン」をR8年度に作ることを目指しますね。これまで3年ごとに前期後期で見直してましたけど、4年ごとに見直しに変えますね。
3. 令和6年度港区事務事業評価の結果について
「スクラップ&ビルド!」なんてみんなよく言ってましたよね。
Q: 外部有識者入れた3次評価で7事業を評価してるけどその7事業とした理由とか基準は何?、委員会の資料だけじゃ全然わからないから3次評価の議事録公開してよ、事業廃止が少なくてレベルアップばっかり増えていく理由は何なの?、外郭団体に指定しているかいないかの線引きがすんごい曖昧だよね、1次〜3次評価でまったく覆されることないのって所詮予定調和じゃねーの?、など。
私からは「記憶のある限り一番スクラップ&ビルド言ってた議員さんて現区長なわけなんだけど、この事務事業評価のなかでモノの温度差はあれど区長の意向が入ってるのってどれ?つまりは区長の一番の関心ごとはどれ?まさかないとは言わないよね?選挙でもスクラップ&ビルド謳ってたわけだし、何か聞いてるなら聞かせてほしい」と質問をしました。質問をした理由として、それまで他の委員さんの発言を聞いてるなかで議員のみんなの心の奥底に絶対「事業廃止決定少なすぎるよね」があると思うんだけど、1年限りの事業なので予定通り終わり(=廃止)で1ポイント稼ぎましたって評価って適切じゃなくね?という感想もあるし。
そしたら、「うふふんっ」ってうすら笑いが議員席側から聞こえてきたわけですよ。苦笑いというのか、失笑の類なのか。質問のレベルに笑われたのかもしれないけれども、ちょっと私ご立腹してしまいましてね。「こっち真面目に質問してんですよ、笑わないでいただけますか委員長?」と、お小言挟んだこともご報告しておきます。だって、あんだけ「スクラップ&ビルド!」言ってた立場の人が、何事もなかったように職員の出してきた評価をチラ見スルーなんてありえないと思ったので。
知りたいじゃないですか、どれが無駄事業と思っている(思っていた)のか。個人個人で差はあれど、ダメなものはダメと言わないとと思うわけですよ。それは何だったんだろうかと個人的にもとっても知りたい。同じこと思っているのなら「そうだそうだその通り」と後押しだってしたいとすら思ってるわけですから。なお、このスタンスは区長が誰であっても議員になってからまったく変わっておらず、是々非々ってやつを貫いてると思ってますけれども。
直接話をよくしている副区長あたりが挙手をして答弁してくれることを期待したんですが、そうじゃなかった。ちょっと残念。でも課長じゃなくて部長が代わりに答弁してくれて、「廃止事業が少ない」「3年ごとくらいに見直しを」のような、個別の事業について云々は述べられなかったにしろ、そういうことを区長は感じているというようなことが聞けました。聞けてよかったです、まじで。聞いてよかった。嫌味に誰かに笑われたけれども。でも、もっとズバズバ指摘された評価が資料としてまったく出てこなかったのは残念ではある。そういうところは継承しなくて良いんですよ。
4.街頭消火器格納箱の倒壊による物損事故について
えー、先月の11月に麻布十番に設置してあった消火器がぶつけられて倒れて車に当たり物損事故がありました。車を止めて降りたら消火器にぶつかって自分の車に倒れて傷がついたと。示談交渉中ですなう。
5.港区再犯防止推進計画(素案)について
えー、いろんな犯罪がある中で再犯防止をどうやっていくかを考えていかなきゃいけない中で、来年度から5年間の計画を作っていきますというご報告。
Q: 事業者と連携しますってあるけど例えばどういうところ想定?、再犯防止っていっても相談窓口のイメージがつきづらいんですよ、今区内の警察署が検挙してる人数かいてあるけどほとんどが区外の人ですよね?、など。
委員会資料取り下げについて
内容に関しては然るべきタイミングで改めてご報告したいと思いますが、プラス1件報告事項が予定されていましたが急遽取り下げとなることがありました。取り下げたものなので今詳しくはお伝えしませんけれども、いや、そのうちお知らせ必ずしますけれども、外郭団体についての報告のはずでした。
「なんですかこれ」「何がどうなってこんなことになったんですか」「まったく揉まれてもない中途半端な資料作って港区はこうしますはないでしょうよ」「誰の思惑ですかこれ」的な意見が連発した報告があったんです。しかも3つの委員会に関わる資料です。
委員会の1週間前には我々資料をいただくわけですが、その時点で「ちょっとこれ変だよ」とモノ申した議員が複数いたことを聞いてホッとしております。いや、自分だけじゃなくてよかったという安堵もあるけれども。最近ですね、「ひょっとしておかしいのは自分だけなのかしら?」と感じるようなことが多々ありまして、いや、今に始まったことではないけれども。
その結果、3つの委員会で報告取り下げ。委員会冒頭に各所管課担当部長の経緯説明と謝罪から始まる委員会でありました。来週も残り1つの委員会が控えております。最近の港区おかしいぞ、どうした。こんなんじゃなかったでしょうに。「とりあえず議会に報告してアリバイ作っときゃいいだろ」みたいなこと、ほんと止めていただきたい。そんで嘘つかないでいただきたい。そんなの昔からバレてるんだから。
以上。