25. 気持ちを伝える
今回は気持ちを伝える事について書きたいと思います。日常生活はもちろん、職場でも人間関係をスムーズに進める上で、極めて重要な要素です。
ありがとう
感情を伝える中で最もシンプルに感謝の気持ちを示す言葉は「ありがとう」ですね。皆さんは頻繁に使っていますか?
残念なことに、「ありがとう」が言えない人もおられます。
そのような方の心理状態については様々な場所で書かれているので、ここでは深入りしません。
それよりも「ありがとう」をどのような場面で使うべきかについて考えてみましょう。恐らく、多くの人が
「そんな事言われなくても分かるでしょ」
「言われてするもんじゃない」
と思われると思いますが、実際にそれを言われないとわからない人に出会う事があります。
それほど難しい事ではなく、使う場面としては単純に
「人に何かをしてもらった時」
に「ありがとう」を言うだけです。
仕事の上だと以下のような場面が考えられます
確認をお願いする
ハンコやサインを頂く
荷物やはがきを出すことをお願いする
おみやげをいただく
食事代を出してもらう
指摘や助言をいただく
アイデアを出してくれる
協力してくれる
サポートしてくれる
書類等をいただく
ざっと思いつくだけでも、これぐらいは出てくるので実際はもっと多くの場面があると感じます。
何気ない日常での出来事なので、わざわざ「ありがとう」を言う必要がないと思われる人もいるかもしれませんが、何気ない日常であるからこそ、その積み重ねが大きな意味を持ちます。
「親しき仲にも礼儀あり」
これを忘れないようにしたいですね。
職場の雰囲気にも影響する
「ありがとう」を言える環境は、職場全体の雰囲気にもポジティブな影響を与えます。
逆に「ありがとう」が言えない環境では、人間関係がギクシャクしたり、非協力的な関係になる場合があります。
たとえ直接的な関係がない場合でも、感謝の気持ちを伝えられない人が一人でもいると、その存在が周囲の人々に気を使わせる場合があります。
普段から感謝の気持ちを伝えることが当たり前の人は
「あの人はなぜ感謝の気持ちを伝えられないのだろう」
と感じた経験があるかもしれません。
そして、その疑問が頭の中に浮かぶと、次第に不快な気持ちが募り、その人が近くにいるだけでストレスを感じ、できるだけ関わらないように距離を取るようになることがあります。
このような状況は、職場全体の雰囲気にネガティブな影響を与えます。そのため、感謝の気持ちを素直に伝えられる文化を育てることは、職場の雰囲気を良くするだけでなく、職場の生産性や働きやすさにも影響を与えます。
対処に悩む
問題は、そうした人に対して何もできないところです。感謝の気持ちを伝えられない人に無理に言わせるのは少し違うと思います。
感謝の気持ちは自然に出てこなければ意味がないですよね。
とはいえ、新入社員の場合であれば、業務を円滑に進める上で重要な点として伝えるのはありだと思います。
新入社員の教育の中で必ず伝えるのですが、何か対応頂けたときなどは、メールの返信等で必ず感謝の言葉を入れるように伝えます。それが、円滑に業務をこなす秘訣の一つだからです。
人によって態度が変わる
一番の問題は、ある人に対しては自然に接することができるが、別の人に対しては明らかに態度が変わるタイプです。
このような人は、感謝の気持ちを伝えられない人よりも問題だと感じます。
相手の好き嫌いと、感謝の気持ちを伝えることは切り離して考える必要があります。
考え方が合わない相手であったとしても、何かをしてもらったのであれば、誠意を込めて感謝の気持ちを伝えるべきです。
学生であればそこまで意識しなくても良いかもしれませんが、社会人として活動する上では業務を円滑に進めるためにも、切り替えができるようにならなければなりません。
これができない人は、まだ社会人になり切れていないと感じます。
このような人の心理状態というのは、過去の出来事から「恐らくこう考えているだろう」と想像して、そのことに対して嫌悪感を抱くのだと思います。
しかし、相手が現時点で何を考えているのかなど、正確には分かるはずもありません。もし、それが分かると言い切る人がいるならば、その人を信用するのは難しいと感じます。
過去の出来事と現時点とでは区別をつけること、それが社会人としての最低限のマナーであることを知っておいてください。
ありがとうから始めましょう
感謝の気持ちを伝えるのが苦手な方もおられると思いますが、まずは日常の出来事の中で、何かをしてもらった時には「ありがとう」と伝えることから始めてみてください。
それを繰り返しているうちに、自然と感謝ができるように変わっていくと思います。
職場の雰囲気をよくするために、各々が感謝の気持ちを相手に伝えることを意識してみてはいかがでしょうか。
お気持ち感謝に尽きません🙇♂️