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水島新司と日本野球〜水島野球マンガの予言的世界(80's)〜

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80年代のプロ野球と高校野球で起きた出来事を、水島野球マンガは事前にどう予言していたのか? 有料設定にしていますが無料で読めるものも多いです。
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#光の小次郎

【水島予言#10】1981年と89年、ドラフト1位を拒否したスター球児を待ち受けていたもの。

 野球界の人生交差点、ドラフト会議。毎年のようにさまざまなドラマが生まれるドラフト史のなかでも、とくに劇的だったといえば1989年のドラフト会議だ。この年、新日本製鐵堺の野茂英雄に史上最多8球団が競合指名。この年から採用されたテレビモニターに次から次と「野茂英雄」の名前が灯り、会場の喧騒とは裏腹に、名司会者・パンチョ伊東の軽やかな声が響き渡った。  また、89年ドラフトは「史上空前の当たりドラフト」としても有名だ。野茂の他の1位指名では佐々木主浩(大洋)、佐々岡真司(広島)、

【水島予言#08】1981年、まだ東京ドームもない時代に描いていた札幌ドーム

 昭和の終焉も近いた1988(昭和63)年、後楽園球場に代わる読売ジャイアンツの本拠地として、日本初の全天候型球場である東京ドームが完成。記念すべき「球場第1球」は3月18日、前年に巨人を引退した江川卓がライバルである阪神・掛布雅之に投じた引退セレモニーだった。  “昭和の怪物”が投じたこの1球が時代の節目になったように、平成の世になると93年に福岡ドーム、97年には大阪ドームとナゴヤドーム、99年には西武ドーム、01年には札幌ドームがそれぞれ開場。ドーム球場の増加にあわせ、