🏍【GPレポート】🏁主役は“雨”? 「コントロールできないことも、ある」 ーRd.17 タイGP🇹🇭
【Kabuto GPレースレポート】🏁
<2022MotoGP™ 第17戦 タイGP>
日本につづくアジアラウンドの2戦目は、同じくパンデミックの影響で2年ぶりにカレンダーに復帰したタイGP。ただ今回の主役は、ブリーラム県に強烈に降り注いだ“雨”だった。
天気予報では、公式練習の金曜と予選の土曜はほぼ雨、日曜も予報は雨。だが日曜の雨の確率は40%と予想されていた。しかし現実は逆で、公式練習はドライ、決勝の日曜、Moto2ライダーがスターティンググリッドに並んだ頃から、雨が激しく降り続くこととなった。
コースは、タイ北東部ブリーラム県にある「チャーン・インターナショナル・サーキット」。全長4.6km、左5・右7のコーナー、1000mの直線を持つ、フラットなサーキット。
幸いにもドライコンディションで行われたMoto3は、kabutoライダーふたりの運が分かれるレースとなってしまった。またMotoGPクラスは開始が1時間遅れ、コースコンディションの悪化にレースの行方は視界同様まったく不透明な状況となっていた。
🏁《MotoGP™クラス》
\好スタートも、RC16のコントロールを失う…/
🏍87 レミー・ガードナー選手🇦🇺
⏱予選18位🏆決勝リタイヤ
Moto2クラスの雨による赤旗終了に、雨が続いたことにより、MotoGP の開始が 1 時間遅れた。ライダーは完全に水浸しになったコースに直面しなければならず、実際にコースの一部では、まさに水の壁的“セクション”とも呼べそうな場所が発生していた。ただ一方で、これは普段あまり主人公にはならないライダーが、自分をアピールするのに優位になる条件でもあった。
25周回となった決勝、どうにか始まったウェットレースで、レミー・ガードナー選手は18番手からスタート。果敢なスタートで一気にポジションを上げた。
ショートラップではすでに12番手につけており、おそらく今シーズンのベストレースだ。
しかし、12周目、レミー・ガードナー選手はストレートエンドの1コーナーでKTM RC16のコントロールを失い、転倒してしまった。
「楽しかったんだ。最初の数周は前車の水しぶきでストレートでは何も見えないほどだった。序盤調子が良かったんだけど、他のライダーについていくうちにフロントタイヤの空気圧が上がり、ステアリングがロックして転倒してしまったんだ。
バイクがこんな状態になった経験があまりないので、なんとも言いようがない...。もし、(という言葉はレースでは使ってはいけないんだけど)マシンのフィーリングがレース序盤と同じ状態を保っていたら、トップ10入りも視野に入っていたんじゃないかな。雨でもしっかりコントロールできていて、とっても良い感触だったのに、残念だ。
次は母国オーストラリア。次こそは今シーズン最高の結果を出したいと思っている。全力を尽くすのみだ。」
🏁《Moto3™クラス》
\ジョエル・ケルソ選手、ポイントを獲得/
🏍66 ジョエル・ケルソ選手
⏱予選12位🏆決勝12位
🏍27 鳥羽海渡選手
⏱予選17位🏆決勝リタイヤ
Kabutoの2人のライダーは、ブリーラムで非常に有益なテストを行った。鳥羽海渡選手はFP3で5番手、ジョエル・ケルソ選手は初めて訪れたサーキットで14番手をマーク。2人はそのままスターティンググリッドを決めるQ2へ進んだ。
オーストラリア人ライダーはFP3から2つ順位を上げ4列目から、鳥羽海渡選手は17番手となり、6列目からのスタートとなった。
迎えた決勝レース。いっせいにスタートを切った30台。中盤からスタートした鳥羽海渡選手は、早く順位を上げようとしてプッシュ。だがすぐに第8コーナーで転倒してしまう。オフィシャルに肩を支えられていた海渡選手は、そのままメディカルセンターに搬送されたが、大きな怪我はないとのことでひと安心だ。
一方、ジョエル・ケルソ選手は、スペイン人のタタイ・カルロス選手、チャビエル・アルティガス選手、イギリス人のスコット・オグデン選手らとともに第3グループでバトルを展開。スコット・オグデン選手をゴールでかわし、12位という好レースを見せた。4ポイントを加算している。
前回は鳥羽海渡選手の母国GPだったが、次回はレミー・ガードナー選手、ジョエル・ケルソ選手にとっても大きな意味を持つことになるオーストラリアGP。シーズンもいよいよ終盤を迎えているが、母国でのファンに応える熱い走りを期待したい。
Photos:Rafael Marrodan
(Moto GP™第18戦 オーストラリアGP🇦🇺 10/14〜16)