オニテナガエビの飼育について

オニテナガエビについて

 オニテナガエビの雄の体長は35センチメートルで、雌の体長は25センチメートルです。オニテナガエビは水温が低い環境に弱く、共食いが多く、水質管理が難しく、稚エビの生存率が低いため、養殖はかなり難しいです。飼育密度は60L水槽でオニテナガエビを3匹、180L水槽でオニテナガエビを10匹飼育することができます。論文「休耕田利用によるオニテナガエビ養殖」によると、10gのエビで1平方メートルあたり20尾育てることができます。

https://www.softpower-hachioji.co.jp/blog/2017/11/post-143.php

https://www.jstage.jst.go.jp/article/aquaculturesci1953/21/3/21_3_117/_pdf


養殖にかかる費用について

 養殖に必要な費用の割合は設備が32%で、温度調整に使われる電力は13%で、動力に使われる電力は26%で、人件費は7%で、飼育水は1%で、種苗は6%で、飼料(餌)は15%です。

イニシャルコストについて

 オニテナガエビを育てるには硝化菌が必要です。仮に、送料込みで3800円で売られている「バイオカルチャー 2000 200mL」を使った場合、100Lの水量ごとに10mL必要です。つまり、100Lごとに190円かかります。

 エアーポンプ(1個)は740円で、底砂(2kg)は1000円で、水槽クリーナーは440円で、GEX社のスリムフィルター(L4)は2200円です。


ランニングコストについて

餌について

 成体のオニテナガエビは1匹あたり1ヶ月に10gのエサを食べます。仮に、1500円で売られている「キョーリン ザリガニのエサ にごり・ニオイ対策用 40g(赤)*5個」を使った場合、1ヶ月にかかる餌代は1匹当たり75円です。


環境水について

 100Lの環境水を作るのに必要な金額は1570円です(水道代は計算しなかった)。
 ナトリウム原子(Na)の分子量は23.0で、マグネシウム原子(Mg)の分子量は24.5で、塩素原子(Cl)の分子量は35.5で、カリウム原子(K)の分子量は39.0で、カルシウム原子(Ca)の分子量は40.0です。塩化ナトリウム(NaCl)の分子量は58.5(39.7%)で、塩化マグネシウム(MgCl2)の分子量は95.5(25.7%)で、塩化カリウム(KCl)の分子量は74.5(52.3%)で、塩化カルシウム(CaCl2)の分子量は111.0(36.0%)です。括弧内は塩素でない元素の割合です。
 「JP 6056949 B1 2017.1.11 10 20 (57)」と呼ばれる特許に書かれていたオニテナガエビ用(塩分濃度12psu)の環境水に含まれるイオン濃度はナトリウムイオンが4.162 g/Lで、マグネシウムイオンが0.251g/Lで、カリウムイオンが0.141g/Lで、カルシウムイオンが0.450g/Lです。このことから、実際のオニテナガエビ用の環境水に含まれる化合物の濃度は塩化ナトリウムが10.50g/Lで、塩化マグネシウムが1.75g/Lで、塩化カリウムが0.27g/Lで、塩化カルシウムが0.70g/Lです。また、ハイポは100Lあたり2.5g必要です。
 塩化ナトリウム(500g)の値段は350円で、塩化マグネシウム(500g)の値段は1500円で、塩化カリウム(500g)の値段は1600円で、塩化カルシウム(500g)の値段は1500円で、ハイポ(100g)の値段は500円です。このことから、100Lの環境水を作るのに、塩化ナトリウムは735円、塩化マグネシウムは525円、塩化カリウムが87円、塩化カルシウムが210円、ハイポが13円必要です。
 つまり、100Lの環境水を作るのに必要な金額は1570円です(水道代は計算しなかった)。


電気代について

飼育方法について

 オニテナガエビの卵は摂氏28度で孵化する必要があります。孵化率はpHによって異なり、5.0で0%であり、6.0で0%であり、6.5で5.0%であり、7.0で92.2%であり、7.5で13.3%であり、8.0で0%であり、9.0%で0%であり、10.0で0%です。
 オニテナガエビの幼生の飼育に適した温度は摂氏29度から摂氏31度の範囲が、pHは7.0から8.5までの範囲が必要です。餌としてワムシやエビのような動物性プランクトンが必要です。
 共食い対策として、トリプトファンとグリシンを多く含む食べ物が望ましいです(餌として両方の含有量が高い納豆に白羽の矢が立ちました)。
 オニテナガエビの免疫力を高める方法は、エビスグサのようなアントラキノンを含む植物を与えることである。逆にクローブはオニテナガエビにとって有害です。
 餌はうどん、納豆、ちくわ、キャベツ、卵の殻を使います。うどんは炭水化物、納豆は植物性たんぱく質と脂質、ちくわは動物性タンパク質、卵の殻はカルシウムを供給するのに使います。納豆を与えることで納豆菌を、キャベツを与えることで乳酸菌をエビの腸内に共生させることで免疫力を上げます。餌の割合はうどんが35%で、納豆が35%で、ちくわが14%で、キャベツが14%で、卵の殻が50mgです。1匹のオニテナガエビを4週間育てるのに必要な餌はうどんが3.5gで、納豆が3.5gで、ちくわが1.4gで、キャベツが1.4gで、卵の殻が0.2gです。1匹のオニテナガエビを52週間(ほぼ1年間)育てるのに必要な餌はうどんが45.5gで、納豆が45.5gで、ちくわが18.2gで、キャベツが18.2gで、卵の殻が2.6gです。値段は180gのうどんが42円で、120gの納豆が63円で、100gのちくわが110円で、200gのキャベツが140円で、卵の殻が0円だと仮定すると、45.5gのうどんが11円で、45.5gの納豆が10円で、18.2gのちくわが21円で、18.2gのキャベツが13円で、卵の殻が0円です。この場合はオニテナガエビ1匹を1年間飼育するのに55円かかります。ちなみに市販の餌の場合は同じ条件(1匹を1年間育てる)だと900円かかります。
 1日の餌の量は月曜日から金曜日までの平日が175mgのうどんと175mgの納豆を、土曜日から日曜日までの休日が175mgのちくわと175mgのキャベツと25mgの卵の殻をエビ1匹に与えます。


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