【書籍・資料・文献】『高層建築物の世界史』(講談社現代新書)大澤昭彦
定期的に寄稿しているWEBニュース媒体「アーバンライフメトロ」に寄せた“日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」誕生で再注目 創業地開発にかける「森ビル」の本気度”は、文字通り東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が開業することを受けて執筆した。
そのほかにも、「NEWSポストセブン」では“虎ノ門ヒルズ駅開業で乗り換え活用の「新しい生活様式」も”や虎ノ門ヒルズ駅の開業に関連して地方都市の駅ビル事情にも言及した“駅ビルにも「減築」の波 倉敷駅は8階建てから3階建てへ”などを寄稿した。
さらにはデイリー新潮でも“虎ノ門ヒルズ駅開業で考える「鉄道会社の緑化」 都市開発からの脱却”といった緑化への潮流にも光をあてた。
虎ノ門ヒルズ駅の開業は今年に入ってからだが、虎ノ門ヒルズそのものは2014年に開業している。虎ノ門ヒルズが開業した際、報道公開で何度か足を運んだ。
通常なら虎ノ門ヒルズ駅の開業前にも報道公開が実施される。実際、虎ノ門ヒルズ駅の開業前に報道公開は実施されたが、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を防止するという対策により、取材陣は限定された。その影響もあって、申し込みの電話をしたものの、その場で拒まれた。
そんなハプニングはあったものの、虎ノ門ヒルズの開業時に取材はしていたので、なんとか原稿を書くことができた。また、「NEWポストセブン」や「デイリー新潮」の記事は、真正面から虎ノ門ヒルズを論じた内容ではないので、別のところに取材をかけて、なんとか記事化できた。
報道公開で虎ノ門ヒルズに足を運んで以降も、虎ノ門ヒルズに足を運ぶ機会は何回かあった。しかし、森美術館をはじめイベント開催などは六本木ヒルズの方が多く、六本木ヒルズに足を向けた回数の方が多い。
虎ノ門ヒルズに関しては、とんとご無沙汰だった。改めて、私の中で虎ノ門ヒルズ駅の存在が大きくなるのは、山手線新駅の高輪ゲートウェイ駅が開業する前後からだ。
エッセイストの能町みね子さん、地図研究家の今尾恵介さん、国語辞典編纂の飯間浩明さんの3人が国土交通省記者クラブで会見をし、その後に渋谷でも記者クラブ外のネット・フリーランス記者を集めた会見をハシゴしたあたりから、虎ノ門ヒルズ駅に対する思いも膨らんでいく。
高輪ゲートウェイ駅がこれだけ注目されるのは、山手線という日本を代表する路線の駅だからにほかならないが、虎ノ門ヒルズ駅だった実はすごい。そんな思いが少しずつ募り、虎ノ門ヒルズ駅についても書いていこうという気になった。
新聞やテレビなども虎ノ門ヒルズ駅の開業は大きく報道した。しかし、相手は新規開業しました! 森ビルの虎ノ門ヒルズと直結します!ぐらいのストレートニュースにしかしない。そうしたストレートニュースに価値がないわけではない。もちろん、ニュースとして必要だろう。
しかし、こちらは2014年の虎ノ門ヒルズ開業前から、一応は情報収集をしている。その歴を活かせれば、テレビ・新聞の報じるストレートニュースと差別化できる。こちらには、報道公開時に取材ができなかったというハンデがある。その差を埋めるには、それまでの歴を活かすしかない。
こうした背景から生まれた記事は、ヤフートピックスにも掲載された。結果、多くのPVを叩き出した。ネットニュースはネタ記事がPVを多く集める傾向にあるので、必ずしも良記事が多くのPVを叩き出せるわけではない。また、いい記事だからといってヤフーニュースの隅っこに載るだけではPVは稼げない。
PVの量で記事の良し悪しを測ることはできない。だから、特にPVを気にする必要はない。ただ、私はそれでよくても、媒体運営側は違う。無料で配信しているネットニュースは、広告が経営基盤。PVが多い方が、当然ながら広告媒体としての価値は高い。ネットニュースにとって、PVは生命線でもある。
私がPVを気にせずに自由に書けるのは、なによりもほかのライターさんが頑張ってPVを叩き出す記事を書いているからにほかならない。言うならば、多くのPVを叩き出すライターさんに、私は寄生しているのだ。
今回の虎ノ門ヒルズの記事が、ヤフートッピクスとして取り上げられたことは、ほかのライターさんへの依存度が薄まり、少しばかり自立歩行ができたことを意味し、これからほかのライターさんに卑屈になることなく、自由に歩き回れるようになる。これは、大きい。
屋上庭園という空間
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