ウィキペディアというコミュニティ
Wikipedia。大学生の頃はレポート作成で世話になり、今でも調べ物をするときには何かと便利なWikipedia。
そういうものだと思って生きてきた。名前だってペディアだし。Encyclopediaでしょ。まあその辺の人間が編集しているので信頼に足りるものではないよと大学の教授からはさんざん言われていたけど、教授だってその辺の人間だし、わたしだってその辺の人間より詳しいことはあるだろう、何らか。浦安鉄筋家族のWikiとか編集したことあるもんな、確実に。浦安鉄筋家族のオタクだったので。
ところがですよ。今、見ていた、勤め先のWikipedia。なんとなく、「これって最新の情報なのかな?」と思って編集履歴を見た。結構な人数が編集してくれていた。「へ~」と思って、何気なく編集者をクリックした。なんか個人のページみたいなの出てきた。懐かしの掲示板(BBS)みたいなのもあった。喧々諤々している会話もあった.
びっくりしちゃった。Wikipediaって、百科事典的なWEBサイトっていう面以外にも、コミュニティサイトとしての一面も持っているんだ。しかもなんかインターネット老人会が喜びそうな、殺伐とした感じのコミュニティだ。知識を持つもの同士が助け合い、あるいは対立したりして、独自の方向に尖っていくタイプのコミュニティだった。2ちゃんねるの専門板みたいな感じだ。わたしもインターネット老人会の会員、見ていて懐かしかったし面白かった。
しかし参加したいとは思わなかった。今やわたしには何の知識もない。X(この名前も許せない。さえずり、Twitter。なんていい名前だったんだろう)みたいなフォロワーに甘やかされコミュニケーションしかもう取れない。あの頃みたいに掲示板で慇懃無礼な言葉づかいで喧嘩することはもうできない。じゃああの頃には掲示板で喧嘩してたのか、というのはまあ、別としてね。わたしには参加できない。だからこそ、懐かしいようなうらやましいような、全然そうでもないような気持ち。
いや~びっくりしたな。Wikipediaというコミュニティがあるんだ。なんだか秘密基地を覗いたようだった。またそのうち見に行こう、こっそりね。
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