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海外アートニュース(2023年6月1日−15日)

スイスで6月に開催されたアートバーゼルには、36か国から284のギャラリーが集った。6月13日のプレビューから始まったこのイベントは、年初めにマーク・シュピーグラーの後任として就任した新CEOノア・ホロヴィッツが企画した初めてのフェアである。 今年のアートバーゼルでは、ブランクプロジェクト(南アフリカのケープタウン)、エンプティギャラリー(香港)、ガガ(メキシコ)、オファーウォーターマン(ロンドン)などの21ギャラリーが新規参入した。-ARTnews

シカゴ郊外には世界のどこよりも多くのフランク・ロイド・ライト設計の家があり、毎年ウォーキングツアーで公開されている。毎年5月には、建築愛好家がライトの古典的な建造物を見ようと集まることでも有名だ。筆者が参加した今年のツアーをレポートする。-artnet

バスキアにとって嫌な思い出であったイタリア滞在中に描いた8点の絵画がスイスのバイエラー財団で再び揃った。 バスキアは1980年代のニューヨークのアンダーグラウンドシーンの代名詞だが、頻繁に世界を旅しており、1982年にイタリアのモデナを訪れた際、ディーラーのエミリオ・マッツォーリとの展覧会のために8枚の新作絵画を制作した。マッツォーリとNYのギャラリストとの合意に至らず展覧会は実現することはなかったが、40年以上が経ち、世界中に散らばっていたこれらの絵画がバーゼル近郊のスイスの町リーエンにあるバイエラー財団で揃うこととなった。-artnet

SFMOMA(サンフランシスコ近代美術館)が、取り壊された東京の中銀カプセルタワーから個室カプセルを収蔵した。 建築家黒川紀章によって設計され、1972 年に完成したこのタワーは、20世紀の短命に終わったメタボリズム運動の最も顕著な例であり、要求に応じて拡張、縮小、変異する建物や巨大構造物の象徴だった。このカプセルは、同博物館のコレクションにある他の重要な日本の建築所蔵品に加わることになる。-Los Angeles Times

ポップショップとマドンナが着用したピンクのレザースーツの展示を備えた、キース・ヘリング初のロサンゼルス美術館での展覧会“Keith Haring: Art Is for Everybody” が、10月8日までロサンゼルスのブロード美術館で開催される。 この展覧会では、絵画から実験的なビデオ、一時的な作品など、キャンバスの内外で話題の勢いに衝撃を与える120点以上の芸術作品が展示される。ブロード美術館は自社の保有資産からの資金調達に加えて、キース・ヘリング財団から67件、個人コレクターから42件の融資を確保した。-artnet

メトロポリタン美術館は、破産した仮想通貨取引所兼仮想通貨ヘッジファンドであるFTXが2022年に美術館に寄付した55万ドル(約7,800万円)を返還する予定だ。 FTXは債権者に資金の少なくとも一部を取り戻すため、新CEOジョン・レイ3世の下で可能な限り多くの資金を回収する努力を続けており、メトロポリタン美術館と誠実かつ独立した交渉を行った結果返還を望んだとFTXトレーディング社が提出した申し立てには書かれている。-ARTnews

第二次世界大戦中に売却されたワシリー・カンディンスキーの絵画 “Colorful Life” はユダヤ人所有者の相続人に返還されるべきと、ドイツ政府の諮問委員会が判決を下した。 この絵はかつてオランダ人夫婦が所有していたが、ナチスがオランダを占領したわずか数か月後にオークションに掛けられていた。-artnet


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