109.キャリア学習
5/22に「岐阜県安八町立登龍中学校」の学生さんを対象にキャリア学習を行いました。
キャリア学習とは
文部科学省主導で行っている教育事業です。以下資料です。
企業を訪れて代表者等に話を聞くことで、より社会について学びを深める場です。
今回、 IDEAtipsさんからご紹介いただき対応しました。
今回は中学3年生の女子3名男子2名のグループで弊社に訪問頂きました。修学旅行にスケジュールが組み込まれている形でした。
初めに私の名刺を学生さんにお渡ししました。名刺のバーコードはLinkedInのブログとなっているためです。
写真は弊社で作成している半導体工場の搬送システムのシミュレーションデモを見てもらいながら、どのような業務を行っているのかを説明している所です。
興味を持っていただいたようで、実際に動作しているソフトウェアを目にすると自然と質問が出てきました。
意義
今回の活動ですが、報酬を受け取るか、受け取らないかを選択できる形でした。しかし、私の中では報酬を受け取ってしまうと、意義が薄れてしまうと感じています。
今までの投稿でも書いてきましたが、ボランティアであるからこそより深く思いが伝えられる側面があります。ビジネスになってしまうと、効率化等が優先されてしまう弊害があるためです。
もちろんこれは、学習をビジネスとされている方を否定しているのではなく、私の場合はエンジニアとして生計を立てているので、教育はビジネス外の活動となります。そうした想いからです。サッカー指導者の活動も全く同じでボランティアであるからこそ、意義のある活動が出来たと感じていました。
素朴な質問
先日のサッカー実技指導でも、同じく中学3年生の対応をしましたが、その時はゆっくり話をする時間が無かったので残念でしたが、今回は質問に答える形でお伝えすることが出来たかなと感じました。
質問に上がったこととしては以下でした。
どのようにしてプログラムを覚えたのですか
コンピューターに触れたきっかけは何ですか
初めにどのようなプログラムを作りましたか
どのようにお金を稼ぐのですか
どのような勉強をすればいいですか
資格は必要ですか
どのような学校にいけばいいですか
他にも細かい所はありましたが、これらをひとつづつ説明していきました。
1,2は私の初めての投稿内容です。
3は学校で出た計算問題を回答してくれるソフトでした。まぁ、宿題を効率よく終わらせるためで、ずるい考えから作ったのですが。笑
その後、マルペケゲームやオセロゲームを作りました。難しかったのはコンピュータの動きでした。次にどこに〇を入れるのか、オセロだとどこに置くのか。これをロジックで実装することに数か月かけたと思います。
今だと、AIが使えますので強すぎてつまらないかもしれませんね。笑
4は元受けと下請けの関係の説明、起業した時の場合等、私が知り得る知識を中学生でも分かりやすい形でかみ砕いて説明しました。
5は何を勉強するのかではなく、何事においても最も大切なのは、集中することと、好奇心だと伝えました。さらに以下を付け加えました。
「好奇心がないと頑張らなければ💦となっちゃうので、そうなるとしんどいよね、でも好きな事だとしんどくないよね」
今回見てもらったのがシミュレーションだったので
「このソフトだと装置の移動計算には物理法則が適用されるから、物理の勉強が役立つかもだけど、正直な所、大人になってから勉強しても十分に通用しますよ」
と伝えました。例えば、物体の加減速の動きがどのようになっているのか、そこに好奇心が持てるか、これが大切と付け加えました。
6の資格ですが、報酬が上がる場合もあるし、なければ出来ない仕事もあるので、あるに越したことはないけど、エンジニアであれば結果で勝負が出来る世界です。と伝えました。
私自身が全く資格を持っていないですし、20代の頃は現場に行くとプロジェクトマネジャーとして工場全体のテストなどを率先して管理したので、目的を達成するために何が必要か、そこから考えて率先して動けることの方が大切と伝えました。
7のどのような学校に行けばよいかですが、もちろん京大・東大レベルであれば就職が有利に進むことは間違いないですが、それ以外であれば気にせず学びたいことに特化した所を選んだ方がよいと伝えました。
私自身が大学には進学してませんし、高校も好きだった女の子が行く学校を選択したという、親が聞いたら悲しくなるようなことをしてきたためです。笑
何がしたいのかを明確にし、それに向けて何が出来るのか、考えて自分から動く事、後はやっぱり好奇心かな?と伝えました。
私は伝えるときに「好奇心」というワードを多く使いますが、これは学びにつなげるためです。学生さんに「勉強」と伝えてしまうと「勉強か・・・」となってしまいがちですが「好奇心」の場合は、知りたいから学ぶ強い動機につながるためです。
LinedInをされている方は殆どが大学に行かれていると思いますが、私は大学に行かなかったことを後悔はしていません。受験勉強の代わりに仕事をすることで多くを学びました。
私のコミュニケーションのベースは、学生時代の仕事と指導者活動です。そして、それは間違いなく今に役立っています。
まとめ
今回はエンジニアに興味を持った学生さんでしたので、その話が中心となりました。最後に一つ重要なこととして、エンジニアにとって何が大切か、それを一言で言い表すと
「好奇心を持ち、学び続けること」
これに尽きます。学べなくなったときはエンジニアを引退するときです。このことも伝えました。
今回協力して頂いた、弊社で翻訳業務と事務をお願いしている方に対しても
「英語が学べる学校に行きたい」
と、問いがありました。交換留学等で留学が出来る制度のある学校がお勧めと伝えられてました。
今回生徒さんには話しませんでしたが、私は裕福な環境で育っていないので6年生の時にサッカーのスパイクやユニホーム購入に費用がかかることから、自分でチームを辞める決断をした経験があります。
お金には苦労しましたが、そんな私でもお金は人生の中でマストではありません。この話をすると多くの方は否定的な感情を抱くのですが、確かに生きていくうえで大切ではあります。でも、想いや人とのつながりを大切にしているときの方が、幸せを感じました。ここがボランティアにこだわる理由でもあります。
お金の話はしたくなかったのですが、大切な所でもあります。ここに書く分であれば良いかなと思い書き残しておきます。もしこのブログを見ることがあれば、自身の価値観と照らし合わせてみてください。
何か一つでも持ち帰って頂ければ、嬉しいですね。
学生さんと協力いただいた方々に感謝です。
引き続き、5/29, 6/6と、この活動を続けていきます。