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適応障害からの再出発

前職での過労とストレスにより適応障害を発症し3ヶ月療養したのち転職して、もうすぐ2ヶ月になる。仕事にも慣れて、調子に乗って歓迎会では3次会までいったからか、話せる方々も増えた。ただ慣れたからこそ小さなストレスも感じるようになる。わたしより少し上の世代、お子さんが社会人やら大学生やら仕上がってる母親世代というか、ベテランのお姉さまがたが多く、日によって明らかにテンションが違い、時々向けられるびっくりするような冷たい態度に戸惑う。この仕事は期限に追われるから余裕がなくなる時があるのは理解しているし、そもそもわたしが知らぬ間に気分を害する言動をしているのかもしれない、ただこんなこと思ってはいけないけれどやっぱりホルモンバランスなのかしら、自分のホルモンバランスさえコントロールできないのに、他人のそれはわかりようもない。信号機を付けておいて欲しい、うっかり渡って事故らないようにできるので。(きっと子供たちや夫もわたしにそう思っていることだろう。)
ホルモンバランスといえば、PMS対策で5年前からピルを飲んでいたが、前職でのストレスから血圧が高くなり過ぎて血栓症のリスクから処方してもらえなくなり、ジェノゲストに変えて早8ヶ月、いつくるかわからない不正出血、飲み忘れによる不正出血、わけもなくイライラすることもあり、うんざりしてピルに戻したいと一ヶ月程度の血圧記録を持って先生に話したら、血圧は上はともかく下が高いし、いずれにせよ50歳になるまでにはピルは辞めないといけないものだから、血圧うんぬんもあるが、年齢的に考えてもジェノゲストにしておくのを勧めたい、出血の頻度が少しでも減ってるのであればこのまま様子みましょうとなった、とはいえ更年期の症状を完全に無くせる薬ではないから、そんときは漢方とか対処療法しかないけどねってな感じで、もしこのまま服用を続けて出血が完全に止まったら妊娠や生理があがったことはどう確認すれば良いのかなど、色々聞きたかったことを知れたし、とりあえず更年期症状がひどくなったらまた相談することにしよう。兎にも角にもどんなに不調でも不機嫌をばら撒かないように気をつけないと。

今はストレスを感じても、不調で苦しんだ前職の頃と比べたら何もかもが全然マシだなと思う。蚊に刺されたように一瞬不快だけどすぐ消えてしまう。
この比較は良いことなのか、また無理をしてしまう理由になりはしまいか。たとえばこれから苦しくて辛いなって思うことがあると、過去と比較してやり過ごそうとしないだろうか。あの時よりはマシだから我慢できるってならないだろうか。
苦労してようやく手に入れた穏やかな毎日に慣れすぎてしまいそうで、棚から不幸の記憶を取り出して比較することで、自分がいま安全地帯にいる安心感を得たいだけかもしれない。

もしかしたらわたしは心の病気かもしれないと思ったきっかけの一つは、サカナクション山口一郎のうつ病を密着ドキュメントしたNHKスペシャルだったが、昨日その続きNHK BS「山口一郎 “うつ”からの再出発~サカナクション「怪獣」との格闘~」を観た、率直な感想としてはただただキツかったが、うつは克服できるような印象操作をされなかったこと、病と戦いながら社会活動をする難しさをきちんと伝えてくれたことに感謝したい。

「ただの病人にはなりたくない、ちゃんとミュージシャンでいなきゃだめだ」
ってセリフは衝撃的だった。

自分も母や妻であることや社会人であり続けなければって無意識に強い責任感を持っていることに気付かされた。

ただの病人でいいのに。他者にはそう思える。

発症前から命を削るように歌詞を書く彼だが、患いながらでも書く意味があるのもわかる。ソロツアーや復活ツアーの成功から、新曲リリース、新たなツアーとファンの期待値は高まる。彼を支えるスタッフや、メンバーが救いであるように見えたけれど、どうかどうか無理はしないで欲しいと願わずにはいられない。

わたしも、発症前の自分に戻りたいのではない、病気と付き合いながら日常生活をする、自分を傷付けず、できるだけ誰も傷付けないよう他者と関わり、仕事もして家族を支える、迷いながら時には過去を呼び出しながら最善を考え続けるしかないのだ。

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