決算賞与を出したという事実
弊所では、クライアントの決算月2~3カ月前に、①今期の着地予測、②納税額試算、③来期の予算作成、を行います。
今日は、あるクライアントのお話を。
【流れ】
前月に予算案を作成(5案)社長と一緒に作成。その後持ち帰って翌月の月検討会で目標を確定、という流れでここ数年作成しています。
【前月:現況把握とドラフト作成】
「今期は好決算。しかし人材採用(攻めの投資)により人件費が増加することが見込まれる。
ある部門の特殊要因売上が来期はなし。
売上から予算を考えると来期は今期並みに利益を出すのは難しい。」
予算作成の原則的な手順と違うのですが、現状把握も兼ねて社内の考えも聞きます。
ドラフトを作成し前月は終了。来月に目標決定することを確認し終了。
【今月:目標決定】
社内で来期予算の会議を実施。現実的な数値で話が進む中、ある幹部社員がこう発言しました。
「今期は決算賞与※を貰ってとても嬉しかったです。来期の利益がいくらなら決算賞与が出ますか?」←待ってました!
※決算賞与とは
支給が決まっている通常の賞与ではなく、利益が出たときに経営者が配分を決める、言わば頑張ってくれた従業員に対する感謝。
当然、ドラフト作成段階で社長と私はその話をしています。
結果として、社長が当初目標に掲げた利益額が来期予算となりました。
長くなりました。ここで最初のタイトルに戻ります。今期決算賞与を出したという事実が、会社の業績を「自分事」として捉えるきっかけになりました。
合意したことにより、コミットメントが格段に上がったと思います。
話しはまだ終わりません。社長が、
「社員たちにも数字の勉強をさせたいと思っていました。荻堂さんがおすすめしていた、社内勉強会やりたいです!」と言っていただけました。
機は熟しました。社内勉強会を開催し、さらなる高収益・高賃金の事業構造を実現する支援を続けていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。